AC LANDA改がイマイチだったので、今度は電源ケーブルの組み換えにトライしました。
今回の目的はPL-LにBlack Label2を使用してみることです。そのため他の変更は最小限とし、クロック系、パワーアンプ、アイソレーショントランスへの給電用電源ケーブルはノータッチ。Powerbank8への給電はとりあえずAC LANDA改に固定しますが、いずれ検討しなければならないでしょう。
今回のトライにより、CDT:UX-1、DAC:Wadia521 の上流機器に加え、プリアンプ:PL-L までがNBSになります。 プリアンプに至るまでNBSで固めるのは初めての試みなので、果たしてどういう音になるのかが非常に興味深いところ。
試聴する2セットの違いはUX-1とWadia521に対して、Black Label2とOmegaを入れ替える点。Omegaは導入以来Powerbank8への給電に使用してきたので、フロント機器に使うのは始めて。Powerbank8に使用するよりもフロント機器に使用した方が特徴が出ると思うので、その結果にも興味があります。
ちなみに懸念されていたPL-LへのBlack Label2使用は、Black Label2の取り回しを工夫することで何とか成功。ケーブル両端部分が細くなっているのはやはり大きなメリットですね。
●土曜日:セット1の試聴
【変更した箇所】
- Powerbank8:Omega -> AC LANDA改
- Wadia521:Black Label2 -> Omega(0)
- PL-L: AC LANDA改 -> Black Label2
【従来通りの箇所】
- UX-1:Black Label2
- SS-010:Andromeda
- AIT-160TW:PLMM
- Rb Clock:SIN AC
- OCX:SIN AC
一聴して感じたのは音の濃さ。前日までの音とはかなり違います。ちょっと濃すぎるような感じもして最初は違和感がありましたが、CDを何枚か聴いているうちに音の濃さについての違和感は感じなくなりました。でも何かひっかかります。特段問題点を感じるわけではありません。バランスもいいし、一つ一つの音だって悪くありません。少なくとも昨日の音に比べればかなり良い音になっています。
さらに続けて聴いているうちに何となくわかってきました。私がひっかかっているのは、そつがなさ過ぎて面白味に欠けることですね。別に生真面目な音ではありません。NBSのキャラクターは出ていると思うので、(世間一般の基準で考えるなら)きっとそれなりに個性的だと思うのです。
でも私は「何か“キラッ”と光るものがある音」を求めているんですね。もちろん様々な点において一定水準をクリアした良い音であることが前提ですが、その上でさらに何か一つでもいいから“うっとりとするような個性”を見せて欲しい。ピアノの高音の響きにえもいわれぬ美しさがあるとか、ギターの音がめちゃくちゃリアルに聞こえるとか、サウンドステージの立体感が素晴らしい...とか、まあ何でもいいんです。たまにその音を聞くことで、「ああ、オーディオやってきて良かったなぁ」と思いたいのです。その拠り所となり得るような特徴・個性が欲しい。
きっと今の音を3年前の自分が聞いたら、絶対に「おおっ!」と感じるに違いないと思いますが、要求水準は高まっているわけです。この音だったら、AC LANDAのプラグをオリジナルに戻し、電源ケーブルももとの組み合わせに戻した方が良いかもしれないとさえ思います。ケチをつけるところは特に無いんだけど、惚れ込めるところもまた無いのです。
と言うわけで、このセットはNG。やっぱりPL-LにBlack Label2は合わないのかなとか、それともPowerbank8にAC LANDA改が合わないのかなとか考えながら、翌日に備えてUX-1とWadia521の電源ケーブルの入れ替え作業を実施。同じNBS同士の入れ替えになるので、今日と同じような結果に終わる可能性が大きいかもしれません。でもオーディオってやってみなければわかりませんからね。
〜次回に続く。