桜蘭高校ホスト部

桜蘭高校ホスト部 Vol.1 [DVD]

桜蘭高校ホスト部(クラブ) (1) (花とゆめCOMICS)

「桜蘭高校ホスト部」のTV放映が終わってしまいました。(;.;)
TVアニメは、毎クール、少ないときで十数本、多いときで二十本近くチェックしていますが、面白いと思うアニメはいろいろあるけれど、終わったときに一抹の寂しさを覚えるアニメはあまり多くありません。直近では「桜蘭高校ホスト部」と「涼宮ハルヒの憂鬱」、さらに遡れば「マリア様がみてる」といったアニメがそれにあたります。
「涼宮ハルヒの憂鬱」と「マリみて」についてはいずれ書くこともあると思うので今日は「桜蘭高校ホスト部」について書き記しておきたいと思います。

「桜蘭高校ホスト部」は葉鳥ビスコさんのマンガをアニメ化したものですが、実はその原作については全然知らなくって、TVアニメを見て初めて知りました。新番組については一応Webでチェックして、面白そうな作品と面白いかもしれない（見てみないと分からない）作品については取りあえず録画するのですが、「桜蘭高校ホスト部」に関しては「ホスト部」という名前を見た時点で「興味対象外」にランク付けしていました。男の話を見ても面白くないじゃないですか。故に第1話も当然録画対象外だったのですが、たまたま、本当に偶然にチャンネルを変えたら第1話目をやっていたんですね。
第一印象は「画が丁寧で、タッチが好き」。これってかなり重要です。いくらストーリーが面白くても画が雑だったり気に入らないタッチだとどうしてものめり込めません。「ノエイン もうひとりの君へ」などはその典型ですね。逆に画が好きなタイプだと見てみようという気になります。「桜蘭高校ホスト部」は、たまたま途中から見た第1話目の画の第一印象がよかったので（これが桜蘭高校ホスト部だとは気がつかずに）チャンネルを変えずに見ていたのですが、これが相当面白いのです。
「一に家柄、二にお金」という超金持ち学校で展開される庶民的常識から大幅にズレた学園生活。「ホスト部」という常識的にはあり得ない存在と個性的すぎるメンバー達。そして本当は女の子なのに割った壺を弁償するため男装をしてホスト部で働かされることになる主人公「藤岡ハルヒ」の庶民感覚とホスト部メンバー＆顧客の女性徒達との価値観のズレ。そのズレ具合のリアリティ（実際にはあり得ないのでヴァーチャルなリアリティな訳ですが）。これでシリアスなストーリー展開をマジでされたら退いてしまうところですが、コメディなら面白くないわけがないです。まさに設定の勝利だと言えるでしょう。（もちろんコメディの裏にはそれぞれの登場人物が抱える色々な問題・悩みなどがあるわけで、そのあたりは第2話以降、徐々に明らかになってきます。）
そして極めつけが女の子っぽい服装をした「ハルヒ」のカワイイこと、カワイイこと！特にロングのハルヒは最高です！（DVDに付いてきたハルヒフィギュアは男子用制服なのでちょっとガッカリでしたが...。）というわけで元々はノーマークだった「桜蘭高校ホスト部」にすっかりはまってしまった訳です。
当然のことながら「原作もチェックせねば！」とコミックスを大人買いして読みました。アニメのストーリー展開と若干違う点はありますが（アニメの方が変えているわけですが）原作もやはり面白いです。でもこの作品はアニメの方が魅力的ですね。理由はいくつかあると思いますが、最大の理由は原作（コミック）以上にキャラクターが魅力的にみえること。特にCVの設定が見事だと思います。そしてアニメの背景のカラー設定が素晴らしいこと。実際にはあり得ない「桜蘭高校」という超金持ち学校、そして「ホスト部」という非現実的存在をシンボリックに表現していると思います。特に「日本ではあり得ないほど真っ青な色の空を背景にした、パステルピンクっぽい色の時計塔（校舎）」の画が大好きです。
TV放映は残念ながら終わってしまいましたが、DVDは現在第3巻まで発売中。画質が良いので見直すのが楽しみです。唯一残念なのはアニメが4:3のアスペクト比で制作されていたこと。「桜蘭高校ホスト部」に限った話ではありませんが、クオリティの高い作品はぜひ16:9で作って欲しいですね。（涼宮ハルヒの憂鬱は16:9なのでGoodです！マリみて第3期はOVAなのだから16:9で制作されることを強く期待したいものです。）
「ホスト部？そんな話に興味はない！」と作品名だけで判断してしまった（私のような）方は、騙されたと思ってコミックスの第1巻を読んでみてください。それで面白かったら、ぜひDVDを。超強力にお薦めします。