memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

Braun 790cc-7

これまで使ってきたBraun 790cc(シリーズ7の初号機)から最新の790cc-7(7号機)に買い替えました。
このBraun シリーズ7は2006年に発売された“プロソニック”(購入時のレビュー)〜謂わばシリーズ7の零号機で、従来モデルから7年ぶりに大幅なデザイン&機能変更を行った記念碑的モデルだと思います〜を原型とし、2008年に“シリーズ7”と名称を変更して以降5回のマイナーチェンジを経て現在(7号機)に至ります。


◆初号機(プロソニックBS9595)の写真


◆7号機(790cc-7)の写真


上の写真を見てもわかるとおり基本デザインは変わっていませんね。おそらくは純粋にマーケティング的な理由によって「プロソニック」から「シリーズ7」に名称変更したのだと思われます。
また基本機能もほとんど変わっていません。年1回のマイナーチェンジは、消費/流通刺激のための定期的マイナーチェンジというプロモーション的側面が大ということですね。


とは言えマイナーチェンジでどの程度の変化があったのかが気になったので、初号機以降の機能的進化(改良点)をまとめてみました。プレスリリースを基にしているので洩れはあると思います。またデザインや色の変更は除外しています。


●全てのモデルは全自動アルコール洗浄に対応。

発売年 モデル 機能的進化 電源タイプ その他
2006年 プロソニックBS9595 フルモデルチェンジ 充電/交流式 水洗い可
2007年 プロソニックBS9795 アクティブパワー機能 充電/交流式 水洗い可
2008年 790cc 3段階深剃りモード 充電/交流式 水洗い可
2009年 790cc-3 ディープキャッチ網刃 充電/交流式 水洗い可
2010年 790cc-4 3D首振りヘッド※1 充電/交流式 水洗い可
2011年 790cc-5 人工知能音波テクノロジー※2 充電/交流式 水洗い可
2012年 790cc-6 お風呂剃り対応 充電式 水洗い可
2013年 790cc-7 5段階音波カスタムボタン 充電式 水洗い可

※1:3Dとか大げさな物言いですが、フロートヘッドのスプリングを改良しただけのようです。
※2:「人工知能音波テクノロジー」が本当にこのモデルから搭載されたのかどうかは不明。従来から備えていた機能に新しい名称をつけただけなのではないかという気もします。


上の表を作ってみて思ったこと。
2010年以降はもはやネタが尽きている感じですね。2010年はスプリングの改良だけだし、2011年の「人工知能音波テクノロジー」も、個人的には従来からあった機能に名称をつけただけなのではないかと疑っています(もし本当にこのモデルから人工知能を搭載したのだったら、ブラウンさんごめんなさい)。
2012年の「お風呂剃り対応」はある意味では進化と言えるのかもしれないけど、そもそも初号機から水洗いに対応していたので、技術的には大したことないのではないかと思います。なおお風呂剃り対応にともなって、それまで充電/交流式の電源タイプだったのが充電のみになっていますね。恐らくは安全対策上(お風呂で交流式で使うと感電する恐れがある)の理由で表記から交流を外しただけで、実際には交流式に対応しているのではないかと推測していますが、どうでしょう?
2013年は初号機に搭載した「3段階深剃りモード」(3号機以降は「音波カスタムボタン」と呼称)を“5段階”に増やしていますが、これも結構苦し紛れの感があります。実際に使ってみましたが、3段階あれば十分であり5段階の必要性は全く感じませんでした。3段階だと前後の差を明確に感じられますが、5段階だともはや微差に過ぎません。ひげ剃りの実情に即した必然的進化では無く、ご都合主義的機能拡張ですね。
また上記の表では省きましたが、本体カラーを変えたりリミテッドモデルやタイアップモデル(BOSSモデル)を出したりと、機能以外の点でも苦労なさっているようです。


何か凄くネガティブな評価をしていますが、裏を返せばそれだけ「基本性能が高くて改良するところが見当たらない」わけです。ちなみに私は筋金入りのブラウンファンなので、ブラウンを批判するつもりは毛頭無く、愛故の叱咤なのです。


例えば3年に1度だけモデルチェンジを行えば、メーカーとしては意味のあるモデルチェンジを行えるし様々なコストも削減できるわけですが、そんなやり方は競合対策上、流通対策上成り立たないので、致し方なく、苦し紛れにでも新製品を出し続けざるを得ないということなのでしょう。買う方にしたって、例え機能が同じだとしても3年前に発売されたモデルよりは今年発売されたモデルの方が良いと感じる人が多いでしょうしね。もし価格が同じならば...。


話は少しそれますが、上記表で“790cc-2”というモデルが無いことに疑問を持った方もいらっしゃることでしょう。かく言う私もそうだったのですが、プロソニックシリーズをまとめて第1世代だとすると、790ccが第2世代で790cc-3が第3世代となって末尾の数字と世代数が一致することになるので、社内管理上の理由でそうしたのではないかと推測しています。プロソニックシリーズをひとまとめにしてしまうところに若干の無理を感じていますが、果たして真実はどうなのでしょう?


さて、過去にブラウンを買い替えてきた際には明確な理由がありました。零号機購入の際は「フルモデルチェンジ」、初号機購入の際は「際剃り刃が収納できなくなるという故障」です。
では今回の理由はと言うと、初号機が故障したわけでもないし、また新製品(7号機)が魅力的だったからというわけでもありません。敢えて言うなら、いくつかの要因の合わせ技によって買い替えを決意したということになるでしょう。具体的に挙げてみると、

  • 初号機を購入してから約4年と4ヶ月経っていること。過去、同じモデルをこんなに長く使ったことは無いので、ぼちぼち新しいのにしてもよさそうな気がした。
  • 背面のヘッド直下の塗装が(アルコール洗浄によって)剥げてしまっている(写真参照)。これは零号機にもあった明らかな欠点なのだが、ネットで調べてみると過去に「アルコール耐性の強い塗料への変更」「洗浄機の改良(後述)」という改善がなされてきているらしく、7号機は大丈夫そうに思える。
  • 買い替えようかと思って初号機をよく見てみたら、ヘッド周り(特に可動部の裏側)がもの凄く汚れていることを発見。毎使用後はアルコール洗浄しているので雑菌が繁殖しているようなことは無いと思うけど、この汚れを見て正直使い続ける気持ちが萎えた(写真は若干グロいので割愛)。
  • amazonで調べてみたら思っていたよりも安かったのと、「モバイルシェーバー」と「洗浄液2個」が実質無料で付いてくるキャンペーンを実施していたこと。



※初号機背面の塗装剥げの状態


といった感じです。この中でも特に3番目の要因が大きかったですね。カセット刃交換の時くらいしかじっくり見ることが無かったので、あんなにも汚れているなんて全く気がつきませんでした。


そんなわけで、先日amazonで790cc-7を購入。



左が7号機で、右が初号機。塗装がマットになりました。



初号機の洗浄機。少しわかりづらいですが、写真中央に洗浄液の排出口(小さい丸い穴)があります。この排出口に剃ったひげが詰まってアルコール液面が想定以上に(本体塗装面まで)上がり、塗装のアルコール耐性が良くなかったことも相俟って塗装が剥げる、というのが原因だった模様。



7号機の洗浄機。洗浄液の排出口のサイズが大きくなり(形も扇形?に変更)、また排出口の位置も高くなりました。この結果、洗浄液のオーバーフローがなくなり、塗装剥げが起こらなく(起こりにくく?)なったようです。本当に起こらないかどうかは、1〜2年ほど使ってみないとわかりませんね。



ケースがファブリック製から本革製に変わりました。ちょっとだけ小さくなったのは嬉しいけど、相変わらずケースは縦に自立しません(ちなみに零号機のケースは紛いなりにも自立しました)。なので出張カバンに入れる際には収まりが悪くて困りものです。


<参考>

※零号機のケース。カッコいいです。

※底がこんな感じだったので、バランスは良くないけどカバンの中に縦置きできたのです。



基本デザインも基本機能も初号機と変わっていないので、ハッキリ言って新鮮味は全くありませんが、初号機よりも多少ながら良く剃れる感じがします。これまで積み重ねてきた小さな改良の成果なのか、それとも単に新しい(カセット刃がへたっていない)故なのか...。
まあ初号機の剃り具合にだって不満があったわけでは無いのでどっちでもよいのですが、兎にも角にも真っ新のシェーバーは気持ちいいですね♪


ブラウン シリーズ7 メンズシェーバー 790cc-7 3枚刃

ブラウン シリーズ7 メンズシェーバー 790cc-7 3枚刃