Synologyのルーターのシステムアップデート(SRMアップデート)には過去何度か痛い目に遭っているので、重要なアップデート以外はパスするようにしています。
現在のSRMはVersion: 1.3.1-9346 Update 6で、昨年8月にメッシュルーターWRX560を導入した際に自動的に(不可避的に)アップデートされてしまったものですが、その後特に問題なく稼働していました。
ただ最近、iPadのネットワーク接続が若干遅くなったような気がしたのでSpeedTestアプリで計測してみたところ、ダウンロードが450Mbpsくらいだったので、やはり遅くなっています。
尤も接続スピードはプロバイダーの回線状況によって変わるからこの結果だけで断定することはできないのですが、以前は600〜700Mbpsくらい出ていたから少し気になります。
そこでシステムに再起動をかけてみようと思い、iPad ProでRT6600axのSRM管理画面に久々にアクセスしてみたところ、システムアップデート(Version: 1.3.1-9346 Update 8)がリリースされていました。
リリースノートを読んでみると、IPv6やVPN関連、セキュリティ脆弱性関連の項目以外に
という項目が入っており、これはアップデートしておいた方が良さそうな気がしたので再起動ついでにアップデートしておくことにしました。
少し嫌な予感はしたんですけどね...^^;
コントロールパネルを開いてシステムの画面でアップデートを実行。
アップデートファイルのダウンロード後、インストールが始まって無事に完了。
続いてシステムの再起動プロセスが始まり、SRM管理画面がカウントダウン画面に変わって10分間のカウントダウンがスタートしました。
※再起動プロセスでは、まずWRX560(メッシュルーター)のアップデートを行って再起動させ、その後RT6600axの再起動を行なっている模様。
ここまでは問題なかったのですが、10分間のカウントダウンが終わってもiPad ProのWiFiマークは消えたままです。
以前RT2600acで何回かアップデートした際には、10分のカウントダウンを終える前にWiFiマークが点灯してiPad Proでネット接続が使えるようになったのですが、今回は様子が違います。
そこで近くにあったiPad miniを見てみたところ、やはりWiFiマークが消えていました。
ならばと言うことでiPhone14 Proを見てみたら、なんとこちらはWiFiマークが点灯しておりインターネットにも接続できました。
何故iPadだけ接続できないのか訳がわからないまま、自室に設置してあるWRX560のLEDを見てみると、ステータスインジケーターがオレンジに点滅していました。
これは初めてみる状態です。
WRX560のマニュアルはiCloud上に置いてあるけどiPhoneだと画面が小さくて見にくいのでiPad Proを使いたいところ。
そこでiPad ProのSynologyのネットワーク設定を一旦削除し、改めてSynologyに接続したところ、WiFiマークが点灯してインターネットへの接続もできました。
理由は不明ですがWRX560への再接続に時間がかかっていただけのようで、程なくiPad miniの方もWiFiマークが点灯しました。
※iPad miniの方はネットワーク設定の削除〜再接続はしていないのに再接続されたので、時間がかかっていただけと判断した次第。
※ちなみに新たに機器(オーディオ、ビジュアル、家電、自転車パーツなど)を購入した際にはマニュアルをダウンロードしてiCloud上に置いています。こうしておけばいざという時にすぐにアクセスできて便利なのですが、ネットにアクセスできないと使えないのでよく参照するマニュアルだけはiPad Proの中にダウンロードしてあります。残念ながらWRX560のマニュアルはあまり使わないのでダウンロードしていませんでした。
これで問題が片付いたかと思いきや、WRX560のLEDは依然としてオレンジに点滅しているのでマニュアルにアクセスして確認したところ、メッシュネットワークが構成されていないというエラーでした。
つまりRT6600axとWRX560のメッシュネットワークは構成されていないけど、WRX560はアクセスポイントとしては正常に機能しており、かつWRX560は有線でRT6600ax(ルーター)に接続されているので、WRX560にWiFi接続した機器はインターネットにアクセスできるという訳。
そこでRT6600axのSRMでWiFiの状態を確認したところ、こんな画面でした。
やはりネットワークがトラブっているようです。
こう言う時(アップデートプロセス等の重要なプロセスが走っていない時)は再起動してみるのが常套手段だけど、RT6600axとWRX560のどちらに再起動をかけるか迷いました。
しばし考えた結果、万が一トラブっても影響が少ないWRX560の方を再起動してみることとし、WRXの電源ボタンをOFFに。
少し待ってから再びONにするとWRX560が再起動し始めました。
待つこと数分、再起動プロセスが終わった頃に再びWRX560のLEDを確認してみると、オレンジの点滅は消えていたけれど今度はWiFiインジケーターも消えています。
すぐにiPad Proを見てみたのですが、やはりWiFiマークが消えていました...( ; ; )
もしやと思ってWRX560の本体横にあるWiFiスイッチを押してみたけどWiFiインジケーターは点灯しません。
仕方がないのでRT6600axに直接接続してSRMの状態を確認すべくキッチンに移動しましたが、WiFiマークは消えたままです。
そこでiPad Proのネットワーク設定を開いてみるとネットワークリストにSynologyがあったので選択、数秒で接続されました。
※iPad Proはメッシュポイントとして機能していないWRX560に先ほど手動で接続したので、そのせいでRT6600axに接続できなかった模様。
SRM管理画面を開き、WiFi connectの状態を確認すると、何と正常な状態と表示されました!
そしてメッシュネットワークもちゃんと構成されていました。
再び自室に戻ってWRX560のLEDを確認したところ、ステータスインジケーターとWiFiインジケーターはグリーン点灯、WANインジケーターはグリーンの不規則な点滅で、普段の正常な状態に戻っていました。
※WANインジケーターのグリーン点滅はデータ転送中を示しています。
何とも狐につままれたような気分ですが、振り返って考えてみると、WRX560再起動後の状態(WiFiインジケーターが消えた状態)ってまだ再起動プロセスの途中(メッシュネットワーク構成中)だったのかもしれません。
それをトラブルだと早とちりし、キッチンに行ってRT6600axに接続している間に再起動プロセス(メッシュネットワーク構築)が完了したと考えれば合点がいきます。
ただシステムアップデート後のWRX560のメッシュネットワークエラーだけは真のエラーで、WRX560に再起動をかけたのは間違っていなかったと思うけど、それ以外〜システムアップデート後にiPadのWiFi接続が直ぐに復活しなかったこと、WRX560再起動後のWiFiインジケーター消灯状態〜はもう少し待っていればよかっただけかも...。
※WRX560のメッシュネットワークエラー(ステータスインジケーターのオレンジ点滅)が何故真のエラーかというと、WRX再起動後にステータスインジケーターがオレンジ点滅状態にはならなかったからです。
今回の教訓。
「Synologyのルーターはそもそもシステム再起動に時間がかかるものだけど、メッシュネットワークを使用しているとさらに時間がかかる(もしかしたら倍くらいかかる)ので、明らかにエラーが起こっていると思われる場合以外は、慌てずにじっと待つべし。」
なお今回の事の発端だったiPadのインターネット接続スピード低下についてですが、騒動が終わった後にSpeedTestアプリで3回計測してみたところ450〜550Mbpsくらいだったので、大して改善されていませんでした。
つまりSynology側(WiFi-LAN)に原因はなく、プロバイダーの回線状況もしくはiPad OS(昨年8月以降に数回リリースされたアップデート)が原因としか考えられないので、対処のしようがありません。
骨折り損の草臥れ儲けでした...(^^;;