ETP-600CU、驚愕の低音から丸一日が経過し、就寝前に昨夜聞いた「REBECCA/POISON」を再び試聴。
「あの低音はどうなったかな。中高域はマシになったかな。でも音が落ち着くにはかなり時間がかなりそうだから大して変わってないよね。」と、2割程度の期待感を抱きながら聴き始めたのですが、なんということでしょう。低音の様相がかなり変わっています。
- あれほど高かった温度感はすっかり冷めて、やや暖色くらいに。
- 弾力性が低減し、膨らんでいた低音もかなり締まった低音に変化。
- 結果、凄味すら感じた“昨夜の低音”は雲散霧消し、良くも悪くもまともな低音に!
無論、昨夜のセッティングと何も変えていません。唯一異なる点は、初日以降電源を落とさなかったm903の電源を朝方いったん落とし、試聴する1時間前に入れたことだけですが、m903は比較的寝起きが早いので本調子になるのに1時間もかかりません。なのでこの低音の変化はETP-600CU自体の音の変化ということになります。
ただし変化したのは低音だけではなく、中高音にも(低音ほどではないけど)少し変化が見られました。
- まだベールがかかった感じはあるけれども、中高音の見通しが少しよくなってきた。
- 中高音の雑な感じが少し低減。ただし滑らかさや繊細さはまだまだ物足りない。
- 高音の伸びはさほど変わりなし。どこか詰まった感がある。
まだまだではあるもののの、中高音は少しずつよい(好みの)方向に向かっているようです。
この結果、低音と中高音のアンバランスさがかなり改善され、かなりまともな音になりました....。そう、まともな音にはなったのですが、あの低音が無くなってしまったことに対する残念さの方が大きいです。別に今のレベルの音であれば他のインレットで十分であり(MTB-4に元々ついていたオヤイデのインレットの方が総合点は明らかに高い)、態々ETP-600CUを使う意味はありません。
ただし低音は今のままで中高音がもっとよくなればETP-600CUの存在意義はあると思っています。確かに昨夜の低音は一夜の夢のごとく消え去ってしまったものの、今の低音が悪いというわけでは無く、絶対レベルではいい線いっていると思うんですよね。故に問題は中高音(特に高音)なのです。
真空管のA2900を導入した際、100時間を超えるまではとにかく音が悪くて「使うのをやめようか」と何度か思いましたが、最後には類い希な音を奏でてくれるようになりました。ETP-600CUもそうあることを願っていますが、果たして結末はいかに?
それにしても、あの低音は一体全体何だったんだろう?