最近老眼が進んでいるため、メガネをかけないとGoogle Mapやアップル純正Mapの地名表示が読めません。なので、行ったことがない(土地勘がない)場所に自転車で行く時はメガネを持っていくようにしているのですが、メガネケースを入れるためにはフロントバッグをつけなければなりません。
地図の地名表示が裸眼で読めるくらいのフォントサイズで表示されればわざわざメガネを持っていく必要なんてないのですが、Google Mapにしてもアップルの純正Mapにしても、ピンチアウトで地図を拡大表示した時に表示される文字サイズは変わらないのです。
iOSの「設定」アプリのアクセシビリティで文字サイズを最大にすればアップル純正Mapの文字サイズは読めるくらいの大きさになります。しかしながらMap以外の文字(Dynamic Type機能をサポートしているアプリ)も大きくなってしまうため(特に「設定」アプリの文字サイズは大きくなりすぎて)それはそれで使いづらいし、そもそも自転車で使うにはGoogle Mapの方が圧倒的に使いやすいので、メガネを持っていくのは仕方ないと諦めていました。
そんな折、たまたまニュースサイトで取り上げられていたのがマップルの「震災時帰宅支援マップ」のアプリ版。本のタイプは持っているのですが、アプリ版には便利そうな機能がついていました。
- データはスマホにダウンロードされるのでオフラインでも使用できる
- 地図は1枚のシームレスなマップになっていて、画面を縮小・拡大することで概略図から詳細図まで切り替えられる
- 任意の地点を目的地に登録すれば、目的地の方角を常に指し示す方向誘導機能が使え、歩いた箇所は30秒間隔で軌跡点として表示されるので、進行方向の正誤確認も簡単にできる
災害時にはどれも便利な機能だと思いますが、自転車で使う上で特に興味を引かれたのは2番目と3番目です。
まず2番目についてです。このアプリには概略図〜詳細図まで何段階かのマップデータが内包されていて、それを切り替えて表示するのだと思われますが、各段階のマップデータはビットマップのようなもの(Googleマップのように地図データと地名データが分かれてはいない)なのでは? つまり地図を拡大すると地名も大きく拡大されるのではないか、と。だとしたらこれこそが私が求めているマップアプリかもしれません。
3番目についてはわかりやすいですね。この機能って自転車で走る際にもとても便利だと思います。
というわけで早速首都圏版をダウンロードして使ってみました。
まずマップレイヤーは3つでした。ただし1番目は関東圏の概略図なのであまり意味がありません。3番目が詳細図で2番目は通常図(概略図と詳細図の中間くらいの縮尺)なのですが、3番目の詳細図は概ね山手線内のエリアにしか対応していないので、私がよく走りに行くエリアは実質的に2番目のレイヤーの地図しか使えません。でも自転車で裏道を走るには十分に使えます。
また最大の関心事である地名の拡大表示も推測通りでした。最大に拡大すれば眼鏡をかけなくても十分に読み取れます!
■帰宅支援マップ(詳細図がある地域での最大拡大状態)
※下のGoogle Mapとの文字サイズの違いは一目瞭然。ただし地図自体はこれ以上詳細にはならないので、その点はGoogle Mapの方が圧倒的に優れています。
■Google Map(帰宅支援マップと同程度の縮尺で表示)
※この文字サイズだとメガネをかけないと読めないのです...(>_<)
■帰宅支援マップ(詳細図がない地域での最大拡大状態)
※詳細図が無いエリアでは通常図が拡大されるため、シャギーは出るものの文字はさらに大きくなります。
最後に方向誘導機能ですが、現在地と目的地を結んだグリーンのラインが常に地図上に表示され、目的地までの距離も右上に表示されます。これなら目的地だけ決めて、後は気の向くままに道を選んで走るという楽しみ方が出来そうです。
※本来は現在地を表示させながら目的地の方向を見るわけですが、現在地表示をすると自宅の位置が丸わかりになってしまうので表示エリアをずらしました。悪しからず。
実際に自転車に乗って試してみましたが、直射日光が当たる状態だとグリーンのラインが少し見づらいものの十分に使えますし、目的地までの方角が常に示されるというのは想像していた以上に便利ですね!(GoogleマップやAppleの純正マップでもぜひ採用してほしいです!)
総合的には、地図の詳細さと正確さ、また予め決めたルートに従って走る使い方ができる(私が使っているやり方についてはいずれご紹介しようかと。ナビ機能ではありませんが自転車乗りながらでも十分使える方法です)という点においてGoogleマップの方が圧倒的に優れているので、ケースバイケースで使い分けようと思います。