final ZE8000と同じ日に届いたもう一つのものというのは、Shanling M3 Ultraです。
WF-1000XM4を使う時はWM1Z(LDAC)、FoKus ProおよびZE8000を使うときはiPad Pro+変換アダプタ+eppfun AK3040PLUS(aptX Adaptive)という再生環境を一本化するべく、Bluetooth用のDAPとして導入しました。
※WM1ZがUSB-C端子だったらWM1Zに一本化できたんだけど...。かといってWM1ZM2に買い替えるのは流石に無理なので...。
基本的にBluetooth送信でしか使わないのでDACやアンプ機能はどうでも良く、できるだけ新しいバージョンのBluetoothを搭載していて、対応コーデックが多く、USB-C端子を搭載しているものを探しました。
※とは言え、安いやつだと基本的な品質に不安があるので、そこそこのやつにしました。
Shanling M3 UltraはSnapdragon665を搭載しており、BluetoothコーデックはLDAC / SBC(送受信)、aptX HD / aptX / LHDC(送信のみ)となっています。
残念ながらネイティブでaptX Adaptiveには対応していませんが、充電およびデータ転送用端子がUSB-Cなので、恐らくeppfun AK3040PLUSを挿せばaptX Adaptiveでの送信が可能だと思われます。
これがうまく行けば、Shanling M3 UltraだけでWF-1000XM4、FoKus Pro、ZE8000を高音質コーデック(LDAC、aptX Adaptive)で使うことができ、再生環境を一本化できるというわけ。
まずはWi-Fi設定等の基本設定を行い、システムのバージョンアップを実施。
次に一緒に購入したTranscendのmicroSDカード(512GB)にMacBook Pro 14に保存してある音楽ファイルをコピーしようとUSB-Cケーブルで接続したのですが、どうやってもMac側からM3 Ultraが認識できません。
仕方がないのでmicroSDカードをSDカードアダプタを使ってMacBook Proに直接挿してコピーしました。
準備が整ったので、USB変換アダプタ経由でAK3040PLUSを挿してZE8000とペアリングし、M3 UltraにインストールされていたShanling純正の音楽再生アプリを使って再生を試みたところ、ちゃんと再生できました!
AK3040PLUSのLEDはブルーに点灯しているので、aptX Adaptiveで接続できています。
「全て思惑通り!」
とほくそ笑みたいところだったのですが、思いもしなかった落とし穴が...。
なんとShanlingのアプリでアルバムを選択すると、再生リストがトラック順ではなく楽曲名順(アルファベット順)になってしまうことが判明。
設定で変更できるのではないかと探してみたのですが、それらしき項目は見当たりませんでした... ( ; ; )
J-POPとかROCKとかだったらまだ許容できるけど、Classicalのアルバムでトラック順に再生できないなんてあり得ませんよね。
対応策をググってみたところ、楽曲ファイル名の頭にトラックナンバー(数字)を入れてやれば良いとかいうのがあったけど、そんな労力をかけるつもりなんてさらさらありません。
となると、純正ではなくサードパーティー製のアプリを使って再生するしかなさそうなので、Google Play Storeアプリでハイレゾ対応の音楽再生アプリの目ぼしいものを10個くらいダウンロードして試してみました。
しかしながら...
- M3 Ultraと同じで曲順がアルファベット順にしかできない
- androido10に対応してないため使えない(正常に起動しない)
- ライブラリ用のフォルダをちゃんと指定できない
- フォルダ指定はできるけど中のファイルを正しく認識できない
- 楽曲を再生するとブチブチとノイズが入って正常な音で再生できない
- M3 Ultra内蔵のBluetoothだと再生できるけどAK3040PLUSでは再生できない
といった感じでほとんどは使い物にならなかったのですが、試したアプリの中で唯一まともに動いた(今のところはまともに動いている)のがFiiOのFiiO MUSICアプリでした。
問題だったアルバム内楽曲再生順も正しくトラック順で表示再生できるし、UIもShanlingより使いやすいです!
しかしながら一つだけ欠点がありました。それはDSDファイルが再生できないこと。
恐らくアプリ自体が対応していないのだと思われます。
※USB出力設定のDSD出力をDoP、D2P、Nativeと変えて試してみたけどダメでした。尤もこれらはUSB DAC用の設定なので関係ないですね。
でもFLACやWAVのハイレゾファイルは再生できたので問題ありません!
そもそもDSDファイルは数が少ないので、再生を諦めれば良いだけです。
あと、再生中に設定変更したりするとaptX Adaptive接続が外れて(AK3040PLUSのLEDが点滅状態になる)モノラル再生になる場合がありました。
再生中に設定を弄らなければ大丈夫みたいですが、もし外れた場合はイヤホンを一度ケースに入れて電源OFFにし、再度取り出せば再接続されるので問題ありません。
FiiO MUSICアプリで何曲か聴いてみて感じたのですが、(私見だけど)Shanling純正アプリより音が良いですね。
あくまで推測に過ぎないけど、ボリュームコントロールの仕様が影響しているからかもしれません。
Fiioの設定で、USBオーディオ排他モードをON、USB出力音量調整モードを自動にすると、画面左上隅に表示されるハードウェアボリュームが100になります。
この際の音量調整はM3 Ultraのボリュームノブで行うのですが、左上隅のボリューム表示は100のままで、画面右側に出るボリュームゲージ(ソフトウェアボリューム?)が変化します。
楽曲によって異なるけど(ZE8000で聴く場合は)ボリュームレベルは80後半〜100(最大は120)のあたりになりますが、Shanlingアプリだとボリュームは50〜60台だったからFiiOの方が相対的にボリュームレベルが高くなっているわけで、それが音に影響しているのではないかと。
デジタル領域でボリュームを下げることはビット落ちに繋がるので、必然的に音が悪くなるわけです。
ShanlingよりもFiiOの方がボリュームレベルが高いと言うことはビット落ちが少ない蓋然性が高く、結果として音が良いのではないかと。
もちろんそれ以外に、アプリ内部の処理の違いとかあるのかもしれませんが、何にせよ音が良いというのは嬉しい結果です。
ただ「ShanlingのDAPに(競合である)Fiioのアプリを入れて再生した方が音が良い」というのは、何とも皮肉な状況ではありますね。
なお、aptX Adaptiveで使用するイヤホンはZE8000とFoKus Proの2つありますが、次のようにすると簡単に切り替えられました。
ZE8000が接続されている状態でFoKus Proに切り替える場合は、
- 再生を一時停止してZE8000をケースに入れる。するとZE8000の電源が切れる。
- AK3040PLUSのLEDが点滅していることを確認する。
- FoKus Proをケースから取り出し、AK3040PLUSのLEDがブルーに点灯したらFoKus Proと接続状態になっている。
AK3040PLUSは2つのイヤホンと同時接続が可能なためか、予めAK3040PLUSに2つのイヤホンを登録(ペアリング)しておけば切り替えは簡単でした。
ちなみにWF-1000XM4はLDAC接続なので、AK3040PLUSを外してM3 Ultra内臓のBluetoothで接続することになります。
と言うことで、最終的には当初の目論見通りBluetoothイヤホンの再生環境をM3 Ultraに一本化することができました♪
これからしばらくの間はイヤホンを取り替えながら試聴してみるつもり。
クリスマスまでにはZE8000のレビューを(FoKus Proおよび1000XM4との比較を含めて)上げたいと思いますが、ちょっと聴いた感じではZE8000とFoKus Proは想像していたよりも音の傾向が違いますね。
良し悪しは別として...^^;