先の3連休に実施したトライアルの3つ目は、MA1とWadia521の最終比較試聴です。MA1導入直後からUX-1をトランスポートとした状態で何度も比較はしてきましたが、微差はあるものの本質的な差は感じないという不可解な結果に。その後CD2500mk3が届き、バーンインも完了したので、今後のシステム体制は整いました。この状態で最後の比較をしようということです。
当初はこの比較試聴の結果によってメインシステムのDACを決定する目論見でしたが、先にトライしたPCオーディオの音(DSDファイル再生の音)が想像していたよりも良かったので、メインシステムのDACをMA1にすることは既に決定済み。従って、今回の比較試聴はメインシステムにおけるWadia521のフィナーレとなる儀式であり、先の試聴の際の不可解な結果が本当にそうなのかをもう一度確認する場、ということになります。
でもって試聴の結果ですが、やはり微差でした...(^_^;
MA1の方が僅かに音の線が細く、サウンドステージが若干広い感じ。一方のWadia521は音のエッジの立ち方が僅かながら明快で、中低域の量感が(MA1に比べると)若干多い、というくらいしか違いを感じません。
MA1とWadia521からの出力をそれぞれPL-Lに入れているので、リモコンで入力を切り替えるだけでほぼ瞬時に比較できるのですが、切り替えた時の音色(明るい/暗い、鮮やか/落ち着いた、ウォーム/クール)が同じなんですよね。これが不思議でなりません。
デジタルケーブル(Nordost Valhalla)、インターコネクトケーブル(Organic Audio)ともに基本的に同じ製品(注:デジタルケーブルのみ、MA1はBNC端子でWadia521はXLR端子)を使っているので、その影響(特にValhallaの影響)はあると思いますが、それにしてもねぇ...。
DSDファイル再生のクオリティが思いのほか高かったので、MA1を導入したこと自体は(結果的には)全く後悔していませんが、Wadia521との差がもう少しあった方が楽しかったなぁ。
というわけで、メインシステムのDACの座にはMA1が納まり、Wadia521はヘッドフォンオーディオシステムのDACとしてベッドルームに移しました。寝る前に音出しをしてみましたが、流石にこれまで使ってきたM1 DACとは格が違いますね。P-700uとの相性も良く、HD800で聴く音は間違いなく過去最高の音です。
ただ、DAC、アンプ、ヘッドフォンのクオリティがここまで高くなると、デジタルトランスポートである iD100 + iPod のクオリティが追いついていない感じがします。そのうち何か手を打とうかなぁ...。