朗報というのは、福岡のTさんより「NBS StatementIVをお貸ししましょうか？」というご連絡をいただいたこと。
Tさんからは先日iD100の外部電源の件でお問い合わせいただいたのですが、ウン十年前に私が福岡で住んでいた場所の直ぐ近くにお住まいだということがわかり、以降メールにてお付き合いをさせていただいています。NBS StatementIVは2本お持ちだそうで、1本は使っていないのでよければお試し下さいというオファーをいただいた次第。
勿論二つ返事でお借りすることにし、日曜日の午前中に到着。
初代Statementはブルーのジャケットでしたが、IVは黒かと思いきや、よく見ると濃いグリーンでした。初代〜IIIまでは硬くて取り回しに苦労しましたが、IVはBlackLabelII同様に両端のプラグまでの20cmほどが細くなっているので取り回しはかなり楽です。
とりあえずUX-1にインストールし、6時間ほど通電してから2時間ほど試聴してみました。
・音像のフォーカスが気持ちよく合っていて、立体感と定位感がすごく良い
・低域から高域まで気持ちよく伸びているが、特に低域の伸びが素晴らしい。地を這うようなピアノの低音が印象的
・低域の一つ一つの音の分離感がすごく良く、一音一音が曖昧にならない
・音にスピードとキレがあって、ノリが良い
・ダークではなくブライト寄りの音
・NBS独特の音の濃さはあるけれど、想像していたほどではなかった
同じNBSのBlackLabelIIに比べると、スピード感とキレの良さを強く感じました。このキレの良さが“音が立っている”感覚に繋がり、音像をより立体的に感じさせます。この点はとても魅力ですね。
反面、しなやかさにはやや欠けるところがあり、懐の深さ（音の深み）はあまりありません。空間の広がりもBlackLabelIIに比べるとやや弱いかも。音色もBlackLabelIIとは違って明るめです。
StatementIVとBlackLabelIIって思っていたよりも性格が違うようですが、それでもNBSなんですよね。共通の世界感をしっかり持っているところは流石という感じ。
やっぱりNBSの音は好きです。こうあって欲しいと思っていた音のイメージを、9割方具現化してくれました。（というよりもむしろNBSの音を理想として位置づけていたという方が正しいのかも...）
この後、Wadia521のBlackLabelIIとUX-1のStatementIVを入れ替えて聴いてみました。
やっぱりUX-1側のケーブル（BlackLabelII）の特徴の方が強く出て、キレの良さが後退してしなやかさが増すのですが、何か少しちぐはぐな感じがします。2本の特徴がうまく溶け合わずに喧嘩しているような...。やっぱりStatementIVはUX-1に使った方が良さそう。
とはいうものの、UX-1は（節電で）次の休みまで電源を落としてしまうので、StatementIVは（24時間通電状態の）Wadia521に挿したままでもう少しバーンインを進めようと思います。
次の休みまでの間に、iD100の音がどう聞こえるか確かめてみる予定。
