昨年末の時点でのオーディオの目標は3つありました。
1つ目は「しなやかさ、有機的な感じ」を強化すること。昨年の取り組みで音像の定位、フォーカス感、立体感は良くなりましたが、反面しなやかさが後退してしまったので、それを元のレベルに戻したかったわけです。
2つ目はGuarneri mementoのセッティングをもう少し追い込むこと。具体的にはウェルフロートボードの導入です。
3つ目はCDプレーヤーとしても使えるMAN301の導入。ネットワークオーディオへの興味もありましたが、どちらかというと最新のDACを聴いてみたかったという点が大きく、その意味では単体DACの(追加)導入という路線もアリだと考えていました。具体的にはdebussy、MPD-3、ma-1 dac あたりですね。
このような目標を持って望んだ2013年でしたが、具体的に行った取り組みは想定外のものに! でも結果的に目標はほぼ達成できたと思うので、充実した1年だったと言えるでしょう。
オーディオにおける今年の最大のトピックスは、Oracle CD2000mk3の導入です。昨年の夏、あと5年は使うつもりでUX-1のオーバーホールを実施したので、今年CDトランスポートを買い替えるなんてことは思ってもいませんでした。最新DACを搭載したSACDプレーヤーへの買い替えは頭の隅にちらっとあったものの、フタを開けてみればCDしか聴けない、しかもトランスポートへの買い替えですから、計画がいい加減というか、行き当たりばったりというか、我ながら呆れてしまいます。
でもそのお陰で1つ目の目標が達成できたわけですし、所有満足感の高さもあって、微塵も後悔はしていません。
さらにOracleに加えてMA1 DACの導入、順番は前後しますがウェルフロートボードの導入も果たし、昨年末の目標はすべて実現できました。
MA1 DACに関していえば、事前に思い描いていた音とはかなり異なっており、Wadia521との差があまり感じられなかったという点は誤算でした。ただDSDファイルの音は素晴らしいし、別にWadia521に劣っているわけではないので後悔はしていません。ただちょっと肩すかしだったなぁと思うだけです。DACに関しては将来もう一度だけ買い替えるかもしれないので、その時はちゃんと試聴してから導入しないとですね。
一つ目の目標だった「しなやかさと有機的な感じの強化実現」についてはOracleの貢献によるところ大ですが、今年は目標以上に音が進化したと思います。具体的には弱音の表現力のアップと響きの美しさで、これらに関してもOracleの貢献は大きいものの、実は基礎能力としての情報量や解像力の底上げも大きく寄与したのではないかと思っています。そしてそれら基礎能力底上げの立役者は、Valhallaデジタル&インターコネクト、WW Plutinum Eclipseインターコネクト、Chord Sarumスピーカーケーブル、三菱電線 CX-1というケーブル類です。
今書いていて気がつきましたが、音声系ケーブル(デジタル、インターコネクト2カ所、スピーカーケーブル、スーパーツイーターケーブル)は全取っ替えしてますね。一つずつ替えてきたので気がつきませんでしたが、いやはや我ながらビックリ。でもこれらのケーブルの導入がなければ今の音はなかったと思うので、結果オーライです。
というわけで、PL-L & SS-010というアンプ類、電源系 & 電源ケーブル、そして我が家の女王たるGuarneri mementoとES105A以外は全て刷新されたというのが2013年のオーディオでした。
音に関しても自分が理想とする音にかなり近づいてきたと満足しています。特にピアノの音は本当に良くなりました。
さて今後の取り組みですが、中期的には先に挙げたDACの強化、そして場合によってはスピーカーの買い替えという大型施策もあり得るかもしれないと思っているものの、今年の取り組みで機器類やケーブル類で課題に思っていたところは全て手を打ったので、当面は今の機器構成で行くつもり。
その意味で2014年は動きの少ない年になりそうですが、一つだけ予定していることがあります。それは夏頃にOracle CD2000mk3のクロック換装をすること。どのグレードのクロックに換装するかは費用との相談になるけど、効果は大きいのではないかとかなり期待しています♪
次にヘッドフォンオーディオシステム(HAS)について。
HASも今年大きな変貌を遂げました。まずアンプがm903からP-700uになり、DACもM1 DACからWadia521にアップグレード。アクセサリー類では、デジタルケーブルがValhallaに、インターコネクトケーブルはOrganic Audioになり、HAS用のラックも新たに導入。加えてHD800+バランスケーブルの新規導入、T1のバランスケーブル化によって、以前とは似ても似つかぬ別システムとなりました。
音もメインシステムの方向性に近くなり、ある側面ではメインシステム改善のレファレンス音となっています。
ただしDAC〜アンプ〜ヘッドフォンがここまでのレベルになった結果、iPod+iD100というトランスポートの限界を感じ始めたのも事実。新しく買ったCDをmacでリッピングしてiPodに移すのも面倒くさくなってきたし、3台目のiPodの容量もボチボチきつくなってきたので、2014年はHAS用のCDトランスポートもしくはCDプレーヤーを導入しようかと考えています。ラックスペースの都合上できればコンパクトな機器にしたいので、こんな機種を検討中。
●Olasonic NANO-CD1
※サイズ的にはベストだし、CDトランスポートである点もグッドですが、オモチャっぽい外観が...。あと電源がACアダプタ(しかもアダプタがちゃちい)というのも...。ハードによるアップサンプリング機能がついているとはいえ、どう考えても価格が高すぎですね。
●Denon DCD-CX3
※筐体はしっかり作ってあるようです。また必須ではないけれど、SACDが再生できるのも加点対象。でもネットの書き込みを見ているとドライブが故障しやすいらしいんですよね。それに7年も前に発売されたモデルというのも気になります。デザイン的には一番好きなんですけど...。
●Teac PD-501HR
※CDプレーヤーと言うよりもハイレゾ対応のディスクプレーヤーというべきでしょうか。SACDは再生できないけどDSDファイルを記録したディスクは再生できます。個人的に使わない機能が多いので如何なものかと思いますが、筐体がしっかりしている点、デジタルとアナログが別電源になっている点、独自の振動抑制機構VACSを搭載している点はポイント高し。よもやVRDSメカのようなことは無いと思いますが、動作音が静かであればこの機種が一番いいかな。ちなみにamazonの価格を見るとブラックモデルが31%OFFなのに対し、シルバーモデルは何と49%OFFとほぼ半額です。私はシルバーの方がよいので願ったり叶ったり。買っちゃおうかな、どうしようかな。
上記3機種の中だとTeacかなと思っていますが、CDTが欲しい私としては製品コンセプトがかなりずれている点が気になります。そもそもハイレゾいらないし。CDのデジタルアウトができるので機能的には何ら問題ないんですけどね。ChordのCODAの中古が10万円台で手に入るならベストなんですけど、どう考えてもあり得ないよなぁ。
最後にビジュアル系についても簡単に触れておきましょう。といっても大した取り組みはしていないのですが、Blu-rayプレーヤーとしてOPPO 105JPを導入しました。単体Blu-rayプレーヤーを導入するつもりは端から無かったけど、105JPはSACD、DVD-audio、USB入力(DSD入力)、DLANに対応しているユニバーサルプレーヤーであること、そしてDAC部がES9018(一度音を聴いてみたかった)である点が決め手となって導入を決定。セッティングにまつわるトラブルはあったものの、現在は快調に動いています。
次に今後についてですが、ビジュアル系における中期的な目標は大きくは2つあります。
1つ目はTVの買い替え。次に買い替えるならば有機ELの4Kだと考えていたのですが、先日ソニーとパナソニックの有機ELパネル共同開発プロジェクトが解消となってしまったので(量産技術開発の目処が立たなかったらしい)、有機ELディスプレイを手の届く価格で入手できるようになるにはまだまだ時間がかかりそう。流石にそれまでの間、今使っている50A2500で持たせるのは(主に精神的に)無理だし、パナソニックのプラズマもディスコンですから、買い替候補としては液晶の4Kしか残らないという寂しい状況です。
有機ELだったら2〜3年くらい待つつもりでいたけど、液晶4Kだったら待つ意味もないので(ただしHDMI2.0搭載、HybridCast対応は必須)、早ければ2014年、遅くとも2015年には買い替えることになるでしょう。必要なスペックを考えるとPanasonic WT600、Sony 55X8500あたりになるのですが、残念ながら必要要件を全て満たしていないのでどちらもNG。TVは2014年モデルに期待ですね。
●Panasonic WT600
※機能的には申し分ないけれど、如何せん65インチは大きすぎて置くことができません。DIGAを使っているのでVieraは便利なんですけどね。55インチが出たら最有力候補でしょう。
●Sony 55X8500
※ファームウェアバージョンアップでHybridCastに対応してくれればアリかも。そもそも私はSonyのテレビしか買ったことが無いので、次もSonyにしたいところなのですが...。
そして2つ目はBlu-rayレコーダーの追加導入。現在PanasonicのBW800とBWT3000の2台を持っているものの、BW800はオートチャプター機能がなく、またDRモード以外では1フレームバックができないため編集(CM削除)にすごく時間がかかります。それ故、実質的にはBWT3000を中心に使用し、どうしてもBWT3000だけでは対応できない場合(3番組の同時録画など)だけBW800も併用するという使い方をしています。
しかしながらそのBWT3000が最近挙動不審な動作をするようになってきて、やばそうな気配がちらほら...。家電製品なんて必ず壊れるものだし、BWT3000もほぼ毎日稼働する状態で3年以上が経過しているので、何時調子が悪くなってもおかしくはないのです。
だからといって調子が悪くなってから修理に出したのでは録画できない番組が出てくる危険性があるので、転ばぬ先の杖として早めに3台目を導入したいというわけ。最近の機種はDTC-IPに対応しているので、無線LAN経由で、録画した番組をiPadで見ることもできますしね。
一番欲しいのはPanasonic BZT9600ですが、価格が馬鹿高いのでBZT860になるかもしれません。現用BWT3000が夏まで快調であれば「えいっ!」とBZT9600に行きたいところだけど、それまで持たない場合はBZT860を緊急導入するという線が有力でしょう。
●Panasonic BZT9600
※Panasonic DIGAの場合、最上位機種のみHDMIが2系統あってA/V分離伝送ができ、同軸デジタル出力端子があり、高品質のオーディオパーツを使用しています。ちなみに今使用しているBWT3000も当時の最上位機種でした。
●Panasonic BZT860
※機能はともかく、造りがちゃちいので本当は我が家のシステムには入れたくないのだけど、背に腹は替えられないかも。
50A2500(交換後の機体)とBW800は既に7年目に、BWT3000は4年目に入っているので、来年〜再来年はオーディオよりもビジュアルへの投資が必要になりそうな気配ですが、物事は予定通りには進まないものなので(今年、当初考えてもいなかったOracle CD2000mk3を導入することになったのがよい例)、一体どういう展開になるのか、とても楽しみです♪