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ウォシュレットのDIY交換

日曜日に洗濯機がトラブったという話を書いたばかりですが、実は2週間ほど前からウォシュレットの貯湯タンクと給水用ホースの接合部あたりから水漏れしています。
大した漏水量ではないので、とりあえず洗面器で漏水を受けていますが、このまま放っておく訳にもいかないので楽天で新しいウォシュレットを購入し、日曜日に取り付けました。


実はキッチンの混合水栓のDIY交換に味を占め、次なるターゲットはウォシュレットだと考えていましたが、不具合がないものを交換するのも勿体ないなと二の足を踏んでいたので、今回の漏水はある意味良い機会だったと思います。まあ、予定外の出費になりましたが...(^_^;)
ちなみに新しく購入したのはTOTOのKMシリーズのTCF8FM44という機種。貯湯式ではなく瞬間式の一番ベーシックなタイプです。価格は約32,000円でした。


さて、結論から言うと無事に取り付けることができましたが、取り付けプロセスにおいて案の定問題が発生し説明書通りにはいきませんでした。とは言え水回りのDIYに関しては、自宅キッチンの混合水栓交換と実家の浴室混合水栓交換を通じてある程度の知識と経験値を得ていたので、多分なんとかなるだろうとは思っていましたが...。


1.温水洗浄便座の選定
各メーカーのサイトで現在使用している機種との互換性が調べられると思います。
また機種選定にあたって事前に確認しておくべきポイント(便器のサイズや形態、便座から貯水タンクまでの距離、分岐栓のタイプ、パイプの長さなどなど)が整理されているので、面倒でもまずは現在のトイレ&温水洗浄便座の状態を確認し、ご自宅のトイレに適合する機種を選びましょう。


ちなみに最初はPanasonicのビューティー・トワレにしようかと考えていたのですが、今のトイレの配管状態を確認した結果、既存のパイプを流用しなければならない可能性があったので、リスク回避の意味で同じTOTOの製品にしました。


2.トイレの止水栓をが回らない!

実は作業を開始したのは金曜日だったのですが、トイレの止水栓が固着して回らないという事実が判明。購入したウォシュレットの備品としてついていた工具はもちろんのこと、自宅にある大型のマイナスドライバーでもだめ。止水栓のマイナスネジ部分をなめてしまいやばそうだったので、一旦作業を中止し、解決策をネットで調べてみました。


その中に「KURE556で回るようになった」という情報があったので、早速amazonにて購入。翌日到着し(お急ぎ便は本当に便利です!)、止水栓の回転部分に吹き付けて2時間ほど放置した後、再度トライ。しかしながら固着してしまった止水栓はビクともしませんでした。


ここで「業者に頼もうか」という選択肢が浮上しました。でも取り付けと廃棄で7千円〜1万円程かかるらしく、また悪質な業者も多いようです。地元の水道屋に頼むのが一番だと思ったものの、ネットで調べてみても近所にそれらしいお店は見つからなかったので、やっぱり自力で交換しようと腹を決めました。まあトイレの止水栓は止められなくても、水道の元栓で止めてしまえばトイレの水も止まりますからね。
念のための対策を含め、行った準備作業は以下の通り。

  • 現在のウォシュレットの電源ケーブルとアース線を外します。
  • トイレの止水栓を下から包むようにビニール袋を設置。止水栓後方の壁面にクラフトテープでビニール袋の奥側2カ所を固定します。前側は作業をする必要があるのでフリーにしてあります。止水栓自体が表に出ている場合は下に洗面器を置くだけで事足りると思いますが、我が家の場合は作り付けの棚の中に隠蔽配置されているため、洗面器で直接受けられないのです。
  • 次に水道の元栓を閉めます。
  • キッチンと洗面所の蛇口を開けて止まっていることを確認し、多少なりとも残っているかもしれない水圧を抜きます。
  • ウォシュレットについている洗浄用の貯湯タンクから水を抜きます(貯湯式の場合)。
  • トイレのタンクの水を流して空にします。念のために2回流します。


以上で準備は完了。いよいよホースの交換作業に入ります。



※ちょっと見えにくいですが止水栓周りの状態。



※漏水受け用の洗面器。


3. 分岐栓とウォシュレットとのホースの接続を外す

元々ついていたウォシュレットは、分岐栓との接続がカプラータイプでした。ノブを押しながら引き抜くだけで(工具を使わずに)パイプを取り外すことができるタイプです。
もし新たに購入したウォシュレットの接続部分がカプラータイプであれば、交換作業は非常に簡単だったはず。しかしながら購入した機種は普通のナットタイプだったので、分岐栓ごと交換せざるを得ません。(注:説明書には既存部品の流用はせず、全ての部品を交換するように書いてあります。)
カプラーを外すと残っている水が漏れ出してきますので、作業はビニール袋の中で行います。



※ウォシュレットと止水栓をつなぐパイプのカプラーを外したところ。


4.分岐栓とフレキパイプの接続を外す

今回の交換作業においてはトイレのタンクと分岐栓をつないでいる古いフレキパイプを流用することにしました。理由は以下の通り。

  • 我が家のトイレの配管を確認したところ、タンクとフレキパイプが直接つながっておらず、間にL字型のパイプが取り付けられていた。説明書の通りに分岐栓とタンクを直接つなぐには付属のフレキパイプでは長さが足りない。
  • L字型パイプを流用すれば付属のホースで長さは足りるのだが、元々ついているホースには(目的はわからないが)ウレタンの部材が巻き付けられていて、それを外してしまって良いものかどうかがわからない。
  • またフレキパイプが作り付けの棚の内部を通っているため交換作業が非常にしにくい。


というわけで、多少のリスクはあるもののタンクから分岐栓までのフレキパイプは古いパイプを流用することにした次第。



※止水栓と分岐栓との接続を外したところ。



※分岐栓とトイレのタンクをつなぐフレキパイプを外し、取り外した分岐栓。



5.新しい分岐栓を取り付け、トイレのタンクとつながるフレキパイプを接続する


※フレキパイプと分岐栓の接続部分。ゴムパッキンが固着してしまっていたので、マイナスドライバーの先で取り除きました。



※スチールたわしを使って残ったゴムパッキンをきれいに除去。今回は使用しないフレキパイプについている新品のゴムパッキンを代わりにはめ込みます。



※止水栓に新しい分岐栓を取り付け(間には付属のフレキパイプについている新品のゴムパッキンを挟む)、さらにトイレのタンクとつながっている古いフレキパイプを接続します。


6.ウォシュレット本体の取り付け

ここから先は説明書通りに作業を進めました。元々ついているウォシュレットによって作業内容は異なると思いますので、説明書をよく読むことが肝要。



※古いウォシュレット本体を取り外すとベースプレートがあるので、これも取り外します。次に便器の穴に差し込んであるゴムのブッシュを取り除きます。上に引き出せなかったので、ブッシュを上から指で押して裏側に押し出します。



※新しいベースプレートを取り付けます。後で位置調整するので動かない程度にネジを締め付けておきます。



※新しいウォシュレットを便器に取り付け、パイプを分岐栓に接続します。



※3カ所の接続部のナットに緩みがないか確認し、配管作業は完了。



※ベースプレートは前後位置が調整できますので、便座の先端と便器の先端が合うようにします。



※こんな感じになればOK。



6.設置が完了した新しいウォシュレット本体
やっぱり新品は気持ちいいですね。




7.本体の動作確認とリモコンの取り付け

本体が設置できたら、水道の元栓を開け(トイレの止水栓を止めた場合はそれも開ける)、電源ケーブルとアースケーブルをコンセントに接続します。本体の電源ランプが点灯すればOK。


最後にリモコンを壁に取り付けますが、まずは取り付けようと思う位置にリモコン本体を手で固定し、リモコンと本体の動作確認をしましょう。私はノズル洗浄ボタンで動作確認をしました。もしリモコンが作動しない場合は取り付け位置を変更してちゃんと動作する場所を探します。
我が家の場合は便座に座って右手側の壁にリモコンを取り付けました。



※リモコン取り付け用のプレートを壁に取り付けます。壁は石膏ボードだったので、ドリルで5mの穴を開けて木槌で付属のアンカーを打ち込みます。その後、ネジでプレートを固定します。



※プレートにリモコン本体を取り付けて作業完了。


作業を開始してから完了するまでの時間は約1時間半くらいでした。
ちなみに今回使用した道具は以下の通りです。モンキーレンチと電動ドライバーはあった方が便利ですが、なくても作業はできます。必須なのはプラスドライバー(リモコン取り付けにアンカーを使用する場合はドリルも)だけで、それ以外の道具は我が家の場合に必要だったものです。

  • マイナスドライバー(止水栓に使用。結果的には回せなかったのですが...(^_^;)
  • ビニール袋(配管から漏れる水を受けるために使用)
  • クラフトテープ(ビニール袋を固定するために使用)
  • 洗面器(上記のビニール袋を入れるために使用)
  • 雑巾(配管周りの水を拭き取るために使用)
  • スチールたわし(古いゴムパッキンをきれいに取り除く際に使用)
  • モンキーレンチ(付属の工具が使いにくかったので、パイプの取り外しと取り付けに使用)
  • プラスドライバー(古いアース線をコンセントから外す際に使用)
  • 電動ドライバー(プラスドライバーのビットはベースプレートの取り外しと取り付けに、5mmのドリルビットはリモコンのプレートを取り付ける際に壁に穴を開けるために使用)
  • 木槌(リモコン取り付け用のアンカーを壁に打ち込むために使用)


設置後に何回か使用した後、配管接続部から水漏れがないことを確認します。そのためにも作業が完了した後に配管接続部分についた水をきれいに拭き取っておきましょう。でないと漏水があるかどうか確認できませんからね。