memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

Yinyoo HQ8 BA8基搭載の中華イヤホン




中華系リケーブルについて書く前に、バランスドアーマチュアを8基搭載した中華系イヤホンを導入したのでその話から。
なおこのイヤホンの購入、そしてリケーブルの購入においては「bisonicr keep walking.」様のブログを参考にさせていただきました。いつもありがとうございます...m(_ _)m


HQ8の詳細はbisonicr様のレビューをご覧いただければと思いますが、私がこの機種を購入しようと思った理由は2つです。


1つ目は、所謂多ドラ(ドライバーを数多く搭載したイヤホン)を聞いてみたかったから。メイン機種のT8iE2はダイナミックドライバーですし、サブ機のSure SE846はBA4基搭載なので、もっと多ドラのイヤホンってどんな音がするのか興味がありました。


とは言え、いきなり10万円オーバーの多ドラを買うのはリスクが大きい(ダイナミック型の音が好きなので多ドラの音が気に入るかどうかちょっと不安があった)ので、とりあえず安いやつで試してみることに。だからと言ってそれなりのクオリティが無いと評価対象にならないため、bisonicr様のレビューを読んで Yinyoo HQ8 に決めた次第。これが理由の2つ目です。


7月23日にamazonで注文し、届いたのは8月11日でした。約2週間半かかったので、amazonの配送目安である2〜3週間という表示通りですね。


下ろしたての音は高音に雑味が多くて正直聴ける音ではなかったため、いつものようにシステムエンハンサーのリピート再生でエージングを実施。40時間を超えた段階で概ね聴ける音になっていましたが、高音(特定の音域)に気になる響きを感じます。なので引き続きエージングを続け、もうこれで大丈夫だと思ったのは100時間を超えたあたりでした。思っていたよりも時間がかかりました。


しかしながらHQ8を使う上での最大の問題はイヤーチップでした。付属のイヤーチップ全部、そして手持ちの4種類(シリコン系)を試したのですが、どうも気に入りません。暫定的に一番低音の量感があったFinal Eタイプ(LLサイズ)にして3日ほど使ってみたものの、やっぱり低音の量感が少ない点がどうにも気になります。ネットのレビューではややドンシャリ系という感想はあるけれど、低音が出ない(少ない)という感想はありませんからね。


恐らくイヤーチップがベストではないのでしょう。そこで新たにSpinFitのCP100(Lサイズ)とAET06aM+(Mサイズ)を購入。最初はAET06aM+の方が良さそうな感じだったのですが、SpinFitの取り付け方法を変えてみた結果(ステムの根元まで押し込まず、少し浮かせて装着)、低音の量感が増えて全体的なバランスが良くなったため、SpinFitを使うことに決定。


さて、肝心の音についての感想は次の通りです。(注:YYX4750 8芯 4N銀リケーブル/イヤーチップはFinal Eタイプの感想です)

  • 一つ一つの音の分離が良い
  • 聞こえる音数が多く感じるが、一つ一つの音がそれぞれに存在を主張している感じがする。パンフォーカスの写真みたい
  • 音場は広いが、スペースに音が詰まっている感じで、もう少し音と音の間の空間が欲しい
  • ボーカルの位置はT8iE2よりも近く感じる
  • 高音の量感・質感ともにまずまずだが、多ドラに期待していたほどのインパクトはない
  • 低音の量感はやや少なめだが、音は締まっている。ちなみにT8iE2の方が量感は多い
  • 中域に厚みがあるので(*注)、全体としてはフラットよりも若干かまぼこ形に感じる

(*注)中域の厚みは4N銀リケーブルの影響が大きいようです


多ドラって低音〜中音〜高音のそれぞれの音の存在感がもう少し強いのかと思っていたけれど、意外にまとまりのある音で、音のつながりにも違和感はありません。ただ、個人的にはもう少し低音の量感が多く、高音のインパクトが強い方が(T8iE2との音の差がハッキリするので)良かったのですが、その点は残念。
一つ一つの音の存在感の主張は良くも悪くもTi8E2とは異なっており、これが多ドラの特徴なのかもしれません。


実売価格を考えるとHQ8は十分良い音だと思うけど、もう少し何とかならないものかと考え、HQ8と同じYinyooブランドのYYX4765 mmcx 金銀合金&OFCリケーブルを導入。このケーブルに関しては中華系リケーブルとして後日まとめて書きますが、ある意味で4N銀ケーブルよりも銀っぽい音で、結果、音のエッジが立ち、高音域の見通しも良くなり、不満点はかなり解消されました。


このケーブルがとても気に入ったので、試しにT8iE2に使ってみたらこれがまた良い感じなのです。結局、金銀合金&OFCリケーブルはメインのT8iE2に使うことにしたため、暫定的に4N銀リケーブルに戻しました。近いうちに手持ちのケーブルを比較試聴してみる予定ですが、それまでの間はこの組み合わせで使います。


【8/29追記】イヤーチップをSpinFitにしたところ印象が変わり、高音の存在感が増してT8iE2との差が明確になりました。ただし高音のインパクトは出たものの、質感はT8iE2に比べるとかなり劣ります。ヴァイオリンのソロなどは若干ヒステリックに聞こえるCDも...。逆にロックやメタル系はいい感じなので使い分けしやすそうです。


多ドライヤホンも結構面白そうなので、思い切ってMaverick IIを買っちゃおうかなぁ...。