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キッチンの混合水栓交換

★★ 交換作業をされる方へ(2022/04/19 追記)
この記事は、私が試行錯誤しつつ実際に行った作業を時系列で書いているため、本来は不要な作業工程が含まれています。
交換作業の参考にされる方は、エントリーの最後に書いてある 【7/20追記】 の箇所を必ずお読みください。
よろしくお願いいたします。


我が家のマンションは現在大規模改修の真っ最中。だからという訳でもないのですが、キッチンのハンドルシャワー型混合水栓のレバー部分がガタついてきていることもあり、交換することにしました。


元々ついていた混合水栓は一穴型なので、同じ一穴型の混合水栓を事前に購入。折しもamazonプライムDAYで通常価格よりも4,000円弱安く買えたのはラッキーでした♪




結論から言うと、事前にネットで調べた情報通り、大変なのは古い混合水栓を取り外す作業で、新しい混合水栓を取り付ける作業はいたって簡単でした。


以下、交換作業の記録です。



これが元々ついていたハンドルシャワー型混合水栓。喜多村合金製作所(MYM)という聞いたことも無い会社のFB273-5Eという型番で、調べてみたところこの会社は既に水栓関係事業からは撤退しており、株式会社KVKが事業を引き継いでいました。ちなみにこのMYMのハンドルシャワー型混合水栓は経年劣化(十年ほど)でシャワーホース内部の青い素材がぼろぼろと剥がれ落ちるらしく、評判が悪いメーカーのようです。そういう意味では、交換はグッドタイミングだったかもしれません。



これが交換作業に使用した道具の全て。モンキーレンチ、スーパーワイドモンキーレンチ、プラスドライバー、洗面器、雑巾、LEDライト、六角レンチ(これは新しく購入した混合水栓に付属していました)の7点です。MYMの270・770シリーズの混合水栓を取り外すにはスーパーモンキーレンチ(35mm以上のタイプ)が必須ですので注意して下さい。
実は最初は土曜日に作業したのですが、スーパーワイドモンキーレンチが無いと本体を外せないことがわかったため直ぐにamazonで購入。日曜の午前中に届いた後、以下の交換作業を行いました。
また後で触れますが、モンキーレンチは2つあった方が作業が簡単です。


★作業を始める前に、水道の元栓と、キッチン下にある水/湯の2つの水栓をしっかり締めておきましょう。


【交換作業】

まずはレバー奥の蓋を取り外すとネジがあるので、このネジを外します。そうするとレバー部が取り外せます。



レバー部を取り外した状態。本体上部の丸い枠の部分をよく見ると、六角ナット状になっているのがわかります。スーパーワイドモンキーレンチでこの六角ナット部分を挟み、混合水栓の蛇口部分を手でつかみ(押さえ)ながらレンチを反時計回りに回すと銀色の本体部分が取り外せます。



これが取り外した状態。右側にあるのが取り外した部品。



シャワー部のヘッドを反時計回りに回すとヘッド部分が外れます。廃棄する際のパーツのサイズを小さくするために私は外しましたが、この作業自体は交換作業に必須ではありません。



シンク下のシャワーホースの結合部分を外します。赤い部分を下に引き下げながら外して下さい。写真はシャワーホースを外した状態。次にこの赤と白のプラスチック部分を、反時計回りにねじって外します。



シャワーホースを本体側(上側)から引き出して外します。この際、蛇口部分が正面を向いていないとシャワーホースがうまく抜けないので注意して下さい。



残った本体部分。この外し方がわからずに一時は途方に暮れました(業者を呼ぼうかという考えが頭を過ぎりました)が、ネットで調べて外し方を発見! いや〜、本当に嬉しかったです!
でも方法はわかったものの実際の作業は大変でした。視認しながら作業できれば簡単なのですが、我が家の場合は作業箇所がシンクの洗い場の窪み(下から見ると出っ張り)の後部にあり、視認しながら作業することができません。従って、まずは頭を突っ込んで状況を確認し、その後手探り状態でパーツを外さなければならなかったため、この作業だけで30分ほどかかりました。でも諦めずにトライすれば何とかなるものなのです。



これが必死の思いで取り外した部品。この真鍮の金具がシャワーホースと本体側パイプを接続するためのジョイント部品です。よく見ると本体が六角形になっているのがわかると思いますが、これ自体が六角ナットなんですね。このナットをモンキーレンチで反時計回りに回して外せば、シンク側に残っている本体部分が外れます。要するにこの六角ナットが本体とシンクを固定しているわけです。とにかくこのナットさえ外せれば、交換作業は8割がた終了したと思って問題ありません。



先の六角ナットを外すと本体をシンクから取り外すことができるようになりますが、その作業の前に、まずはシンク下の給水ホースを外します。



これはホースを外した状態。左がお湯で、右が水です。なぜ高さが違うのかは不明。また水栓・湯栓の台座への取り付け状態が雑で、手で力をかけるとグラグラします。



黒いジョイント部分に黄色のプラスチック部品があります。この部品と同じものが裏側にもあるので、2カ所の黄色い部品を手で押し込みながら黒い部分を引き下げるとロックが外れる(黒い部分が下まで下がる)ので、その状態のままホースを上に引き抜きます。
最初はなかなか引き抜けませんでしたが(泣きそうになった)、やり方は間違っていないはずなので諦めずに何度も何度もトライしているうちにスポッと抜けました。なお片側の黄色の部品を押し込んだだけではロックは外れませんので、必ず反対側の部品も同時に押し込んで下さい。
ホースを引き抜くことができたら、次はこの部品自体を外します。真鍮の六角ナット部分と、この部品がついている水栓本体の六角ナット状になっている箇所(給水/止水用のハンドルがついている場所のさらに下側にある)の2つをモンキーレンチで挟み、水栓本体側のモンキーレンチをしっかりと保持しつつ、真鍮の六角ナット部分を反時計回りに回せば(感じとしては両手で持っている2つのレンチを外側に開くようにすれば)、ジョイント部品が外れます。
ナットが固くなければモンキーレンチ1つでも外せると思いますが、2つ使った方が作業は絶対に楽ですし、何より水栓側に余計な力がかからないので安全です。我が家の場合はボルトが異常に固く締まっていてモンキーレンチ1つでは(ただでさえグラグラしていた)水栓の方が回ってしまいそうになり外せませんでしたが、モンキーレンチを2つ使ったらあっけなく外せました。



古いジョイントが外れたら、新しいジョイントを取り付けます。この時もモンキーレンチを2つ使うとしっかりと取り付けられます。
ここまでできたら、シンク上部の本体を上に引き抜いて取り外します。



新しい本体を固定するための台座を取り付けます。でもこの作業は取説通りにすれば簡単なので説明は割愛。とにかくボルトが回らなくなるまで、2本のボルトを交互に締め付けていきましょう(片側のボルトをある程度締め付けたら、もう一本のボルトを同程度締め付けます。この作業を何度も繰り返してしっかりと固定していきます。片側だけを先に固定するのはダメです)。
台座がしっかり固定できたら、水栓本体を台座の穴に差し込んで(まずはシャワーホースを差し込んで、その後残りの給水ホースを差し込みます)、付属のネジで本体を台座に固定します。この作業も取説通りにすれば簡単です。




新しい混合水栓がキッチンシンクに固定できました♪
次に取説に従って、シンク下に出ている給水ホースとシャワーホースをそれぞれジョイントに差し込み、給水ホースのガイド部品とストッパー部品(どちらも白いプラスチック)をシャワー用のホースに取り付ければ作業はほぼ完了。
再び取説に従い、各ジョイント部分がしっかりと取り付けられているかどうかをチェック。その後で水とお湯を出してみて、水漏れがないかどうかをチェック。
通水を確認した後、シャワーヘッド部分を取り外し、中のフィルターを掃除します。新品なので必要ないと思っていましたが、実際にみてみたらフィルター部分にゴミが溜まってました。古い混合水栓のゴミが出てきたものと思われるので、この作業は必ずやった方が良いです。



作業完了です♪


途中で情報を調べながら作業したので都合2時間ほどかかりましたが、作業手順が全て頭に入っていれば30分ほどで交換できると思います。


ちなみに今回かかった費用は、TOTOキッチン用台付シングルレバー混合栓・ハンドシャワー形・TKGG32EBが14,800円(参考価格56,500円、amazon通常価格18,687円)、スーパーワイドモンキーレンチが1,635円の、合計16,435円でした。この費用で交換できるのであればリーズナブルですね。


最後に、自力で交換作業にトライされる方にささやかなアドバイスを。

  1. まず最初に古い混合水栓の型番を調べ、ネットで取り外し方の情報をできるだけ多く集めましょう。この情報が的確に収集できていれば、作業自体は相当楽になります。
  2. 次に、必要な工具を揃えましょう。どんな工具が必要なのか判断するためにも、1.の情報収集が重要なのです。ちなみにMYMの混合水栓の取り外しにはスーパーワイドモンキーレンチが必要でしたが、TOTOINAXの混合水栓の場合は必要ないと思うので、早まってスーパーワイドモンキーレンチを購入しないようにして下さい。とは言え、モンキーレンチは2つあった方が(あるいはモンキーレンチとプライヤーでも良いかもしれませんが)作業が楽だと思います。
  3. 作業前に新しく取り付ける混合水栓に付属している取説をよく読んで、その通りに作業を進めることをお薦めします。思い込みで作業してしまうと、後で痛い目に会うかもしれませんから。
  4. 取り付け後の各ジョイント部分のチェックは取説通りにしっかりとやりましょう。チェックを怠り水漏れしてしまった場合に後悔するのはあなた自身です。
  5. 最後に。交換作業の最大のポイントは古い混合水栓の取り外しです。もし事前情報通りにうまく外れない箇所があっても、諦めずにトライして下さい。経年変化で固くなっている(外れにくくなっている)だけなので、情報(やり方)が間違っていなければ、パーツは必ず外れます。私も2度ほど心が折れそうになりましたが、諦めずにトライしているうちに何とかなりました。ネバー・ギブアップです!


それでは、ご健闘を!


【7/20追記】交換作業をされる方は必ずお読み下さい。
仕事で企画や計画を考える時、最終案ができたら一晩寝て翌日にもう一度検討することにしています。寝ている間に頭の中で情報が整理され、それまで気がつかなかったアイデアあるいは見落としが見えてくることがよくあるからです。
今回もご多分に漏れず、一晩寝て起きた時、重要な点について思いあたりました。昨日は交換作業がうまくいったという充実感で頭が一杯になっていたため、そこまで考えが到らなかったのだと思いますが、頭の中のどこかで引っ掛かっていたんでしょうね。
その重要な点というのは、混合水栓の上部をバラさなくても取り外せるのではないかということ。つまり、シャワーホースと給水/給湯用ホースの3カ所のジョイントを外し、それから本体をシンクに固定しているシャワーホースジョイント部の六角ナットを外せば、本体丸ごと上から引き出せるのではないかと。だとするならスーパーワイドモンキーレンチを購入する必要もなかったわけです。
そもそも新しい混合水栓は(台座の取り付けを除けば)ネジ一つだけで固定されているわけだし、取り付ける際に本体を分解する必要もありませんでしたからね。
バラした古い混合水栓は既に破棄してしまったので今となっては検証できませんし、六角ナットがシンクに対して本体をどのように固定していたのかちゃんと目視できていないので(見えたのは六角ナットの存在だけで、取り付け部分はブラインドになっていて全く見えなかった)絶対にそうだとは言い切れません。でも作業行程をふり返ってじっくりと考えてみる限り、わざわざ本体上部をバラさなくてもシンクから取り外せるのは間違いないように思えてきました。
というわけなので、MYM混合水栓の交換作業をされる方はまず上記の赤文字の手順を試してみて下さい。本体をバラすのはそれからでも遅くありませんから。