10月31日にMACRO APO-LANTHAR 65mm F2の試し撮りをしてきました。
場所はいつもの新湊ではなく、高岡市の山町筋(土蔵造りの町並みで有名な観光スポット)です。
MACRO APO-LANTHAR 65mm F2は名称が示す通りマクロレンズですが、今回はマクロレンズとしてではなく標準域よりちょっとだけ長い焦点距離のレンズとしてAPO-LANTHAR 50mm F2との撮影感の違いを比較することが目的でした。
ちなみにマクロレンズとしての描写については、今度植物園でZ MC 105mm f/2.8 VR Sと比較してみるつもりです。
前半は65mmで撮影し、後半は50mmで撮影しましたが、近くのものを撮影する分にはさほど差を感じませんでした。
自分が動けば15mmの差は埋められますからね。
その15mmの差を一番感じたのが建物の撮影です。
建物を真正面から撮る場合はその建物に面した通りの反対側から撮影しますが、反対側にも建物がある場合が多いので撮影したい建物からの撮影距離には自ずと制限が生じます。
山町筋は対向2車線で狭くも広くもない普通の道でしたが、建物の幅や高さが大きかったりすると65mmでは全体を撮影できない場合が多かったです。
多分35mmだと楽勝で、50mmだと入る場合もあれば厳しい場合もありそうだったけど、65mmではどうしようもありませんでした。
※65mmで入らなかった場合に50mmに交換して撮影するということは(今回は)していません。
これは道の広さによって変わるので一概には言えないけど、建物を真正面から撮る場合は50mmの方が良いし、さらに言うなら先日導入したNOKTON 40mm F1.2の方が良いと言うことですね。
勿論これは「全体を撮影できるか否か」と言う意味においての"良い"であり、描写力はまた別の話です。
逆に言えば、ちょっと遠くにあるものを撮りたいけど間に川があってこれ以上近寄れない場合は50mmよりも65mmの方が良いわけで、要するに被写体までの撮影距離を自分の足で調整できる場合は50mmと65mmの使い勝手の差はさほどないけど、その撮影距離が物理的障害によって調整できない場合は焦点距離(画角)の差が効いてくるという感じでしょうか。
ちなみに35mmと50mmも同じ15mmの差ですが、35mmの場合は寄って撮影するとパースが大きくつく分50mmとは画自体が異なってくるので、同じ15mm差でも50mmと65mmの15mm差よりは違いが大きいと思います。
最後に使い勝手について触れておくと、まず50mmに比べるとレンズ自体が少し長く重いので軽快感という点では(ズームレンズに比べれば全然マシだけど)少し劣ります。
また(これはVoigtländerのZマウントレンズに共通していることですが)絞り環がレンズ先端についているため、レンズを繰り出す(近い物を撮影しようとする)と絞り環の位置がどんどん前に行くため、絞り調整をする際は左手を少し前に持っていかなければなりません。
50mmだと繰り出される長さが短いので指を少し伸ばせば絞り環に届くから、フォーカスリングと絞り環を手の位置を動かさずに操作できるけど、65mmはそれができない場合がありました。
そういう意味ではスナップ撮影には50mmの方が向いていますが、マクロレンズである65mmは被写体をクローズアップ撮影できる点が魅力なので、65mmをスナップ撮影で使う場合は50mmとは違う視点を探したほうが良さそうです。
それが体感できたことが今回の収穫でした。
以下、65mmと50mmで撮影した写真をいくつか載せますが、同じような視点で撮影しているので差が分かりにくいですよね。
私は撮影した本人だけど、ブログを書くにあたって写真を見直した際、何度もExifのレンズ焦点距離を確認しました...(^^;;
▪️MACRO APO-LANTHAR 65mm F2
▪️MACRO APO-LANTHAR 50mm F2