現在使用しているテレビがSONY KDS-50A2500であることは何度もご紹介してきました。LCOS(SXRD)のリアプロ故に画質は非常に良いのですが、こと音に関してはとても残念なレベルです。これまでずっとSONYのテレビだけを使い続けてきましたが、中でも50A2500の音って最低レベルだと思います。
そんなこともあってTVの音はオーディオシステムから出すようにしており、必然、SS-010(アンプ)も導入以降毎日使用してきたのですが(使わない時も電源を落とさずB級モードにしてMute状態)、考えてみるとSS-010は展示品(というか試聴機)を購入したためかなり使い込まれているはずで、経年劣化というやつが少し気になってきました。
そこでSS-010は音楽を聴く時と映画を観る時だけに使用し、普段テレビを観る際には使用しないようにすべく、今話題のサウンドバー(シアターバー)の導入を決意。
設置位置はTVの前。TVのリモコンセンサーが隠れないという条件から考えると全高は130mm以内が理想的ですが、調べてみるとこの全高130mmというのが実に曲者で、この条件を満たす一体型のサウンドバーは非常に少ないことがわかりました。
本当はYAMAHAのYSP-4100がいいなぁと思っていたのですが(サラウンド効果が一番高そう)、筐体の高さが高すぎて(212mm)お話しになりません。マランツのCINEMARIUMも全高が153mmでアウト。
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結局、全高をクリアしたそれなりの製品は2機種しか見つけられませんでした。
1つ目がB&WのPanorama(全高130mm)。音質も良さそうだし入力端子も豊富なので、機能的にはベストだったのですが、価格が24万円と非現実的。(しかもオーディオ製品ではなくインテリア製品扱いのため、取扱店自体が非常に少なくて値引きも無し)
そうなると残る選択肢は1つしかないわけで、それがPanasonicのシアターバー(全高108mm)だったというわけです。
http://panasonic.jp/theater/theaterbar/htb50_10/surround.html
amazonでの取り扱いがあり、価格的にも納得できるものだったのですぐに発注し、翌日到着。
ちなみに全幅違いの2機種(HTB10:800mm/HTB50:1029mm)がラインナップされていますが、画面サイズとのバランスを考えて幅の広い方(HTB50)を選びました。
- 出版社/メーカー: パナソニック
- 発売日: 2010/06/11
- メディア: エレクトロニクス
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入力はHDMIとTOSの2系統のみなので、TVの光デジタル出力をTOS端子に接続し、BWT3000のHDMI出力(音声のみ:ストリーム)を付属のHDMIケーブルにてシアターバーのHDMI端子に接続。電源ケーブルはメガネプラグだったので、余っていたOYAIDE L/i 15 dpcを使用。
(※BWT3000の音声は同軸デジタル出力でオーディオシステムにもつながっています。)
準備は全て完了し、いよいよ音出しです!
で、その音はというと、高域がキンキンして低域の量感が少ない非常にバランスの悪い音でした。(;.;)
特にHDMI入力(BWT3000の音)の高域が耳障りで、TOS(TVの音)の方は多少マシな感じ。またサブウーファーのレベルを上げると低い音(50〜80Hzくらい?)がブーストされるのですが、その上の低域(100〜200Hz辺り?)の音圧が上がらないため、何とも変な音になってしまいます。
唯一の救いは、小音量でもセリフ(人の声)がはっきりと聞き取れること。50A2500の最大の欠点がセリフが非常に聞き取りづらいという点だったので、その点だけは改善されたわけですが、総合的には完全に期待外れです。
ただしエージング不足による影響も考えられるので、とりあえず1週間だけ我慢して使い続けたのですが、高域のキンキンした感じは多少マシになったものの、このまま聞き続けることはやっぱりできません。
とは言え、考えられる対策としてはケーブルの交換くらいしかないので、ちゃんとしたHDMIケーブルを購入することにしました。
予算は1万円で、そこそこ評判が良さそうなものを探した結果選んだのは、エイム電子のHDMIケーブル。敬光堂のヤフオクショップにてPAVA-FL015(1.5m バルク品)を9800円にて購入。
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落札2日後に到着し、早速つないでみたところ、明らかに音が変わりました。
高域のキンキンした感じが抑えられ、低域も多少出るように。全体的なバランスはまだハイ上がり傾向ですが、付属ケーブルに比べれば雲泥の差があります。音量を上げると低域も出てきてバランスも良くなるので、これだったら我慢できるかな。
というわけで現在に至るのですが、使っている間に面白いことに気がつきました。
地デジよりはBSの方がバランスの良い音に聞こえ、またWOWOWの映画では低域もちゃんと出てくれてとてもバランスの良い音になります。やっぱりシアターバーだけに映画との相性が良いように作られているのかもしれません。
なおフロント2.1chのサラウンドシステムではありますが、我が家の音響特性(左右の壁にカーテンとタペストリーが掛かっているため吸音効果が強い)のせいもあってサラウンド感はあまり感じません。まあさほど期待はしていなかったので構わないですけどね。
総合的に考えると、オーディオシステムで聴くテレビの音を10点とするなら、テレビ自体の音は1点、シアターバーの音は3点、シアターバー+AIM HDMIケーブルの音が5点といった感じでしょうか。
ちなみに実家用に購入したシャープのAQUOSが5点くらい(低域はシアターバー+HDMIケーブルよりも勝っているが、中高域はシアターバー+HDMIケーブルの方が良い)だと思います。
AQUOSの画は嫌いですが、音は意外にまとも(というか、ふつう)なんですよね。50A2500もAQUOSくらいの音を出してくれるならシアターバーなんて買う必要がなかったのに...(^_^;)
最後に、サウンドバーの購入を検討されている方へのアドバイスですが、設置スペース(特に高さ方向)に余裕があるのであればPanasonicのシアターバーは止めた方が良いと思います。
YAMAHA YSP-4100やマランツCINEMARIUMに比べれば1/5〜1/4の価格なので確かに手を出しやすいのですが、やっぱりそれなりの音しか出ません。サウンドバーを購入される方はテレビの音では満足できないという方なのだと思いますから、多少高くても納得できる音質/効果のものを選んだほうが結果的に後悔しないと思います。
我が家同様、設置スペース的にシアターバーしか選択肢がないのであれば、付属のHDMIケーブルは使用せず、ちゃんとしたケーブルを別途購入されることをお薦めします。