TL3Nのクロックケーブルとしてヤフオクで落札したTimelord Absolute2 BNC(中古)が届きました。
写真を見た感じではAET UR DG spec.2004に似ているなぁと思っていましたが、実物を見てみるとUR DGよりも太くてガッチリしています。Timelordの資料によると電気的な方向性は持たせていないそうですが、それでも接続方向によって音が変わる場合があるため片側のプラグジャケット部に白丸の目印がつけてあるとのこと。とりあえず白丸をTL3N側にして接続しました。
ちなみにこれまではオヤイデDB-510(BNC)を使っており、またTL3Nの電源ケーブルはNBS Professional3となっています。
Absolute2の1stインプレッションを書く前に、TL3Nの電源ケーブルをCardas Golden Reference Power からNBS Professional3に(暫定的に)変更した結果について触れておきます。
- 音(特に高音)の切れが良くなり、これまでよりも音像が鮮明に。
- 切れと引き替えに、しなやかさややわらかさは一歩後退。
- 低域の沈み込み、迫力がやや増した。
やっぱりNBSらしい方向での変化ですが、NBS Black Label2に比べると若干控えめな変化で、Black Label2のような情緒性や凄味のある低域は出ません。でもCardasよりは良い感じですね。
でもって本題のAbsolute2の方ですが、2時間ほど聞いた時点(比較試聴は無し)での印象ですのでご了承の程。
何曲か聴いて最初に浮かんだ印象は、カメラに例えると「円偏光フィルターを回して太陽の反射光の影響がカットされた状態」のような音。「コントラストが高まって元の色彩が鮮やかに出てきた」と受け取られてしまうと語弊があるのだけれど、本来の音に被さっていた余計な情報がカットされ、本来の音がより鮮明にきこえてきたというか...。
「ベールを一枚剥いだような...」というのとも違うし、情報量が低下したという感じは受けないし、あくまで余計(余分)な情報だけが無くなった感じなんですよね。「情報が整理された」という言い方はある意味当たっているけれども、その整理のされ方にネガティブな感じは受けません。
このケーブル固有のカラーみたいなものはほとんど感じられず、あるべき音だけをストレートに出しているように思えます。見た目の感じからAET UR DGに近いのかと思っていましたが、AETがカッチリした音なのに対し、Absolute2はカッチリした音も出れば、しなやかな音も出るという懐の深さがあるよう。まあどちらも色づけの少ないストレートな音だと思いますが、比較するとAETの方が個性的ですね。
繰り返しになりますが、多くのケーブルは何曲か聴いていると何かしらの共通点(カラー)を感じることが多いのですが、Absolute2にはそのような共通点を見いだせないのです。敢えていうなら、それぞれのCD(楽曲)の特長が良く出るように思えることが共通点なわけで、それが先の「円偏光フィルター」という連想につながっています。
その他、曲によっては「サウンドステージが少し拡がった」「音像がシャープ」「透明感が高まった」という印象を受けましたが、これがAbsolute2の特徴かといわれると、そうは言えないかと...。
もしかすると、今回はクロックケーブルとして使っているので、クロックの効果がより高まった〜先に挙げた印象は全てその結果〜ということなのかもしれません。これが一番納得がいくなぁ。
何にせよ、事前の想像とはちょっと違っていましたが、結果的にはとても気に入りました!