5月8日のLUMIN U2 mini 導入直後からエージングを開始。
現在の進捗状況は、途中で中断したしたことも何回かあったので、通電ベースで80時間オーバー、音楽信号再生ベースで60時間オーバーといったところです。
導入初日の夜に初試聴した時よりも音の滑らかさが少し増し、解像感が良くなってきたように思いますが、丸2日経過以降はさほど変化がないと言うか、既に音が落ち着いてきたように思うので、忘れないうちに現時点での音の感想を書き留めておくことにしました。
比較対象はiFI ZEN Stream(AudioDesing DCA-12VHCによるDC給電)で、使用したヘッドホンはArya Organic、コントロールアプリは純正のLUMINです。
- 情報量はほとんど変わらないが、解像感は少し高い
- 一つ一つの音の強さ(主張)が僅かながら強い
- サウンドステージの左右と高さの広がりは同程度だが、奥行きは若干深くなったかも
- ヴァイオリンの音色の陰影感表現が少し良くなった
- 高音の質感が良くなった(特に金属音)
- 楽器やボーカルの音のリアルさが少し増した
- 中低音が少しどっしりした(量感と力強さが増した)
正直なところ、情報量や解像感は(僅かに良くなったようには感じるものの)ZEN Streamと大差無いと思いました。
製品価格は6〜7倍(DC電源込みの価格だと3倍強)くらい違うけど、そこまでの差は全くありません。
でも音や楽曲の表現力はU2 miniの方が一枚上手ですね。
なんと言えば良いのか難しいのですが、楽器やボーカルの聴こえ方が自然故にリアルなのです。
個々の音のクオリティ(表現力?、リアルさ?)がZEN Streamに比べて僅かずつ高い結果、楽曲トータルとしての表現力が高くなっていると言うか...。
パッと聴いただけだとZEN Streamの音とさほど変わらないように感じるけど、色々な楽曲をしばらく聴いていると、「ああ、なんか違う」とわかってくるのです。
これと言った特徴(明らかにレンジが広いとか、音のエッジが立っているとか)があるわけではないので何が違うのか分かりにくいけど、全体としての違いは感じるわけです。
流石に「格が違う」と言うほどの差は無いので、「一枚上手」くらいの言葉が妥当なように思います。
次にアプリを含めた使い勝手に関してですが、U2 miniもZEN StreamもOpenHome対応なので、再生コントロール機能はさほど変わりません。
※LUMINアプリは再生コントロール以外にU2 mini(LUMINデバイス)の設定機能も担っており、U2 miniの本体では設定変更が一切できない仕様となっています。
ただプレイリストの管理方法が少し違っていて、これはU2 miniの方が優れていると思いました。
具体的に言うと、ZEN Stream(fidataアプリを使用)の場合、iPad Proで作成したプレイリストはそのiPad Proの中に(ローカルに)保存されるので、別のiPad miniでfidataアプリを起動してZEN Streamに接続したとしてもiPad Proで作成したプレイリストを参照することはできません。
しかしながらU2 mini(LUMINアプリを使用)の場合、iPad Proで作成したプレイリストはiCloud上に保存されるので、iPad mini(同一ネットワーク上の別のデバイス)上で起動したLUMINアプリからも参照することができます。
※私の場合、就寝時はフレキシブルアームに固定してあるiPad Proを使って寝た状態で操作するけど、それ以外はiPad miniで操作するので、プレイリストの共有ができるのはとてもありがたいのです。
ちなみにOpenHome対応なので、iPad ProとiPad miniの両方でLUMIN/fidataを起動すると、どちらのLUMIN/fidataアプリからもU2 miniをコントロールすることができます。
この機能を使えば、fidataで作成したプレイリストをLUMINで直接読み込むことはできないけど、fidataで一旦U2 miniの再生キューにプレイリストを送り、同じiPad上(もしくは別のデバイス上)で起動したLUMINアプリに表示されているU2 miniの再生キューの内容をプレイリストとして新規保存してやれば、fidataからU2 miniへプレイリストの移行ができることになります。
複数のアルバムから曲をピックアップして作成した幾つものプレイリストを、再度同じ手間をかけて作り直すのってかなり面倒なので、今回コントロールアプリをfidataからLUMINに変更するにあたり余計な手間が削減できてすごく助かりました♪
だったらZEN Streamを使っている時からLUMINを使えば良かったではないかと思われるかもしれませんが、LUMINアプリはLUMINの機器でしか使えないので(アプリのセットアップ時に自動的にLUMINのレンダラーを探しに行く仕様なので)、使いたくても使えなかったのです。
※ミュージックサーバーの方は、OpenHome規格に対応していれば、機器(メーカー)を問わず選択することが可能です。
ちなみにfidataにはLUMINのような機器の縛りはないので、OpenHome/DMR対応であればレンダラー/ミュージックサーバーともに機器(メーカー)を問わず選べるので便利です。
※レンダラーとサーバーで使用する規格(OpenHome/DMR)は同じである必要があります。
まとめると、トランスポートのアップグレードによる音の違いを確認する(好奇心を満たす)ことができたし、コストパフォーマンス的には悪かったけどZEN Streamよりも一枚上手の音だったので、U2 miniを導入したことに後悔はありません。
それにまだU2 mini側でのアップサンプリング&R26側でのNOS再生という楽しみが残ってますしね。
でも、現在ZEN Streamを使っている方で、光LANによるノイズアイソレーション/オーディオグレードのスイッチングハブ/(機器側が対応していれば)外部基準クロック、などを導入していないのであれば、まずはそちらを導入することをお薦めします。
その方が明らかにコストパフォーマンスが高いし、音の違いもわかりやすいです。
もしくはDACやアンプをグレードアップするとか、ヘッドホンシステムであればヘッドホンのグレードアップを先にした方が幸せになれると思います。
ZEN StreamからU2 miniに買い替えても、それら程の音の変化(グレードアップ)は見込めないし、何よりコストパフォーマンスが悪いです。
逆に言えば、そのくらいZEN Streamは優れている(コストパフォーマンスが高い)と個人的には思うので、もし買い替えるのならいっその事 U2 miniよりもさらに上位機種(例えばU2とか)を選ぶ方が良いかもしれませんね。
※U2 miniのRoon専用モードを使いたいと言うのであれば話は別かも。評判良いみたいなので。
※念のために書いておきますが、ZEN Streamの音に関してはAudioDesignの外部DC電源を使った時の音なので、付属のACアダプタを使うのであればU2 miniの音の方がかなり良いと思います。
※ZEN Streamは質の良い外部DC電源が必須だからその分コストがかかりますが、それを含めてもコストパフォーマンスは高いです。