memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

antelope ocxの導入を契機としたシステムの大幅調整 #1

antelope ocxの通電開始から3日たった日曜日の昼下がり。満を持して試聴を開始しました。


ところが、UX-1のワードシンクON/OFFでの差がとても小さいというか、CDによってはOFFの方が響きの広がりが良く感じるものすらあります。こんなはずでは!

UX-1が壊れてるんじゃないか(ON/OFFが逆なんじゃないか)と一瞬疑いましたが、ルビジウム導入の際には明らかにONで効果があったのだから問題ないはず。ルビジウム導入以降は常にワードシンクON状態で使用してきたので特に気にもとめていませんでしたが、何かがおかしくなっています。


とりあえず手近なところから始めようと、


・デジタルケーブルの組み合わせ変更:Rb>AET SIN>OCX>AET UR DG2004>UX-1のSINとUR DGを入れ替え
ルビジウム外部クロックの電源ケーブル変更:NBS STATEMENT改をCARDAS GoldenReferencePowerに入れ替え
・OCXのインシュレーター変更:C-PROPをD-PROP miniに入れ替え


をやってみましたが、多少改善されたものの根本的な効果は無し。


「おかしいなぁ....。どこかいじったっけ…?」と自問自答している途中で思い出したのが、とある酔っぱらいがしでかした事件。


1月に大学時代の友人が出張で東京に来たので池袋で酒を飲み、その後我が家に場所を変えて飲んだのですが、折角の機会なのでBGMがてら小さな音でシステムから音を出したわけです。当然アンプは冷え切った状態だしまともな音が出るわけもないのですが、その酔っぱらった友人が「フォーカスが甘い」とか言い始めてスピーカーの位置を勝手に変えてしまったという事件がありました。どうやら一般人の彼(無論オーディオはやっていません)にはクロスセッティングがお気に召さなかった模様。


ご存じでないかたもいらっしゃると思うので簡単に補足しておくと、我が家のGuarneriは極端なクロスセッティング(試聴位置前方にてツィーターの軸線が交差)となっています。
理由は、奥方向への広がりが大きくとれて立体感に優れることと、試聴位置が変わっても(ソファーに寝っ転がって聴いても)サウンドステージのバランスが崩れにくいことの2点ですが、どちらかと言えばピュア系よりはDVD(映画)視聴のためのセッティングという意味が大きいと言えます。


で、話を戻すと、当然の如く“ムカッ!”ときたわけですが、酔っぱらいを責めても仕方がないのでその場はグッと胸の中に止め、友人が帰った後で文句をたれつつスピーカーを元の位置に戻しました。ただし私も酔っていたし、時間も0時近くなっていたので当然サウンドチェックなどは行わず、大体の場所に戻したというわけ。


考えてみれば、その後仕事が忙しかったりしてちゃんと音楽を聴く機会がなかったし、昨年末に導入したYSP-2200のおかげでTV/DVD/BDの視聴にメインシステムを使わなくなったこともあり、スピーカーの位置調整をし直すのを忘れていたのでした。


要するにまともな試聴ができるような状態にはないわけで、兎にも角にもスピーカーの位置調整のやり直しです。


最初はクロスセッティングで調整するつもりで始めたのですが、メジャーでスピーカー位置を測っている最中に「DVD/BD視聴にはヤマハを使うのだからもはやクロスセッティングの必要性は小さいのでは…」という思いが過ぎり、だったらというわけで試しに若干内振り程度のノーマルセッティングで聴いてみたところ、思ったよりも良い感じ。
スピーカーの後方にサウンドステージが綺麗に展開するクロスセッティングとは異なり、スピーカーを含む横長の楕円型サウンドステージが展開するので(無論奥行き感は減る)多少違和感はありますが、スピーカーが正面近くを向いている分音の勢いは増すし、情報量も若干増えたように感じます。


「ま、気に入らなければまた戻せばいいや」ということで、位置調整はノーマルセッティングで行うことに。Guarneriを導入した際にスピーカーセッティングを色々試してみた時以来だから、約5年ぶりのノーマルセッティングとなります。


メジャーで測定しつつ大体の位置を決め、そこからは音を出しながらの調整ですが、これがなかなか思うようにはいきません。
音像はもっとシャープになるはずだし、響きにはもっと透明感が出るはずだし、何より楽器が伸び伸びと鳴っていないように感じます。


そこからは本当に忍耐との勝負です。聴いては動かし、聴いては動かしの繰り返し。そしていい加減疲れてきた時、“ふっ”と響きが澄んでフォーカスが合ったような感じがしました。
その状態で何枚かのCDを試聴してみます。まだ微妙に違和感がありますが、ヴァイオリンはようやく伸びやかに鳴り始めたし、響きにも透明感が出てきています。個々の楽器の分離感もまずまずです。


それから今度はミリ単位で位置を調整し、一番良さそうなところでGuarneriのセッティングは完了。次はハーモニックエンハンサーの位置を調整し、音の立ち上がりが良くかつ奥行き感が出るポイントを探ります。
何回かのトライの結果、ハーモニックエンハンサーはGuarneriの天面中央前端から5.5cmの位置に決定。軸線はGuarneriに合わせました。


これでようやくスピーカーのセッティングが完了。(いやはや、疲れた...)



でもって、再度ワードシンクON/OFFでの比較試聴を行います。


おおっ、ようやくクロックの効果がハッキリと感じられるようになりました。(こうでなくっちゃ!)


ワードシンクをONにすると明らかに音像が小さくなり、空間が広がります。ただし音質は若干硬い方向に変化する感じ。
OFFにすると音像は拡散するものの艶のある響きが広がる感じがします。響きの音質自体はOFFの方が好みですね。


現時点での課題と気になる点を挙げると、もう少し柔らかい(艶のある)音にしたい、ONにした時の情報量がもう少し増えても良いような気がする、高域及び低域の伸び感がもう少し出るはず、という3点ですが、もうへとへとなので翌日の課題とします。




その日の夜のこと。
やっぱりまだスッキリしていないせいか、セッティング調整をする夢を見てしまいました。流石に調整した全ては憶えていませんが、朝起きた際に憶えていたことが一つ。それはアンプのインシュレーターでした。
SS-010はJeffのスパイク(前1、後2の3点支持)でオーディオボードに直刺しにしています。この直刺しを止めてスパイク受けを入れる、というのがその内容。


会社に出かける前、とりあえずアンプのインシュレーターを見てみたところ、何とアンプ前方を1点支持しているインシュレーターがオーディオボードに深く刺さって、アンプが僅かながら前のめりに傾いています。そういえばダストワイパーがアンプの下に入りづらくなっていたような気もしてきました。
とにかく会社から帰ったらスパイク受けを入れてみることにしましょう。


(つづく)