memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

UX-1 vs. iTransport

正月休みの課題だったUX-1とiTransportの比較試聴をしました。
ただし比較試聴ではありますが、どちらも我が家の可愛い機器ですので「どっちが良い音か」という優劣をつけるつもりはあまりありません。既にUX-1とiTransportの使い分けは定着しておりその状態に満足しているので、比較試聴で(心理的に)波風を立てる必要もないのではないかと思うわけです。新しい機器を購入する場合にはある意味優劣をつけざるを得ないと思いますけどねぇ...。


そんなわけで“ゆる〜い”気持ちで試聴を行うことにしました。(^_^)
厳密にやるならデジタルケーブルは同じものを使用すべきですが、なにせ“ゆる〜い”気持ちですから現状のセッティングのままです。UX-1にはAET SIN EVO、iTransportにはKS-2020というワイヤリングですのでケーブルの特徴の差が出ると思いますが、まあ当面このセッティングを変えるつもりはないので「現在のセッティング状態で出てくる音の比較」ということで良しとしましょう。


17時過ぎから初めて約2時間、5枚のディスクを使用して比較しました。


結論から言うと、思っていた以上に差はありませんでした。もしかするとDAC64で比較した時よりも差は小さいかもしれません。これはWadia521によって全体的なクオリティの底上げがあったことの影響が大きいような気がします。正直なところ両機の差よりも、以前の音との差の方が大きいんですよねぇ。だからどうしてもそっちの方に意識が行ってしまうというか...(^^ゞ

とは言えやっぱり微妙に音は違うわけで、UX-1の方が低域の量感と力感がやや強く、音が少ししなやかで、温度感が相対的には高い感じ。一方のiTransportは音像がややシャープかつタイトで、UX-1よりも若干クールな感じです。音場の広さ/奥行き/高さにはほとんど差がなかったように思います。

でもまあ確かに違いはあるのですが、正直なところ微差ですねぇ。音のクオリティ自体にはほとんど差を感じません。でも不思議なことに、ディスクによって“好ましさ”には少し差があるんですよ。好き嫌いという大きな差ではなく、飽くまで“好ましさ”のレベル差ですが。
弦楽四重奏とオーケストラはUX-1の方が弦のタッチと全体的な音の厚み(特に低域の出方)という点で少しだけ好ましく、Kieth Jaretto Torio、Choro Club、Jacinthaは音像の明快さとほんの少しだけリアリティ感が高いという点でiTransportの方が好ましいという差です。
奇しくもクラシック系がUX-1、ジャズ系がiTransportという結果に分かれてしまいましたが、たった5枚の試聴ですのでたまたまかもしれませんし、ジャンルによって使い分けようかと思うほどの差ではありません。どちらも満足できるレベルです。


でも試聴を終えて一つ決心がつきました。やっぱりiTransportの強化電源を導入します。強化電源用のACケーブルも、余っているケーブルの使い回しではなくてちゃんとしたもの(Cardas Golden Referenceがよいかなと...)を新調しましょう。そしてiTransportの低域を強化し、もう少しだけしなやかな音にしてあげようと思います。UX-1の音をさらに強化するのは(手間も費用も)かなり大変ですが、iTransportの方は課題と解決策が見えてますからね。やれる範囲のことはやってあげましょう!