Blogを読み返していたら、ネタだけ振っておいてオチがついていない案件が散見されたので、とりあえず簡単に経過を書いておきます。
●キンキン音対策
結局のところ原因はわからず。仕方がないのでG-0(Cardas Golden Reference)とWadia521(AET SIN)のACケーブルを入れ替えることで暫定的に対処。まだ完全にはなくなっていませんが、多少聞きやすくなりました。
●P3(iTransport外部電源)
コンデンサのエージング完了後にちゃんと比較はしていないのですが、P3を使った方が音の厚みが増して音のつながりが良くなったような気がします。激変とはいきませんでしたが付属のスイッチング電源よりは良いですね。ちなみにコンデンサ交換による変化はよくわかりません。注意が“コンデンサ”から“キンキン音”の方に完全に逸れてしまったので、音の変化どころではなくなったというのが正直なところ。
今後の予定としてはNary様からサジェスチョンがあった「秋月のキットを利用した安定化」にトライしてみようと思いますが、またバタバタとし始めたので夏休み以降になるかなぁ。
●The Third Headphone
その正体はBeyerdynamic DT990 Edition2005です。
当初は新しく発売されたE/600(600Ωバージョン)にするつもりだったのですが、楽天上のほとんどのお店が取り寄せ扱いとなっておりかつ価格も高いことから、250ΩのEdition2005の方にしました。
このモデルを選んだ最大の理由は“ドンシャリ”らしいから。換言すると「HD650以上の低域の量感と高域の刺激が欲しかった」ということになりますが、正直なところ“ドンシャリ”という言葉に惹かれましたねぇ。
通常“ドンシャリ”というのは悪い意味で使われることの方が多いですが、にもかかわらず(いや、だからこそ?)、ネットで調べてみると根強いファン層(しかもHPの経験値が高い人が多い)が存在している模様。察するに、他では得難い“通のドンシャリ”なのではないかと。
でも最初は酷い音でした。低域も出なければ高域の伸びもなし。各帯域がバラバラに鳴っている感じ。ただ一つだけ確認できたのは「確かにシンバルの音がシャリシャリしている」という点。つまり“ドンシャリ”の“シャリ”だけは確認できたということですね。
その後システムエンハンサーによるバーンインを行い、100時間を超えたあたりでかなり聴ける音に。
なるほど〜。これは“ドンシャリ”と呼ばれるのもわからなくはありません。しかしながら、確かに高域は刺激的な音ではあるものの量感自体は必ずしも多くはないかなぁ。また中域(ボーカル帯域)がちょっと薄いことも相俟って、全体としては
“ドン・シャリ”
というバランスでしょうか。かなり低域寄りのバランスなので、満足のいく中高域の音量にすると低域が盛大に出てきます。でも慣れてくるとこれはこれで気持ちよいですね。
DT990の音域バランス以外の特徴についても触れておきますと、
・シンバルの音が独特。原音に忠実かどうかは別として、これまで聴いたことがない“シャリ〜ン”という音がします。なかなかに魅力的でございます。
・女性ボーカルで「サ行」が痛い、あるいは擦れが気になる場合があります。
・低域の量感は多いですがローエンドの伸びはHD650と同じ程度かやや劣るくらい。ただし低域のスピードはHD650の方が上ですね。
・情報量はHD650の方が上かなぁ。解像度は明らかにHD650の方が勝っています。
・音色はHD650よりもやや明るい感じ。
・一つ一つの音を至極丁寧に奏でているHD650に対し、DT990はやや雑。でもその欠点を全体の雰囲気で補っている感じ。
(注)比較対象のHD650は、ALO SXCにリケーブルしかつ内部のスポンジを取り去った状態ですので、オリジナルの音とはかなり異なっています。
「どっちが良い音か」と聞かれれば「HD650だ」と答えますが、「どっちが好きな音か」と問われれば「甲乙つけがたい」と答えます。でもこんなに音が違うものだとは思ってもいませんでした。奥が深いですねぇ...。
ちなみに、思っていた以上に弦の音がいけているので、最近はDT990を使うことの方が多くなっています。ちょっと暑苦しいですが...(^_^;