memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

CARY CAD-300-SEI ①:セッティング編


午前9時、まだウトウトしていたところに「ピンポ〜ン」という音が。一気に目が覚めます。インターフォンモニターを見るといつものクロネコヤマトのお兄ちゃんです。「来た来た!」と思いつつ玄関を開けて荷物を運び入れてもらうとそこには段ボール箱が2つ。「あれ〜?」と思いながら梱包を解くと、大きな箱は本体で、小さな箱は真空管でした。 「なるほど!」 些細なことにも何か新鮮な驚きを感じてしまいます。
「とりあえず本体を出してみるか」と箱から持ち上げようとしますがかなり重いです。20Kg近くはありそうかな。濃い青(紺)のシャーシに黒のフロントパネルがオシャレですね。取説をよく読んで早速セッティングにかかります。最初は単純にラックからコンセントラ2を引き出して、CARYを入れようと思っていたのですが、そうするためには左のSPをいったんどこかに動かさなければなりません。(せっかくこの前位置決めしたのに...)しかもラックに入ったコンセントラ2の上部スペースは数cmしかないため25kg近いコンセントラ2を引き出すのは実は大変なのです。
さらに悪いことに真空管装着状態のCARYの全高は約20cmなのですが、そのままコンセントラ2の代わりにラックに入れると真空管の上端がラックの棚板すれすれになりそうなことが分かりました。流石に借り物なのでリスクのあることはしたくありません。
そしてセッティングの自由度を狭める決定的な要因がもう一つ。CARYの入力端子はアンバランスのみなのですが、我が家にあるオーディオ用のアンバランス・インターコネクトケーブルはCARDASのゴールデンリファレンスしかなく、しかもその長さは50cmなのです。ということはDAC64とCARYは近接しておかざるを得ないのです。


タバコを1本吸いながら、あーでもない、こーでもないと考えた結果、CARYはラックに入れずに床置きし(といっても流石にフローリングの上では問題がありそうなので、インシュレーターをかませた大理石ボードの上に置くということですが)、DAC64は前後逆向きにしてCARYにできるだけ近づけることにしました。その結果、写真のようなセッティングになったわけです。インタコの長さはギリギリセーフでした。真空管を指定通りの場所に差し、インターコネクトケーブルとSPケーブルを繋ぎ、最後に電源ケーブルを差します。電源ケーブルは勿論付属のを使っても良いのですが、せっかくなのでCARDASのゴールデンリファレンスACを使うことにしました。インタコもゴールデンリファレンスだし、音の傾向としてはCARYに合うと思いますし...。
ようやく火を入れる準備が整いました。セッティングを始めてからかれこれ1時間が経過しています。ボリュームがMinになっていることを再度確認して、フロント左側のスイッチをONにします......が、特に何の変化もありません。「あれっ、電源ケーブルが外れているのかな...」と確認しますがちゃんと奥まで刺さっています。おかしいなと思いながら電源スイッチの上のインジケーターランプを見るとうっすらと青色に輝いているではありませんか!ちょっと、焦りました(^^ゞ スイッチを入れたらトランスの唸りとか聞こえるかと思っていたらぜんぜんですね。
そしておもむろに真空管に目をやると...徐々にオレンジ色の輝きが見えてきました。夜明かりを消して見ると綺麗なんだろうなぁ...。
CDをスタートさせ、ボリュームノブをゆっくりゆっくりと右に回します。すると微かにヴァイオリンの音が聞こえ始めました。いや〜、一安心です。これが石のアンプならどうってことはないのですが、初めて使う真空管アンプだけに緊張しますねぇ。とりあえず小さな音で鳴らしておいて、朝食と家の用事を済ませてしまいましょう。(つづく)