iPhone 16 Proが10日のAppleイベントで発表され、20日から発売されます。
今使っているiPhone 14 Proは、2年使ったにも関わらずバッテリーの最大容量は依然として100%をキープしており(バッテリーはほとんど経たっていない)、カメラを含む機能にもほぼ満足しているのでこのタイミングで買い替えるつもりは端からなかったのですが、もし革新的な機能が搭載されていたら買い替えも吝かでは無いので、念の為に16 Proと14 Proと比較してみました。
チップは14 ProのA16 bionic からA18 pro へと2世代分進化しています。
iPhone ManiaさんによればA16 bionic対比で、CPU性能が30%、GPU性能が40%向上しているようなので、14 Proからの乗り換えだとさらにサクサク感が感じられそう。
※一応書いておきますが、14 Proの操作感に不満を感じたことはありません。
14 Pro | 16 Pro | |
チップ | A16 bionic | A18 pro |
バッテリー駆動時間は用途によって違うけど、10〜17%長くなっていますね。
バッテリーが長持ちしてくれるのは正義だけど、この程度だったら有り難みは然程でもないかな。
バッテリー | 14 Pro | 16 Pro | 増減率 |
ビデオ再生 | 23時間 | 27時間 | 17% |
ビデオ再生(ストリーミング) | 20時間 | 22時間 | 10% |
オーディオ再生 | 75時間 | 85時間 | 13% |
端子については先代の15 ProでようやくUSB-Cになり、16 Proも引き続きUSB-Cを採用しています。
これは使用するケーブルをUSB-Cに統一できると言う点で嬉しいことではありますが、MagSafe充電をするようになってからは14 Proにケーブルを挿すことってCDのリッピングデータをコピーする場面くらいしかないので、正直なところ大きなベネフィットとは言えません。
またワイヤレス充電(MagSafe)の対応出力が25Wに増えたので14 Pro(15W)に比べて充電時間が短くなるけど、そのベネフィットを享受するためにはMagSafe充電器を30W以上の物に買い替えなければなりません(今使用している充電器は15W出力)。
実際問題として14 Proの充電時間に不満を感じたことは無いので、これもベネフィットとしては弱いかな。
14 Pro | 16 Pro | |
端子 | Lightning | USB-C |
MagSafe | 15W | 25W |
サイズは、幅は14 Proと全く同じで、高さが2.4mm、厚さが0.4mm増えました。
重量はチタンフレームの効果等で7g軽くなってはいるものの、持った感じは大きさも重さも14 Proとほとんど変わらないんじゃないかな。
サイズ | 14 Pro | 16 Pro | 差 |
幅 | 71.5 mm | 71.5 mm | 0 mm |
高さ | 147.5 mm | 149.6 mm | 2.4 mm |
厚さ | 7.85 mm | 8.25 mm | 0.40 mm |
重量 | 206 g | 199 g | -7 g |
本体の高さが2.4mm増え、かつベゼル幅が細くなったので、液晶のピクセルサイズは縦横ともに少し増えています。
14 Proからの増加は縦横とも2.5%前後だけど、実際の画面を見たら(もしかしたら)少し大きくなったと感じるかもしれません。
ただし液晶自体はどちらもSuper Retina XDRディスプレイなので、性能的な変化はありませんね。
液晶 | 14 Pro | 16 Pro | 差 | 増減率 |
縦 | 2,556 pixel | 2,622 pixel | 66 pixel | 2.58% |
横 | 1,179 pixel | 1,206 pixel | 27 pixel | 2.29% |
解像度 | 460 ppi | 460 ppi | ** | ** |
カメラ性能については、超広角レンズの画素数が12MPから48MPへと4倍に増加し、メインレンズと同じ画素数になりました。
また望遠レンズの焦点距離が伸びて光学望遠は3倍から5倍になりましたが、画素数自体は12MPと変化ありません。
個人的に超広角はあまり使わないので有り難みは感じないけど、5倍望遠(テトラプリズム式レンズ)になったのはちょっと嬉しいかも。
※超広角レンズの画素数がメインレンズと同じ画素数にまで増えたことは、動画を撮影する人にとっては有難いかもしれません。
カメラ | 14 Pro | 16 Pro |
超広角 | 12MP/13mm | 48MP/13mm |
広角(メイン) | 48MP/24mm | 48MP/24mm |
望遠 | 12MP/77mm(3倍) | 12MP/120mm(5倍) |
デジタルズーム | 最大15倍 | 最大25倍 |
その他の特徴はこんな感じ。
- Apple Inteligence搭載(日本語対応は2025年以降)
- カメラコントロールボタン追加
- 4K 120FPSの動画撮影に対応
- スタジオ品質のマイクを4つ搭載し、オーディオ録音の品質が向上
- (15 Pro以降)アクションボタン搭載
iPhone 16 Pro(正確にはiOS 18/iPad OS 18/macOS Sequoia)の目玉機能はChatGPTとも連携するApple Inteligenceだと思うけど、個人的にApple Inteligenceは文章作成を行うiPad ProもしくはMacBook Proでは使いそうな気がするけど、iPhone Proでは使わないかなぁ...。
※Apple InteligenceはM1以降のチップを搭載したiPad Air/iPad Pro、MacBook Air/MacBook Pro、iMac/Mac miniでも使えます。
それよりも、16 Proで初めて搭載されたカメラコントロールボタンが私的には最も気になるし、正直欲しいです!
- 右側面の電源ボタンの下に搭載されたボタン。物理ボタンではなく触覚フィードバックに対応した高精度な感圧センサーを組み込んだボタンで、デジタル一眼レフカメラのシャッターのような感触を再現するとのこと。
- プッシュだけではなくスライドにも対応し、カメラ機能の選択ができるみたい。
- 年内にプッシュ機能が半押し対応にアップデートされ、半押しで"フォーカスロック&AEロック"ができるようになるそうです。
このカメラコントロールボタンが良いなと思った理由は2つあります。
一つはボタンの位置が素晴らしい点。
縦位置では右手の親指で、横位置だと右手の人差し指でカメラシャッターが押せるのです。
これなら右手でiPhoneを構えて右手でシャッターボタンを押すこともできそうなので、作業中の写真を撮ったり、左手で持った物を右手だけで撮影することができるのです。
そしてもう一つは、半押しで"フォーカスロック&AEロック"が可能(になる予定)な点。
これまではフォーカスを合わせたい場所を(画面上で)指で押してフォーカスを合わせていましたが、画角を微調整するためにiPhoneを動かすとフォーカス位置も動いてしまうのでフォーカスを合わせ直す必要があり、(特にマクロ撮影モードの場合は)かなりイライラしていました。
フォーカスロックができると画角の微調整をしてもフォーカスが動かないので、非常にありがたいのです。
と言うことで、カメラコントロールボタンの搭載はとても魅力的だけど、そのためだけに買い替えるほどのものではないし、それ以外の進化/変更点についても直ぐに欲しいというレベルではないので、やっぱりiPhone 16 Proはスルーすることに決めました。
14 Proを買い替えるのは来年のiPhone 17 Pro(以降)になるかな。