この時期に本格的にオーディオにのめり込みますが、結婚したこともあってあまりお金が使えなかった時期でした。アクセサリー(特にケーブル)に目覚めたのはこの時期だけど、煩雑になるのでそれは割愛。
◆Acoustic Labs Bolero piccolo(中古)
たまたまJBL 4301BWXのサランネットを外してみたところ、ウレタンのエッジがボロボロになっているのを発見。この当時はウレタンエッジの耐久性に関する知識なんか無かったので、本当にビックリしました。最初はエッジの修理をしようと思っていたのですが意外に費用がかかること、それに4301のSPターミナルがチープで太めの切り売りケーブルが使えないという不満があったこともあり、中古のスピーカーに買い替えること決断。
今は無きダイナミックオーディオ原宿店に行き、LS3/5aやディアパソンとか横目で見ながら最終的に選んだのがボレロ・ピッコロです。確か7万円台だったと思います。ちなみにお店に置いてあった彼の有名なSystem5(存在を知らなかった)をみて「変な形のスピーカーだな」と思ったのが懐かしいです。
この当時は横に幅広いAVラック(Sonyのやつ)を使っていて、真ん中に置いたTVの両脇にスピーカーを置いていたのですが、スピーカーの設置角度を変えることで音の出方が変わることを初めて経験しました。またちゃんとした切り売りのスピーカーケーブル(確かCobra4S)を初めて使ったのもこのスピーカーに変えてから。でもスピーカーケーブルによる音の違いはあまりよくわからなかったですね。またこの当時は既にCDメインになっていたので、カセットデッキとアナログプレーヤーは接続しませんでした。置く場所が無かったんですよね。
◆TEAC VRDS-25x
ヤマハのCDX-1050のトレイ開閉がおかしくなったのを契機に買い替え。選定理由はVRDSシリーズの評判が凄くよかったことと、VRDSの思想が私好みだったこと。本当は25xsが欲しかったんだけど、お金なかったし...。そしてこの出会いが切っ掛けとなり、P-50s、UX-1と3台続けてVRDSメカニズムのトランスポートを使うことになります。
◆Audio-Alchemist TSD1-Turtle DAC
どうしてもDACというモノが使ってみたくなり購入したのがこれ。店頭に置いてあるところなんてどこにもなく、テレオンのサウンド110で取り寄せてもらいました。確か雑誌に記事が載っていて、この変な形が気に入ったのだと思います。パラビッチーニ(当時はどんな人なのかよく知らなかったが凄い人らしいということはわかった)が設計に関わっていること、10万円という絶妙な価格帯だったことも購入を後押ししましたね。25xの内蔵DACよりは音が良かったと思うけど、どんな音だったのかは全く憶えていません。
◆Luxman L-507sII
オーラデザインのアンプは気に入っていたものの、ブーンというハムとトランスの振動がどうしても取れず(コンセントは普通の2穴だったけど、オヤイデのコンセントボックスを使っていたので、電源ケーブルは3Pタイプを使用)悩んでいました。いっそのことアンプ買い替えたいなという気持ちが出てきた折、ダイナミックオーディの計らいでBow TechnologyのZZ-ONE(デザインがカッコ良かった。薄型だったのもオーラに通じるところがあって気に入っていた)を自宅試聴させてもらえることになり、その音に感動(ちょっと暗めだけど情感があった)。当然ノイズも皆無です。
とは言うもののZZ-ONEは高すぎて買えないので、思案のあげく選んだのがこのラックスマンでした。ライバルのアキュフェーズを選ばなかったのは、多分オーディオ誌の試聴レビューを参考にしたのだと思います。再び物量投下型のアンプに逆戻りしてしまったけど、アナログメーターはついているし(昔から憧れがあった)、リモコンは使えるしで、自宅のラックに収まった時は嬉しかったですね。
◆Sonus faber ELECTA AMATOR II
CDトランスポート+DACというフロントラインとラックスマンのプリメインで鳴らしているスピーカーがボレロ・ビッコロというアンバランスさが気に入らず、スピーカーの買い替えを決意。そしてその候補として選んだのは、実はエレクタアマトールではなくシニュームだったのです。エレクタアマトールは高すぎて端から候補外でした。確かシニュームはアマトールの半額くらいだったと思います。
そしてサウンド110でシニュームの試聴をしたのですが、その時の音がとても硬質で全く気に入りませんでした。エージングが十分できていなかったせいもあると思うけど、こんな音に何十万円も出すわけにはいかないと強く思いました。
とは言え買い替えるつもりでお店に行ったので、そのまま手ぶらで帰るわけにも行かず、別のスピーカーを試聴させてもらうことに。それがエレクタアマトール2とB&WのN804だったのですが、その時に聞いたエレクタアマトール2の音にノックアウトされ、気がつけば後先考えずに注文していたという次第。家に帰って嫁に頭を下げて1本分(つまり半分)出してもらいました。理解のある嫁だったなとつくづく思います。ちなみにN804はバランスの良い音だったけど特に感銘は受けず。「ふ〜ん」という感じでした。
後にマンションを買って引っ越すことになり、その際アマトールの純正スタンド(スタンド・ウッド)を買ったのですが、この当時はスペースの問題もあってAVラックのTVの横にスピーカー本体だけを置くという使い方でした。ただアクセサリーについての知識も増えつつあったため、インシュレーターは(安いやつを)色々とトライしましたね。
またバイワイヤリング、そして切り売りでないスピーカーケーブルを初めて購入したのもアマトール2が切っ掛けです。MIT-T2sの中古を海外から輸入したのですが、家に届いて実物を見た時はあまりの太さに驚きました。でもそれ以上に驚いたのは、音が立体的に(奥行きを持って)聞こえることでした。平面的ではないサウンドステージを体験したのはこの時が最初で、ある種のカルチャーショックだったと言えます。この経験によってオーディオの凄さを思い知らされることとなり、どんどんのめり込んでいくことになります。
◆Perpetual Technologies P-1A(DDC), P-3A(DAC), P-3b(強化電源)
雑誌で存在を知り欲しくなったのですが、アメリカでの販売価格と正規輸入品の価格差に愕然とし、拙い英語を駆使してメーカーサイトから直購入しました。音はTurtleより全然良かったけど、CDによってはP-1Aがプチプチノイズを出しました。それでクレームを入れたら、ノイズ対策を検討中で近々決まるから待っていて欲しいとの回答。ところがいつまで待っても連絡が無く、問い合わせても梨の礫。“製品”よりも“対応”にイライラさせられるメーカーでした。でも音は良かったので3年間くらい使いつづけ、雑誌で見たChord dac64に一目惚れして買い替えることとなります。
◆Pass Laboratories Aleph-P MK2(中古)
プリメインアンプしか使ったことが無かったので、セパレートを使ってみたいという思いが沸々と。でも一気に買い替えるのは無理なので、まずはプリアンプからと中古で購入したのがこれ。アッテネーター式のボリューム、左右独立したゲイン調整が正直使いづらかったけど、透明感とエネルギー感のある良い音でした。最初はLuxmanのプリメインアンプのパワーアンプ部を使っていたものの、せっかく単体プリを使ってるんだから単体パワーアンプを合わせたくなるのは人の常ですよねぇ...。
◆Goldmund MIMESIS SR POWER(中古)
というわけでヤフオクで落札したのがこのアンプ。まあ正直なところ予算内で名の通ったアンプであればどれでもよかったのですが、出品されていた中で一番興味を惹かれた製品(ブランド)がこのアンプだったという次第。一番安いラインとは言え、有名なゴールドムンドですからね。それまで使っていたLuxmanとはかなり傾向の違う、スピード感と透明感のある音でした。世に言うハイエンドとはこういう音なのかなと思ったものです。またセッティングに敏感で、使うインシュレーターと設置位置についてはかなり試行錯誤しました。導入当初は目新しさも手伝ってウキウキ気分だったものの、しばらく使い続けているうち、音(特にシンバルの音)に厚みがなくて全体にサラッとしているところがどうにも気に入らず、1年待たず買い替えに走ります。
◆Krell KAV-250a
MIMESIS SR POWERに代わるアンプを探していた折、ダイナミックオーディオのメルマガにお買い得品として載っていたのがこのアンプ。ピュア系と言うよりはAV寄りの製品で人気が無かったためか、新品を格安で購入できました。AV系ラインとは言えどもクレルなので(ゴールドムンドとは違って)厚みと暖かみのある、聞いていて安心できる音だったものの、今ひとつピンと来なかったんですよね。良くも悪くも華がないというか...。それから少し後にマンションを購入して引っ越すことになるのですが、そのタイミングでアンプをJeff Rowland ConcentraIIに買い替えることになります。
以上が第4期で、概ね結婚していた時期と重なりますが、「音を良くしたい(別の機器を使いたい)」という思いと「使えるお金が少ない」という現実との狭間の中、試行錯誤をしながらオーディオにどっぷりと嵌まっていきました。こうして振り返ってみると、自分が求める音の方向性が定まっていなかったため、機器の入れ替えにポリシーがありません。興味本位から海外の有名ブランドのローエンド製品に触手を伸ばして痛い目を見ています。(実年齢はともかく)若気の至りみたいな...。
そしてこの第4期から得られた教訓が、その後の機器買い替えに大きな影響を及ぼすことになりました。
●自分自身が心から納得できる機器を買うことが、結果的には出費を抑えることにつながる。(例えローンを組んででも)
●デザインが気に入らない機器は必ず買い替えたくなるので、気に入った(愛着が持てる)デザインの機器を買うこと。
この後シングルに戻ったタイミングでマンションを購入し、オーディオのさらなる深み(泥沼)にはまっていきますが、それが現在も続く第5期ということになります。
第5期のスタートからこのブログを始める2006年までの間(4年間)に導入した機器は皆さんご存知の機器が多いと思うので、機器名のみを列挙させていただくことにしました。2006年以降についてはこのブログの過去エントリーをご覧いただけると幸いです。
<2002年〜2006年8月までの間に導入した機器達>
◆Jeff Rowland ConcentraII
◆Esoteric P-50s
◆Chord DAC64
◆Esoteric UX-1
◆Esoteric G-25U
◆SALOGIC D.Cube2EX(中古)
◆Esoteric G-0(中古)
◆SonusFaber Guarneri memento