今回 Z8にZ 28mm f/2.8をつけて撮った時の感覚は、以前D700にZeiss Distagon T* 2/28 ZF.2をつけて撮影していた時とはかなり異なるものでした。
Distagon 28mmは手にズッシリとした重み(530g)を感じる鉄の塊のようなレンズで、粘りのあるフォーカスリングを回しピントを合わせてD700のメカニカルシャッターを切ると「バシャッ」と言う少し重みのあるシャッター音とともにファインダーが一瞬暗くなり、ファインダーに光が戻って来ると同時に写真を撮った満足感を感じたものでした。
一方、Z 28mm f/2.8は重量わずか160gのちょっとプラスチッキーな感じがするレンズで、Z8につけても1kgちょっとしかなく、重量バランス的にレンズの重みはほとんど感じません。
※Z8はバッテリーとメモリーカード込みで910g。一方D700はバッテリーとメモリーカードを入れない状態で995gなので、Z8より100g以上重いです。
※20代の時にF301を買って写真を撮り始めてから延べ15〜6本のレンズを使ってきましたが、Z 28mm f/2.8がダントツで軽いです。初めて手に持った時、あまりの軽さにビックリしました。
被写体にフォーカスを合わせて電子シャッターを切ると、軽く小さな「カシャ」と言うシャッター音(電子音)とともに撮影が完了。
メカシャッターやミラーup/downの振動も無いしファインダーも明るいままなので、周りの音が五月蝿くてシャッター音が聞こえない時にはちゃんと撮れたのかどうかわからない時すらあります。
※これはZ 28mm f/2.8ではなくZ8自体の特徴ですね。
※一応、シャッターが切れるとファインダー内の外周にバーが点滅して知らせてくれる設定にしてありますが、バーの点滅に気がつかないこともままあるのです。
1枚の写真を撮る際の濃密度は、私にとってはD700+Distagon 28mmの方が明らかに高かったです。
じゃぁZ8+Z 28mm f/2.8での撮影が楽しくなかったかというと決してそんなことはなく、軽い重量とAFの楽さが相俟って軽快に気軽に撮影できるので、色々なものやシーンをどんどん撮ってみたくなるという気分にさせてくれました。
同じ28mmのレンズなのに気分は結構違うものだなぁと、少し驚いた自分がいました。
Z 28mm f/2.8はVoigtländerからZマウント用のMF広角単焦点レンズが発売されるまでのつなぎのつもりで買ったけど、どうやらMF単焦点レンズとは別の楽しさがあるようなので手放さずに使っていこうと思った次第です。
このレンズの使い方の一つとして、前回のブログに書いたように置きピン・パンフォーカスを考えていました。
周りの人の迷惑にならない範囲で、気になる被写体があったらちょっと立ち止まってパシャという感じです。
でもこの日の新湊は平日だからなのか、マイナーとは言え観光地であるにもかかわらず人通りはほとんど無い状態。
そういう状態だとつい普段のような撮影スタイルになってしまい、置きピン・パンフォーカスでの撮影はできませんでした... (^^;;
設定はしてあっても、周りに誰もいないからついつい時間をかけてしまうみたいな。
まあ撮影スタイルなんてケースバイケースだと思うので良いんですけどね。
と言うわけで、28mmの画角を活かした写真はいくつか撮れたものの、画的にはいつもと同じような視点の変わり映えのしない写真ばかりになってしまいました。
新しい風を感じてみたかったけど、またの機会に。
◼️ 新湊 東橋近辺