memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

MDRーMV1のリケーブル〜NOBUNAGA Labs 大千鳥(おおちどり)

ちょうど一週間前になりますが、純正のアンバランスケーブル(6.3mm)を4.4mm5極バランスケーブルに変えました。

導入したのはNOBUNAGA Labs 大千鳥(おおちどり、9千円強)で、OFC 8芯・銀メッキの線材を使用したケーブルです。

本当は五十猛(いそたけ:7N OCC 4芯・銀メッキ + 4N純銀 4芯)が欲しかったのですが、どこの店にも在庫がなく納期もかかりそうだったので妥協しました。

ちなみに、4.4mm5極/3.5mm4極のバランスケーブルだと日本ディックスのBispa(2万円前後)や、先日発表されたBrise audio のBSHP for MV1(5万円強)とか良いと思ったけど、ヘッドホン自体の価格(6万円弱)に対する価格バランスが悪いので選びませんでした。


※純正のようなロックリングは付いていません。
※私が知っている限りにおいて、ロックリングが付いている3.5mm4極〜4.4mm5極の3rdパーティー製リケーブルはeイヤホンが販売しているオリジナルケーブルだけだと思います。


第一印象では「少し華やかさが出たかも」と思っていたけど、その後2回(金曜と本日)行った純正ケーブルとの比較試聴では、(私の耳では)音の違いは非常に微差でした。

以下、強いて違いを挙げるならということで感想を書いてみますが、「もしブラインド試聴したら、どちらのケーブルか間違えるかもしれない」というくらいの差でした。

  • これが1番の違いだと思ったのは、大千鳥の方が音場の見通しが良い(少しだけスッキリしている)こと。明確な違いは感じないのだけど、大千鳥の方が音像がほんの少しだけ締まっている気もするので、そのせいかもしれない。
  • 低音も大千鳥の方が僅かにタイトに聞こえる楽曲もあるが、差がわからない楽曲もある。量感や深さに関してはほとんど差を感じない。
  • 中音も大千鳥の方が僅かにタイトで、ボーカルの膨らみが少ない。
  • 高音は大千鳥の方が僅かに華やかさがあるかも。
  • サウンドステージの広さ、音源の定位感に差は感じなかった。

HD800だとアンバランス駆動とバランス駆動の違いがそこそこあるのですが、MV1に関してはほとんど無いように思いました。

そもそもがモニターヘッドホンなので純正のアンバランスケーブルを使用する前提できっちり音が鳴るよう設計されていると思うし、インピーダンスが低いので(HD800とは違って)駆動しやすいこともあり、違いが出にくいのかなと思いました。
※HD800の場合は、バランス駆動の方が一つ一つの音(特に低音)に力感があり、解像力も少し高まるという印象です。

とは言え、どちらが良いかと言われれば若干ながら大千鳥の方が良いと思うので、(長さが1.2mと使いやすいこともあり)大千鳥を常用することにしました。


今回の試聴はHD800との比較試聴同様EQはOFFで行ったのですが、どちらのケーブルを使っても高音が優しすぎて物足りない感じ。

そこで比較試聴後にHD800も聴いてみたところ、やっぱりHD800ではしっかり聴こえるシンバルやハイハットの音がMV1だと存在感が薄まっていることが確認できたので、MV1の高音がそもそも大人しいのだと思います。

なのでR7のEQを使い高音を持ち上げてハイ上がりの特性にし、聴感上の不満(違和感)が無いよう調整しました。


正直、意外な結果となりましたが、システム環境や耳のスペックによって結果は変わると思うので、あくまで参考事例の一つとして考えていただければ幸いです。