memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

エーワイ電子製外部電源について

iD100に使用しているエーワイ電子製外部電源の音についてお問い合わせ頂きましたので、付属のACアダプタと比較試聴してみました。
なお試聴に使用した付属ACアダプタは、動作確認用に暫定的に付属していたものではなくPSEに対応した正規のものとなります。



※左側が正規のアダプタで、右側が動作確認用


試聴はメインシステムにて実施。エーワイ電子製外部電源も付属ACアダプタも中村製作所製のアイソレーショントランスから給電し、iD100のAPPLEバイス充電機能をOFFにして試聴しました。


試聴ソースはARIAサウンドトラックのピアノソロおよびボーカル曲、バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ、無伴奏チェロ組曲ゴンチチ村治佳織ギターソロ、クレメンティーヌを使用。
全体を通して感じた、エーワイ電子製外部電源と付属ACアダプタの特徴と思われる点をピックアップして記載しておきます。


まず最初に触れておくべきは、両者の差は確かにあるけれども(切り替えた際に何か違うと感じるくらいの差はあるけれども)、明確に違うという程のものではないということ。
その前提の上で、両者の違いを挙げてみますが、言葉から感じるほどの大きな違いはありませんのでご注意の程。


●エーワイ電子製外部電源
・背景の静けさが若干増し、結果としてサウンドステージの透明感や見通しが良くなる
・ピアノ、ヴァイオリンともに響きの成分が多少多く(豊かに)なる
・アタック音が柔らかくしなやかで、弦楽器が鳴り方が自然に感じる


●付属ACアダプタ
・僅かに音の響きが混濁した感じがあり、音が太く感じてしまうことがある
・良く言えば音がパリッとしているが、悪く言えばアタック音に余分な高音(ノイズ?)が乗ってエッジが立って聞こえる
・ボーカルのハスキーさが僅かに強まったように感じる曲もある


なお低域の量感についてはほとんど差を感じませんでした。そもそも私の試聴音量が小さいこと、ロック系の音楽については試聴していないこと、さらにはiD100の本体にスパイク系インシュレーターを使用していること(低域がタイトになっていること)も影響しているかもしれません。



個人的には、アコースティック系の音楽を中心に聴くのであればエーワイ電子製外部電源を使う価値はあると思いますが、16000円という価格に見合う価値があると考えるかどうかは人によるでしょうね。
私だったら迷うことなく投資しますが(それだけの差はあると思いますが)、オーディオはやっているけれどズッポリと嵌っているわけではないというレベルの友人には薦めません。多分16000円あれば別のアクセサリーに投資をした方が効果があると思うから。


それと普段聞く音楽がロックやポップスが中心だという方にも薦めません。響きとか余韻とかがあまり重要でないソースの場合には効果が感じにくいのではないかと思うわけです。


まあオーディオなんて自己満足の部分が大きいので、「製品付属のACアダプタなんて使えるか!」という私のような方には、精神衛生的に有意義な製品であることは間違いないと思います。他の外部電源に比べればリーズナブルだと思いますしね。


最後に。
これは本日の話題とは直接関係がないのですが、PL-Lを導入したことによってUX-1とiD100との音のクオリティの差がこれまで以上に大きくなったように思います。170iTransportを導入した際に比較したときは「確かに差はあるけれどもiTransportもいいよね」と思っていたのですが、現在のシステムでは明らかにUX-1の音の方が良いです。
これはiTransportとiD100の差というわけではなくて、PL-L導入によってUX-1(Antelope OCX+ルビジウムクロック)の潜在能力〜とりわけクロックシステムの効果が顕在化したからではないかと考えています。例えばクロックを44.1KHzと176.4KHzで切り替えたときの差がこれまで以上に明確に出るんですよね。
そんなわけで、UX-1をさらに使い続けるため近いうちにオーバーホールに出すことにしました♪