UX-1用の電源ケーブルはNBSにすることに決めましたが、Tさんよりお借りしているSTATEMENT4(以下ST4と略)が良いか、あるいはBlackLabel2(以下BL2と略)が良いかを決めるため、先週末に直接対決をさせてみました。
なおWadia521にはBlackLabel2、PL-LにはAC LANDA、Powerbank8にはNBS Professional3、クロック系にはこれまで通りAET SINを使用。
またPL-Lの真空管はSylvania5751×2本、A2900×1本という構成。
ST4の音はお借りした直後に実施した試聴時に比べると中域の濃さとエネルギー感が増していますが(Sylvania5751の影響)、やはり音調は明るい方向でキレの良いサウンドです。前回も書きましたが、ROCKやPOPSなどにはとても良く合います。クラシックはもう少しダークっぽい方が良さそうな気もしますが、このままでも良いような気もします。低域から高域まできっちりと出ているし、情報量や解像度にも不足はないように思えます。
ここで補足のために少し脱線しますが、Sylvania5751導入後の感想として「高域のキレ、明瞭感が少し物足りない」というコメントを書きましたが、その後Sylvania5751のエージングが進むことによってこの点は解消されました。さらに言うなら、前回の音はSylvania5751の全力を発揮した音ではありませんでした。前回試聴時のコメントはその時点での感想なので訂正はしませんが、イコールSylvania5751の音ではないのでここで補足しておきます。
中低域の力強さについては前回触れた通りですが、音の線が濃いというか太い感じで、それが音のエネルギー感に繋がっているようです。例えるなら日本橋ヨヲコさんのマンガのような感じ。この中低域のパワーに支えられ、高域も詰まることなくきっちりと伸びていますが、どこまでも伸びる高音というイメージではありません。情報量や解像度はやっぱりTESLAの方が少し上だと思いますが、Sylvania5751でも不足感はありません。
当たりの柔らかさやしっとり感、響きの華やかさはありますが、前回のコメントの“しなやかさと優しさを備えた女性的な音”という表現は相応しくないような気がしてきました。どちらかというとA2900同様に男性的という方が正しいようです。ちなみにTESLAは明晰で理知的な細身の男性イメージですが、Sylvania5751は筋肉質で骨太な男性と言えそう。でも顔と声はやさしい...みたいな。
そんなわけで、Sylvania5751+A2900のコンビが放つ音のエネルギーはかなり濃厚で強力です。これにNBSが加わっているというのが、試聴時点での音なのでした。
閑話休題。
NBSに話を戻すと、この時点ではST4でも良いかなと思ったわけです。BL2は一本持ってるから別のタイプにした方が使い勝手も良いかなとか。
この後、ST4をBL2に差し替えて試聴を実施。
ああ、やっぱりBL2の音の方は落ち着きがあってしっくりきます。低域の伸びはBL2の方が少し良いかもしれません。情報量は同レベルのような気がしますが、解像度は少しBL2の方が良いかも。それと楽器の音像がBL2の方が少し小さく感じます。
以上はARIAサウンドトラックから、ピアノソロ2曲とボーカル1曲を試聴した感想。
この後、別の曲をBL2とST4を取っ替え引っ替えして色々と聞いてみましたが、BL2を聞いた後だとST4の音は少し明るすぎるというか、派手に聞こえてしまいますね。また音像の大きさもあってか、楽器が多いと少しごちゃっとしているように感じてしまいます。どうやら私にはBL2の方が合っているみたいです。
そんなわけで、UX-1の電源ケーブルはBL2に決定!
これで電源ケーブルは概ね整備できました。そのうちANDROMEDAとAC.LANDAの入れ替えとかやってみようと思いますが、とにかく電源ケーブルの購入はこれで打ち止め。今後は真空管に注力しようと思います。