memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

ヘッドフォンシステムの構成変更と久しぶりのPC audio #4

前回からのつづき


MacBook ProOPPO Sonica DACによるヘッドフォン用PC audio環境のノイズ対策案は次の通り。


1) MacBook Proの空いているUSBポートにパッシブのノイズフィルターをつけてみる
2) MacBook Proをバッテリー駆動にしてみる
3) iFi iGalvanic3.0の導入


まずはすぐ試せるノイズフィルターとバッテリー駆動を試してみました。


最初はバッテリー駆動の効果を検証。


方法はMacBook ProのACアダプタ(MAG-SAFE)をMacBook Pro本体から外すだけ。本来であればACアダプタ本体をアイソレーショントランスのコンセントから外すべきだと思いますが(MacBook Pro本体と繋がっていなくてもACアダプタ本体がコンセントに刺さっているだけでノイズを出している可能性が高いので)、ベットに寝っ転がって布団をかぶって試しているのでアイソレーショントランスのところまで行くのは寒いし面倒です。もし効果があるようならACアダプタの本体ごと外しましょう。


先日購入した乃木坂46アンダーアルバム「僕だけの君」から何曲かピックアップして再生しながら、MAG-SAFEアダプタをつけたり外したりして比較しました。曲によっては例の高音の嫌な感じが少し和らぐものの、同時に音のエッジが少し柔らかくなります。


ノイズのせいで立って聞こえていたエッジがノイズ低減で柔らかくなったのか、それとも元の音のエッジが丸まってしまったのかは微妙なところで、どちらとも言いがたい感じがします。ポータブルシステム(WM1Z+SHURE846)の音から考えると前者だという気がしますが、WM1Z自体がどちらかというと柔らかい音なので何ともいえないですね。
なおS/Nが上がって背景が静かになるのではないかと期待していましたが、残念ながらその効果はほとんど感じませんでした。


どう評価するかやや迷いつつも、事の発端である「高音の嫌な感じ」が僅かながらも軽減した点を評価し、バッテリー駆動を採用することに決定。


ちなみにMacBook Proのバッテリー残量は100%だったので、ACアダプタをつけていても充電はされない(僅かな電流は流れていると思うけど大きな電流は流れていない)状態です。
故に、バッテリー残量が低い状態でACアダプタの接続有無を比較すると、また違った結果になる蓋然性が大です。その点は後日検証してみる予定。


次にノイズフィルターの効果を検証しました。


使用するのはPanasonicのBDレコーダー用のUSBパワーコンディショナーの1号機(VEK0V15B)です。DMR-BZT9600の同梱品で、補修部品として販売されていたので以前入手しました。BDレコーダーBRZ2000とBDプレーヤーOPPO105JPに使ってみたけど効果を感じなかったので、BRZ2000の背面USBポートに刺しっぱなしにしてあったものです。


AVシステムで試したときの結果から鑑み、正直ほとんど期待はしていませんでした。恐らく効果はバッテリー駆動の方が高いだろうと。


MacBook Pro(15インチ・2012mid)右側のUSBポートはSonica DACと接続しているので、取り付ける場所は左側のUSBポートです。


ちなみにこのMacBook Proは、右側のUSBツリーにはFaceTime HDCameraが、左側にはKeyboard、TrackPad、Bluetoothがぶら下がっており、右側のUSBポートの方が他の内部USB機器によるノイズの影響が少なそうな構造になっています。以前メインシステムで聞き比べたときには音の差はわかりませんでしたが、精神衛生的に良い右側を音声出力に使用している次第。


アルバム「僕だけの君」の「ここにいる理由」を再生中にUSBパワーコンディショナーを刺した際、バッテリー駆動の時とは違って「あれっ?」という感じが。明らかに何か違います。でもどこが違うのかわかりません。


それから、曲頭からサビまでの部分を抜いたり刺したりしながら何回か再生してようやくわかりました。ベースの音が違うのです。USBパワーコンディショナーを刺すと明らかにベースの音の輪郭がはっきりして音が弾む様子がわかるのですが、外すとその輪郭がぼやけます。低音の量感や広がりも刺した方が少し多いみたい。


一方、中高音での差は感じないし、ノイズフロアが低下したという感じも受けません。違いは低音に限られるけど、よもやここまで違うとは...。USBパワーコンディショナーさん、侮っていて申し訳ありませんでした。


この予想外の効果に気をよくし、Sonica DACのフロントUSBポートでも試してみましたが、こちらの方は音の変化は感じませんでした。やっぱりノートPCの方がノイズが多いので明確な効果が出やすいということでしょうね。


ここで良からぬ思いが沸々と。付属品扱いのVEK0V15Bでこれだけ効くのなら、パーツと筐体を高音質化して正式に製品化されたSH-UPX01ならもっと効果がありそうですよね。価格がVEK0V15Bの6倍くらいになっているので今すぐというわけにはいかないけど、もしヘッドフォンシステムにPC audioを入れると決めたら入手することにしましょう。


というわけで、お手軽対策だと思っていた(内心では軽んじていた)バッテリー駆動とUSBパワーコンディショナーは、期待以上の効果を発揮してくれました。
なんか、この音ならこれで十分な気が...(^_^;


しかしながら、対策3)のiGalvanic3.0は既にヨドバシカメラに注文済みで、明日届くんですよね...。


iGalvanic3.0はiPurifier2と機能的にかなり被るため、買うのを早まったかな...という思いもちらほらと頭を過ぎりますが、今使っているiPurifier2はZ1ES用のやつを一時的に持ってきているので、PC audioをする場合はどのみちもう一つ調達しなければなりません。
でも止めた場合は...、まあ、それはその時考えましょう。


ちなみにiGalvanic3.0というのは所謂USBアイソレーターで、内容的にはiPurifier2の高機能かつUSB3.0対応版と言えます。大きな効果を発揮するというレビューがある一方、環境によってはうまく動作しない(音が途切れる)ケースもあるみたいで、USB2.0ポートで使用すると安定性が悪いからUSB3.0のポートでの使用が望ましいという声も聞こえてきます。


もしうまく動作しなかった場合はiDefender3.0とiPower(5V/2.5A)を追加導入し、その組み合わせでiGalvanic3.0に電源を供給するという対策も一応視野には入れています。
が、それでもダメだった場合はどうしますかねぇ〜。あまり考えたくはありませんが...。


何にせよかなりリスク含みのiGalvanic3.0ではあるけど、我が家の環境にうまく嵌まった場合の大きな効果を期待しつつ、明日を待ちましょう。


〜さらにつづく