昨日はND-S1を2時間、iTransportを組み込んだHASを1時間使用しましたが、幸か不幸か、音の歪みは発生せず。
仮にND-S1が原因だったとして、もしかするとSRC2496を介したことによって問題が解消されたのかもしれませんが、引き続き原因の切り分け作業は継続します。
それはそれとして、ND-S1をSRC2496経由で接続するため、それまでSRC2496経由で接続していたBWT3000のデジタル出力をWadia521に直接入れざるを得なくなりました。(SRC2496には同軸入力が1系統しかないので)
BWT3000の導入時にはこの接続だとWadia521が誤動作したのに(だからSRC2496経由にしたわけですが)、今回試しに聞いてみたら何の問題もなく音が出ています。
あれぇ〜?
BWT3000の導入時にはどうやってもうまくいかなかったのに、一体全体何が起こったのでしょう?
まともに音が出るようになったのは嬉しい限りですが、原因がわからないというのはちょっと気持ち悪いのでこちらの方も少し探ってみることにします。(シアターバーの導入によりBWT3000のHDMI端子2系統の出力を変えた〜映像専用と音声専用に変更した〜こととか、サウンド関係のエフェクトを全て切ったこととかが影響しているのかも?)
話は再び変わります。これまでND-S1とiTransportを比較試聴したことは一度もなかったのですが〜ぶっちゃけ比較するつもりがなかったというのが正しいです。だってND-S1の方がiTransportと同水準の音だったら何か嫌じゃないですか...〜、今回のトラブルによりND-S1とiTransportを入れ替えたので、期せずして比較試聴をするはめになっています。
でもって、初めて音の違いを意識してみたわけですが、結構違いますね。
ND-S1はやや高域が強調されている印象で、よくいえばエッジが立った明快な音、悪くいえばちょっと耳につく感じ。逆に低域は少し弱く感じます。サウンドステージの広さはiTransportよりも少し広いかも。
一方のiTransportは、音のバランスが良く、耳あたりの良い音を奏でてくれますが、ND-S1と比較すると音のエッジが少し丸い分ややぬるい音と感じなくもありません。でも音の安定感というか存在感というか、ND-S1には無い(薄い)ものを感じる、ある意味Wadiaらしい音ではあります。
個人的にはiTransportの音に軍配を上げますが、ND-S1の音の方が好きという人が多くても全然不思議ではありません。
特にヘッドフォンオーディオを楽しんでいる方は、高域の感じからしてND-S1の方が好みかもしれませんね。かくいう私も、Edition8を使うという前提であればiTransportよりもND-S1の方を選ぶと思います。HASではなくメインシステムにつなぐのだったらiTransportの方ですけどね。
ちゃんと比較してみると意外に音は違うんだなぁと認識を新たにしたわけですが、音の傾向はともかくとして、音のクオリティに関していえばあまり差はありません。価格は5倍くらい違うと思うので、C/PだけならND-S1の圧勝であることだけは間違いないでしょう。
最後に悲しい話題を一つ。
私もES105Aでお世話になっているあの村田製作所が、オーディオ事業から撤退するそうです。製品サポートについては継続するそうですが、個性的なブランド/技術が消えてしまうのは寂しい限りです。どこかのオーディオメーカーが球形圧電セラミックスの製造技術を買い上げて継承してくれるとよいのですが....。
何にせよ、村田さんの製品が気になっていた方は、在庫があるうちに確保した方がよいですね。