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audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

ヘッドホンオーディオシステムのセッティング変更 ⑤:ハムノイズ撲滅作戦 第2弾

briareos.hatenablog.jp

ネットワークスイッチ LHY Audio SW-6は予想以上の音質アップをもたらしてくれました。

しかしながらSW-6導入のため事前に実施したスイッチおよびサーバー設置場所の変更によってハムノイズが発生するようになり、その撲滅のために電源系取り回しの見直しを行なったところまでは昨日のブログに書いた通り。

そして就寝時にアイソレーショントランスの唸りおよびハムノイズが無くなったかどうかを確認しましたが、残念ながらまだ残っていました。

どうしても気になって仕方がないので、それから2時間ほどかけていくつかの実験や確認作業を実施した結果、次のことが判明しました。

  • アイソレーショントランスの唸りは、負荷量がトランス容量の上限に近くなると発生し、これが主要因
  • 昇圧トランスとの併用も若干影響があるみたい

私が使用しているアイソレーショントランスは今は亡き中村製作所のAIT-160TWと言うモデルで、160VA容量のトランスを2基搭載し、独立した2系統の電源を供給することができます。
しかも機器内部のスイッチを切り替えることで、各系統ごとに100V/120V出力の切り替えが可能です。

昨日のブログに書いた(面倒な)最終手段というのはこの120V出力を利用するというアイデアで、1系統(コンセントA)を100V、もう1系統(コンセントB)を120Vに設定すれば昇圧トランスが不要になるというものでした。
※外装を止めているネジ1本を舐めてしまった記憶があり、そのネジが外せるかどうかわからないので面倒だなと...。

しかしながら昨晩の実験で、昇圧トランスの有無よりも負荷容量の方が問題であることがわかったため、このアイデアは使えなくなりました。

現状、ヘッドホンオーディオの電源はAVラック裏に置いたアイソレーショントランスの1系統(コンセントB)で全て賄っています。
機器がストリーマー(ZEN Stream)、DDC(U18)、DAC(R26)、外部基準クロック(OCK-2)、アンプ(PRELUDE)の5台だった時は容量的に大丈夫だったけど、スイッチ(旧:Allied Telesis、新: SW-6)とサーバー(Soundgenic)を移設した結果、コンセントBから電源を取っている機器の台数が7台となって総負荷量が増し、それがトランスの唸りを招いたようです。

これを解決するためには、コンセントBにぶら下がっている機器台数を減らすしかありません。

そこで昨晩実験として115V機器4台(U18、R26、OCK-2、SW-6)の電源を、コンセントBではなく室内家電用コンセントから取ってみました。
※家電用コンセント→昇圧トランス→オヤイデ電源タップ→各機器 という経路

その結果、予想通りアイソレーショントランスの唸りは無くなりましたが、今度は別の問題が勃発!
何とR26のトランスが15秒周期で唸り出したのです。
一難去ってまた一難です... (T . T)

仕方がないのでR26の電源をヘッドホンオーディオ用の電源系統(100V)に移動した結果、R26の唸りは無くなり、この状態(コンセントBにZEN Stream、Soundgenic、R26、PRELUDEの4台がぶら下がった状態)ではアイソレーショントランスもほとんど唸らない(ごく微かに唸る)ことがわかりました。
※R26が何故15秒周期で唸ったのかは不明ですが、室内家電用コンセント&昇圧トランス&R26の組み合わせに原因があることは確かです。

しかしながら、それでもハムノイズは聞こえたのです。

そこで試しにヘッドホンを先日購入した密閉型のATI-A1000Zに変えてみたところ、ハムノイズは全く聞こえませんでした。
つまり、この時Arya Organicで聞こえたハムノイズの原因は、室内にある別の何かと言うことになります。
※Arya Organicは開放型なので外のノイズがそのまま聞こえていたわけです。
※念の為同じ開放型のHD800でも確認しましたが、Arya Organicほどではないにせよやはりハムノイズが聞こえました。

それから、ノイズを出していそうな機器の電源を一つずつ落としてハムノイズが消えるかどうか確認する作業を行いました。

その結果を踏まえ、Arya Organic使用時に聞こえる(過去に聞こえた)ハムノイズは次の3つのノイズが原因であることを突き止めました!

  1. アイソレーショントランスの唸り
  2. PRELUDE起因(?)のハムノイズ(素手で触ったら収まるノイズ)
  3. スピーカーオーディオシステム用の電源リジェネレーター(P10)の唸り

まず1のアイソレーショントランスの唸りですが、これはトランスにかかる負荷量を制限してやればほぼ無くなることがわかりました。

次に2のハムノイズですが、電源の取り回しルートの整理では解決できそうになく、少し困っています。
この手のノイズは機器アースをしっかり取ることが常套手段だけど、アースを落とす先が小さな仮想アース2個しかなく、これだけでは無くならなかったんですよね。
※2ピンの電源プラグの場合は電源極性が合ってない場合にノイズが出たりしますが、現在使用している電源ケーブルは全て3ピンなので機器の電源極性が間違っているということは(機器の内部配線自体が間違っている場合を除くと)あり得ません。

そして3のP10由来のハムノイズ(トランスの唸り)については、実は東京で使っていた時も微かに唸っていたのですが、部屋自体が山手通り沿いで煩かったので気になりませんでした。
ただ富山に来てオーディオを組んだ時には唸ってなかったと思うので、ヘッドホンオーディオ用機器が増えてオーディオ用電源回路(P10の電源もこの回路から取っている)に流れる電気の質が変わり、それがP10に影響したとしか考えられません。
※P10に接続しているオーディオ機器は休眠状態なので、P10にはほとんど負荷がかかっていません。
※そもそもトランスの唸りは電源に含まれるDC成分が原因であることがほとんどだから、DCブロッカーを導入してP10に使ってみようか思案中です。

と言うことで、2のハムノイズと、3のP10由来のノイズについては良い対応策が思い浮かばないため、とりあえず1のアイソレーショントランスの唸りについて対処することにし、その日は就寝することにしました。


そして今日の午前中に作業を実施。
基本方針は、アイソレーショントランスのコンセントBから取っているヘッドホンオーディオ用電源を、コンセントAとBの両方から取ることでトランスにかかる負荷量を抑制(分散)することです。

具体的対応策は2つ考えられました。

一番簡単なのは5m長の電源タップを導入し、コンセントAに繋いでヘッドホンオーディオ用ラックの側まで持ってくる方法。
ただしケーブルが5m長のオーディオ用電源タップなんて市販されていないので、オヤイデに特注で作ってもらうか、部材だけ購入して自作することになります。
当然、費用と製作時間がかかるので、今すぐに実施できる施策ではありません。

となると残る手段は一つだけで、それはアイソレーショントランス自体をヘッドホンオーディオ用ラックの側に持ってくること。
この場合、現在アイソレーショントランスのコンセントAから電源を取っているHDDレコーダー3機とApple TVの電源はノイズが多い室内家電用コンセントから取らざるを得なくなりますが、仕方ありません。

また115V機器4台を2つのコンセントに分散させる必要があるので、100V用差し込み口が1つ不足します。
そこでHDDレコーダーの電源用に使用している光城精工の電源タップ(3口)とヘッドホンオーディオで使用しているMTB-4改(4口)を入れ替えることにしました。

結果、ヘッドホンオーディオ用の電源供給は次のようになりました。

▪️アイソレーショントランス:コンセントA
① 昇圧トランス(115V)→ R26
② PRELUDE

▪️アイソレーショントランス:コンセントB
① 昇圧トランス(115V)→ オヤイデ電源タップ → U18、OCK-2、 SW-6
② 光城精工電源タップ → Soundgenic、ZEN Stream


※長四角の銀色筐体がアイソレーショントランス。上方にあるのがオヤイデのタップで、下方にあるのが光城精工のタップ。

エアコンを止めてノイズチェックを行いましたが、現時点ではアイソレーショントランスの唸りも無いし、Arya Organicからハムノイズは聞こえませんでした。

就寝時に最終チェックを行うつもりだけど、新たなノイズ対策機器を導入せずに現在できることはこれ以上無さそうなので、結果がどうであれ当面はこの状態で使うことになりそうです。