先日実施したヘッドホンオーディオ用ネットワークの単線ケーブル化に引き続き、今度はMyRoomのネットワークに光LANを入れることにより、オーディオ用ネットワークのノイズアイソレーションを試してみることにしました。
メタルケーブルで構成されたLANはグランドラインを通じてノイズが伝わるので、物理的にグランドラインを持たない光LANを挟み込むことでノイズルートを遮断し、対象とするネットワークあるいは機器(我が家の場合はヘッドホンとメインシステムで使用しているネットワークオーディ用のLAN)を上流から来るノイズから隔離する(アイソレートする)のが目的です。
ちなみにネットで調べてみたところ、ルーターとハブの間、オーディオ用ミュージックサーバーとハブの間に入れると効果的みたいです。
※要するにルーターとミュージックサーバーから発生するノイズが多いということだと思います。
以前行ったネットワークの再構築により、現在のネットワーク構成は次のようになっています。
- 洗面所天井裏のルーター(RT6600ax)〜MyRoomの壁のLAN端子
- MyRoomの壁のLAN端子〜スイッチングハブA〜[AV機器5台、WiFiアクセスポイント(WRX560)、スイッチングハブB]
- スイッチングハブB〜[Soundgenic(ミュージックサーバー)、ultraRendu(メインシステム用ネットワークストリーマー)、ZEN Stream(ヘッドホンオーディオ用ネットワークストリーマー)]
スイッチAにカスケード接続されたスイッチBより下流がネットワークオーディオ用LANで、スイッチAにはルーターとアクセスポイント(ルーター機能も有する)がつながっているので、まずはスイッチAとスイッチBを光LANで接続してアイソレーション効果を試してみることにします。
次にSoundgenicとスイッチBを光LANで接続してみて、どちらの方が効果的か判断する予定。
オーディオ用を銘打った光LAN機器は、SONORE(メインシステムで使用しているultraRenduを作っているメーカー)からopticalModule Deluxeが発売されているし、DELAからは光LAN接続用オプションセットOP-S100(Buffalo製のメディアコンバーター、SFPトランシーバー、光ファイバー各1個のセット)が発売されています。
どちらも8万円台ですが、既存のLANに組み込むには基本的には2セット必要なので17万円近くかかってしまいます。
※メディアコンバーターとSFPトランシーバーは2セット必要だけど、光ファイバーは1本でOK。
そもそも光LANのアイソレーション効果がどれ程のものなのか分からないし、17万円も投資するなら光LANではなくRME ADI-2/4 Pro SEの購入資金にしたいので、できるだけ費用を抑えて試してみることにしました。
amazonで調べてみると、メディアコンバーターとSFPトランシーバーが各2個ずつ入ったセットがありました。
ネットワークオーディオで使用しているレビューも書き込まれていたのでまずはこのセットで実験してみることとし、セット内のSFPトランシーバーに適合する光ファイバーも別途購入。
※メディアコンバーター2個、SFPトランシーバー2個、光ファイバーケーブル(5m)を全部合わせて1万円弱です。
なお製品レビューを読むと、オーディオで使用する場合は電源の交換が必須みたい。
5V1A出力であればUSB電源、iFI iPower、ELSOUNDのリニア電源など色々な選択肢が考えられるけど、まずはUSB電源(充電用ACアダプタ、USBモバイルバッテリー)を試してみることにし、接続に必要なUSB-A→DCプラグ変換ケーブルを購入。
光LAN関連の2製品が先に届いたので、とりあえず付属のACアダプタを使ってセッティング。
使用場所はスイッチAとスイッチBの間で、SFPトランシーバーはメディアコンバーター本体に差し込んで使います。
接続はこんな感じ。
- スイッチAのRJ-45ポート→メタルケーブル→メディアコンバーターAのRJ-45ポート
- メディアコンバーターA(SFPトランシーバーA)の光ポート→光ファイバーケーブル(SMF、1芯、LC-LC)→メディアコンバーターB(SFPトランシーバーB)の光ポート
- メディアコンバーターBのRJ-45ポート→メタルケーブル→スイッチBのRJ-45ポート
これまでスイッチAとスイッチBの間はメタルケーブル1本だけで接続していたのに、随分と大仰な接続になりました(笑)。
結線が終わった後、メディアコンバーターに電源を接続。
ZEN StreamのネットワークステータスLEDが緑(ローカル/高速)から白(インターネット/高速)に変わったので、スイッチAとスイッチBの間の光LANは正常に機能しています。
思っていたよりも呆気なく繋がりました。
しばらく通電した後、ヘッドホンで音を聴いてみました。
付属のスイッチング電源を使っている状態なので過度な期待はしていませんでしたが、なんとも微妙な音です。
少なくとも「ノイズフロアが下がって無音時の静けさが増し、透明感もアップした」という音ではありません。
曇って寝ぼけた音というわけでもないけど、なんかシャキッとしてない感じですね。
とは言え、現状はスタートラインから一歩踏み出した段階に過ぎないので、ここからが本番です。
果たしてどこまで改善できるのかあるいはできないのか、ちょっと楽しみです♪