我が家のPL-Lに使っているメインの真空管は次の通り。
●12AX7(2本):TESLA E83CC(交差剣マーク付き)
●12AT7(1本):GEC A2900(3mica)/TELEFUNKEN ECC801S
初段の12AX7には当初 MULLARD ECC83やSYLVANIA 5751も使っていましたが、最終的にはTESLAに落ち着きました。
一方12AT7はというと、今現在はGEC A2900(3mica)を使っていますが、A2900(2mica)やTELEFUNKEN ECC801Sに交換することもあります。2micaのA2900を使うのは3micaを定期的に休ませる際の交代要員としてであり、TELEFUNKENを使うのは音をHi-Fi系に振りたい時です。たまには違った音を聴いてみたくなるので、TELEFUNKENはその際に重宝しています。
で、今回ヤフオクで落札したのはBRIMAR 6057という12AX7の軍用高規格管。
出品者の方(今使っているTESLAもA2900もこの方から購入したもので、個人的にとても信頼しています)の次の説明を読み、どうしても聞いてみたくなったのです。
<ヤフオク説明文から抜粋>
私が知る限りでは、PHONO段、あるいはプリラインの初段用として優れた12AX7系真空管は、〔1〕にTELEFUNKENの803S、〔2〕としてTESLAのE83CCですが、〔3〕としてあげられるのが、このBRIMARの6057です。〔1〕と〔2〕はフレームグリッドのプレートでほぼ同じ構造で、SN比やマイクロフォニックには断然優れていますが、音質的にはベストではありません。しかし、PHONO段や初段の微弱音声電流を増幅する段階ではわずかなノイズも音楽信号のクリアな増幅を妨げる致命的な干渉因子になります。そのためPHONO段や初段では極力ノイズやマイクロフォニックの発生しない高SN比の真空管を使うのが、真空管使用のコツとされています。従って前述の〔1〕や〔2〕の真空管では、音質は犠牲にして、よりピュアーな音楽信号電圧を増幅することが第一義とされます。しかし〔3〕のBRIMARの6057は少々違います。6057はノイズやマイクロフォニックでは〔1〕〔2〕にわずか劣るものの、音楽性においては、これらを優にしのぐ能力を持っており、欧州では、最高レベルの初段増幅管として評価が定着しています。
〔2〕のTESLA E83CCは現在PL-Lで使用している球です。このTESLAは〔1〕のTELEFUNKEN ECC803Sのレプリカ管なので、〔1〕と〔2〕の基本的な音質傾向は同じだと思われます。
でも〔3〕のBRIMAR 6057はこれら2本を音楽性において優に凌ぐというのです。こんなこと言われると聞いてみたくなって当然ですよね。
BRIMAR 6057は50年代製の15mmブラックプレート/スクエアゲッターで、SYLVANIA 5751と同じです。SYLVANIA 5751が3micaだったのに対しBRIMAR 6057は2micaという違いはありますが、音の傾向は似ているのではないかと推察。
ちなみにSYLVANIA 5751を試聴した時の感想は「中低域が分厚くて骨格がしっかりとしたエネルギー感のある音。特に女性ボーカルや弦楽器の艶っぽさが特徴的」というものだったので、もしこういう傾向の音であれば出品者をして「音楽性が高い」と言わしめたのも理解できます。
ただし以前SYLVANIA 5751とA2900の組み合わせで試聴した際の感想には「中域の強さが強調され過ぎ、音が多少団子っぽくなってしまいます。女性ボーカルや小編成のクラシックであればよいのですが、オーケストラには不向き」と書いているので、初段にBRIMARを使う時はTELEFUNKENと組み合わせた方が良いかもしれません。
こんな風に音や使い方を想像するのは楽しいものですが、果たして実際にはどんな音がするのでしょう。ドキドキ & ワクワクの試聴は今週末の予定です♪