memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

新たなヘッドホンアンプ発注 & K9 Pro ESSの電源系変更

"終の住処"ならぬ"終のヘッドホンアンプ"を発注しました♪

SPL Phonitor xe + DAC768 と HIFIMAN GoldenWave PRELUDEのどちらにするか、私にしては珍しくかなり迷いましたが、ようやく決心がつきました。

どちらにしたのかは次回明らかにしたいと思いますが、本日は現行DAC&アンプのK9 Pro ESSで試してみたことがあるのでそのお話です。


光LAN導入後のEdition8から聴こえてくる音は、情報量も解像力も過去最高で、サウンドステージにおける楽器の定位もビシッと決まっています。
にもかかわらず分析的な音に陥ってしまうことなく、音ノリが良く音楽を楽しめる音になっています。

ただ一つだけ物足りないと思うのは"しなやかさ"が若干足りない点で、弦楽器(例えばヴァイオリン)の演奏における"溜め感"が少し物足りないと感じています。
もう少し粘って(溜めて)から音が出て欲しいのだけど、音が"スッと"出てしまう感じなのです。

その改善ができるかどうか、1つ試してみることにしました。
それはヒューズの交換。

K9 Pro ESSのヒューズは以前にGUSTARDのヒューズに交換したことがあり、その時の印象はこんな感じでした。

  • 芯はあるけど少し柔らかめの音で、艶感がある
  • 音の密度感が少し高まった
  • 情報量も少し上がった
  • 高音はキレイに伸びていて、低音は思っていたよりも深くて豊か
  • ボーカル帯域の透明感には改善がみられなかった
  • 弦楽器や女性ボーカルとの相性(ニュアンス表現力)はかなり良い
  • 音のキレやエッジ感に少し物足りないところがあるためRock系の音との相性はベストではない

ボーカル帯域の透明感に改善が見られなかったこととRock系との相性が良くなかったため IsoClean Powerのヒューズに交換して現在に至りますが、GUSTARDの音は今足りないものを補ってくれる気がしたので試してみました。

結果は「若干しなやかさが出てきたかな...」という程度で期待していた程ではありませんでしたが、IsoClean Powerと比較すると今はGUSTARDの音の方が好ましく聴こえるので採用することに。

オーディオの音って、機器やアクセサリー、電源環境、LAN環境といった様々な要因の組み合わせの産物なので、以前はフィットしなかったGUSTARDだけど当時とは環境が変わった今はIsoClean Powerよりも好ましいわけです。
このあたりがオーディオの難しさであり面白さでもありますね。


実はヒューズ交換以外にもう一つ試してみたことがあります。
こちらはしなやかさ強化を目的としたものではなく、単に興味本位の実験なのですが、それはNBS電源ケーブルを使ってみること。

K9 Pro ESS導入当初はCardas Golden Reference Powerを使用していましたが、SONY MDR-MV1(ヘッドホン)を導入したタイミングで中〜高音域の見通しの悪さを改善すべくKRIPTON PC-HR1000M-Triple Cを使用した自作ケーブルに変更しました。
この自作ケーブルをNBSのケーブルに変更したらどんな音が出るのか興味があったのです。

NBS電源ケーブルは個人的に大好きで、特にBlackLabel2はメインシステムでは2本使っており音作りの重要なパーツになっています。
本当はこのBlackLabel2を使ってみたいところなんだけど(音がアナログ的でしなやかさがある)、下手に試して結果が良かったらそれはそれで困るので(メインシステムからBlackLabel2を外すなんてことはあり得ないので)、今回はストックの中にあるNBS OMEGA 0を使ってみることにしました。

NBSのケーブルは須く太くて固くて重いので取り回しは最悪です。
故に後ろが部屋のドア(通路)になっているヘッドホンシステムに使う気はなかったのですが、NBSを使うとどんな音がするのかに関しては以前から興味があったので、常設はしないにせよ試してみることにした次第。

繋ぐとこんな感じ。


ケーブルの重さでK9 Pro ESSが浮き上がってしまうため、鉛インゴットを載せて押さえました。
写真には写ってないけど昇圧トランスの上にも鉛インゴットを載せてあります。

さて、気になる音ですが、これが笑っちゃうくらいNBSの音でした♫

  • 一つ一つの音が力強くなり、それは特に低音において顕著で、ベースの存在感が明らかに高まった
  • 私が持っているヘッドホンの中ではEdition8が唯一の密閉型だということもあって一番低音が出るのだけど、さらに低音が沈み込み量感も増えた
  • 情報量や解像力にさほど変化は感じないが、音の線が少し太くなった感はある
  • 打ち込み系の楽曲はメチャ気持ち良い

BlackLabel2に比べるとOMEGA 0の音に対する支配力は強くないと(個人的には)思っていたけど、それでもここまで変わるんだからNBSって良くも悪くも凄いケーブルです。

この結果に気を良くしてヘッドホンをHD800に変えてみたのですが、確かに低音のインパクトは上がったけどEdition8程ではないし、中音のもっさり感は相変わらずですね。

多分HD800とNBS OMEGA 0の音の方向性が違いすぎるため相性が悪いのでしょう。
逆にEdition8は方向性が似ているので相乗的に効果が出たという感じかな。


と言うことで、HD800は新しいヘッドホンアンプが届くまではお休みしていただくこととし、しばらくはEdition8で色々なアルバムを聴こうと思います。

と言うのも、今のシステム(with Edition8)で聴くとこれまで聴こえなかった音が聴こえたりなど新しい発見があって楽しいのです。
特にROCKやPOPS系は昔聴いていた時の印象とかなり違って聴こえるものがあったりして、面白いので毎晩違うアーティストのアルバムを聴いています。

今日は何を聴こうかな♪