memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

ACケーブル リ・アレンジメント #3

前回の試聴で良いところとイマイチなところがはっきり見えてきたので、その対策にトライしてみました。ポイントはPowerbank8とAIT-160TWの電源ケーブルです。


●セット3

  • Powerbank8:PLMM
  • AIT-160TW:AC LANDA改
  • UX-1:Omega(0)
  • PL-L: Black Label2
  • Wadia521:Black Label2
  • SS-010:Andromeda
  • Rb Clock:SIN AC
  • OCX:SIN AC


まず試したのはPowerbank8とAIT-160TWの電源ケーブルの入れ替え。PLMMをシステム全体の給電系に使用してその特徴を強めてみようという試みです。


前回イマイチだったピアノソロから試聴しましたが、多少改善はされたもののまだ違和感がありますね。それから異なるジャンルの曲を数曲聴いてみたところ、違和感の正体が何となくわかってきました。
要するに全体としてのまとまりが悪いのです。楽器それぞれの音にはさほど問題を感じないのですが、それらが集まった時の統一感というか一体感というか調和というか、そういうものが少し欠けているような...。故に、何となく収まりの悪い違和感を感じるようです。


以前PLMMをPowerbank8に使用したことがありましたが、その際はこんな違和感は感じなかったので、PLMMの問題では無くてAC LANDA改に問題があるような気がします。やっぱりAC LANDAのケーブルはオヤイデのP/C-004セットとの相性が悪いんですかね。


ということでAC LANDA改をシステムから外してみることにしました。


●セット4

  • Powerbank8:PLMM
  • AIT-160TW:Statement
  • UX-1:Omega(0)
  • PL-L: Black Label2
  • Wadia521:Black Label2
  • SS-010:Andromeda
  • Rb Clock:SIN AC
  • OCX:SIN AC


AC LANDA改の代わりに、ヘッドフォン・オーディオ・システムから外してきたNBS Statementを使用してみます。かつて、かなり長い間に渡ってAIT-160TWにStatementを使用していたので、ある意味実績のある組み合わせではあります。これでだめならPowerbank8に使っているPLMMを外し、もう一本のStatementを持ってくるつもりですが、そうするとヘッドフォン・オーディオ・システムの方が寂しくなるので、できれば避けたいところ。


まずはピアノソロからいきましょう。


最初の5秒ほど聴いただけでこれまでの音と明らかに違うことがわかります。ピアノのタッチがシャープになり、響きに煌びやかさがあります。続けて聴いていると、問題だった高音の一部の帯域についても全く違和感が無く、全域にわたって統一感のある音に戻っていることがわかりました。やっぱりAC LANDA改が悪さをしていたのかな。


それから何枚かのCDを続けて聴きましたが、先のセットで感じたまとまりの悪さは一切感じられません。8本中4本とNBS比率が上がっているので、全体としてはNBSらしい濃くて彫りの深い、エネルギー感のある音なのですが、それでもNBSドップリになる一歩手前くらいで止まっているように感じるのはPLMMのお陰かもしれません。
PLMMをStatementに換え、ついでにOCXもProfessional3に換えて、NBSにドップリ嵌まってしまいたい誘惑にも駆られますが、何故かゴーストが“そこまで踏み込んではダメだ”と囁いているので、今はここまでにしておいた方がよさそう。いずれ逝ってしまいそうな予感はしますが、まだその時では無いのでしょう。


全体の印象としてはセット2の音に近く(ただし問題点は改善済み)、低域の量感としなやかさ、つややかさを感じる音ですが、ピアノや弦の響きに先に触れた煌びやかさが乗っていること(銀素材の響き?)が最大の相違点。こちらの音の方が圧倒的に気持ちよく感じます。また低音についてもセット2にあった弾力性(丸み)はやや薄らいだものの、逆に緩さも無くなったので、バランスとしては今の低音の方が良いです。サウンドステージもセット2よりは少し大きくて空間情報もやや多いように感じます。


所謂現代的ハイエンドの音とは異なる、もしかすると古くさい音なのかもしれませんが、今の自分にはこういう音の方が合っているのでしょう。聴いていて安らぐし、ホッとしますからね。土曜の夜、日曜の夜と2日間にわたってセット4を試聴したのですが、その2日ともにいつのまにか寝てしまっていたという事実が、自分に合っているという何よりの証拠かもしれません。


AC LANDAのプラグ交換から始まった電源ケーブルのリ・アレンジメントは、一先ずはお終い。しばらくはこの心地よい音を楽しみます。


なおAC LANDAですが、P/C-004セットとの相性が悪いようなので、別のプラグ&コネクタに交換し、ヘッドフォン・オーディオ・システムの方で使用するつもり。交換用のプラグとコネクタは価格と在庫の問題から別々のお店に発注し、amazonに注文したコネクタだけ届いています。Joshinの方は取り寄せなので、オヤイデに在庫があれば水曜日か木曜日には届くでしょう。両方とも交換してエージングが済んだらレポートする予定です。