memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

レーザーによるスピーカーセッティング

昨日は天気が悪かったので接続端子のクリーニングとインシュレーターセッティングの確認は延期とし、ラックポールの緩み確認とスピーカーセッティングを実施。


まずはラックの確認をしたところ、クアドラスパイアのポールは2本緩んでいました。震災後に全て締め直したにもかかわらず、なぜ緩んでくるのかよくわかりませんね。小さな地震であっても影響があるのかもしれません。


さて次はいよいよレーザーを使用したスピーカーセッティングです。

基本な考え方は、

  • スピーカーは二等辺三角形の底辺に設置し、向きが正しく頂点に向かうようにする。
  • 現状の内振角には概ね問題が無いと思うのでこの精度を高めることにする。そうすると二等辺三角形の頂点はリスニングポイントの後方に位置することになる。
  • 二等辺三角形の頂点付近に三脚を立て、クロスレーザーを設置。雲台についている角度目盛りを使い、頂点から左右のスピーカーの中心線の角度がゼロ度を挟んでプラスマイナスほぼ同じになるよう三脚の設置位置を調整。その場所を頂点とする。
  • Guarneri mementoは組木で出来ており、天板の中心(縦方向)に板の継ぎ目線が通っているので、頂点からのレーザー線(二等辺三角形の斜辺に相当)とその継ぎ目線をピッタリ合わせることで、スピーカーを二等辺三角形の斜辺上に設置し、かつ内振角度を正確に調整できることになる。
  • 同時に頂点から左右スピーカーのバッフル面までの距離をレーザー距離計で正確に合わせることにより、左右スピーカーを底辺とする正確な2等辺三角形が出来上がる。
  • リスニングポイントを頂点から底辺までの垂線上に設定すれば、リスニングポイントから見た場合のスピーカーの振り角と距離は同じになる。


とまあ、こんな感じです。ポイントは

  1. Guarneri mementoの天板の継ぎ目が正確に中心を通っているので、それを利用するとスピーカーの振り角調整ができること。
  2. 我が家の場合はリスニングポイントの後方に2m以上のスペースがあるため二等辺三角形の頂点と思しき場所に三脚を設置できること。
  3. 3次元方向での角度微調整が可能なマンフロットの雲台を使用することで、左右スピーカーまでのレーザー照射角を測定できること。


という3点だと思います。



三脚に設置したクロスレーザー(下)とレーザー距離計(上)



マンフロットの雲台。ノブを回して角度の微調整が可能。角度盤の目盛は1度です。



三脚を二等辺三角形の頂点に設置してレーザーを照射してみたところ。垂直と水平に2本のレーザーが走っていますが、この垂直線が二等辺三角形の頂点から底辺に下ろした垂線(スピーカーの角度調整を行う際の基準線(0度)となります。



照明を消すとこんな感じ。実際の作業は照明をつけて行います。



作業時はスーパーツィーターを外しています。レーザー照射位置(高さ)をスピーカー天板よりも高くすることにより、スピーカーの前面に縦に走っているレーザーが天板にも微かに写ります。


バッフル面までの距離を測定する際には、レーザー距離計のレーザーがバッフル面にあたるまで三脚の高さを下げなければならないので、クロスレーザーによる調整と、レーザー距離計による調整は別々に行いました。


実際には、クロスレーザーでスピーカーを二等辺三角形の斜辺上に位置するよう調整する作業(スピーカーの振り角調整も兼ねる)をまず行い、次にレーザー距離計で距離を調整し(スピーカーの位置を動かすことになるのでその際にスピーカーの振り角が僅かにずれてしまう)、再度クロスレーザーで角度を微調整し、もう一度距離計で測定、という手順で行いました。


これまではフローリングの継ぎ目を使って左右スピーカーの位置と角度を大体合わせていましたが、今回の調整の結果、左スピーカーの位置が2cmほど前に来ることになりました。つまり二等辺三角形が部屋に対して僅かに傾いていることになりますが、この程度のズレであれば許容範囲とします。


さて、肝心の音の方ですが、従来に比べると明らかに高域が明瞭になり、またリスニングポイントで頭を左右に動かしても音像がぶれにくくかつ周波数特性が変化しにくくなりました。


この結果、UX-1の音が改善!高域の明瞭度と解像度がさらに高まり、サウンドステージがより立体的になりました。響きも僅かながら増えたように感じます。所謂HiFi的傾向が強くなったということですね。
一方TL3Nの音の方の改善具合はUX-1よりも何故か小さく、結果としてUX-1とTL3Nとの音のベクトルの差はこれまでよりも少し大きくなりました。ただしTL3Nの音が柔らかくなったわけではないのでTL3Nのセッティング調整にはトライしてみるつもりです。


スピーカーの位置と角度をほんの少し調整しただけなのですが、やっぱり結構な変化がありますね。音の方もさることながら、スピーカーのセッティングがビシッと決まったことで精神的にスッキリしたのがとても嬉しいです!


Manfrotto ギア雲台 ギア付きジュニア雲台 アルミニウム製 410

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