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audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

実家のリフォーム #2

今回の実家リフォームにおいて、キッチン、バスルーム、洗面台、トイレをどのメーカーの製品にするかは大きく迷うところでした。

まあトイレはTOTO(もしくはPanasonic)にするつもりでしたが、キッチン、バスルーム、洗面台についてはカタログを見ても正直良くわからないんですよね。

なので、ジョーシンの担当者には「とりあえずお薦めを提案して下さい」とお願いし、出てきたのがクリナップでした。クリナップにはキッチンというイメージしかなかったけど、バスルームや洗面台もあるんですね。


コロナの影響があったので、手配できる機器での提案になったという点はあるにせよ、何故バスルームもクリナップなのかと聞いてみたところ、「保温性」という答えが返ってきました。

この冬の大雪についてはニュースでも散々報じられましたが、その際に富山が取り上げられることが多かったと思います。そう、最近こそあまり雪が積もらなくなったものの、実は富山って豪雪地帯なんですよね。

私が子供の頃は町中が雪で覆われていたし、小学校でスキーの授業(スキーを履いて校庭を歩く?だけ。よく言いえばノルディックみたいな感じ)がある時にはスキーを履いて学校に行った記憶があります。また母の話では、玄関が雪で埋もれてしまったことがあり、その時は屋根裏の窓から出入りしたこともあるそうです。

暖かい地域だったら違う提案をしたかもしれないけど、富山の寒さを考えるとクリナップが良いと。


正直真偽の程はわかりません。でもクリナップを否定する理由も特になかったので(カタログを見ても他社に劣っているとも思わなかった)、提案通りクリナップベースで考えることにしました。


するとジョーシンの担当者から「時間を作ってクリナップのショールームに行ってもらえませんか?」とのお願いが。その時は「カタログで見るよりも実物を見た方が機種や色を選びやすいからだろうな」と思っていたのですが、実はクリナップのショールームってただのショールームではなかったことを後から知りました。


当初は富山のショールームに行くつもりで予約を入れてもらったものの、結局その前の用事が押してしまい、東京に帰る新幹線の時間に間に合わなさそうだったので一旦その日の予約はキャンセルし、東京に戻ってから東京近辺のショールームに行くことにしました。

後日ネットで調べ、東京の自宅から一番近い新宿ショールームに行こうかと思ったのですが、予約が一杯で取れません。仕方なく練馬ショールームに予約を入れ、電車を乗り継いで訪問しました。


コロナの影響もあるのか私以外のお客は1組だけだったので、じっくりと見て回り説明を伺うことができたのですが、アテンドしてくれた方はジョーシンからの提案内容を既に把握されていました。そう言えば予約を入れる際に、リフォーム担当会社、担当者、見積番号を入力したのですが、それがショールームと共有されていたわけです。

「なるほどなぁ」と思いつつも、「まあ今時だったら当然か」とも思いながら、素材とか色を選んでいきました。バスルームに関しては今時流行のバーチャルシミュレーションができ、最終デザインをプリントアウトしてもらえます。

この時はこのプリントアウト(というかショールームで決めていった部材、色、オプション等の選択)が大きな意味を持つとは知りませんでした。それを知ったのは、ジョーシンからの最終見積の際です。

実はこのショールームでの選択が、そのままジョーシンからの見積(つまりはクリナップからの見積)に反映されていたのです。

私はショールームって文字通り「実物を見る場所」だと思っていましたが、単にそれだけではなくって「商談機能(仕様決定)を担っている場」でもあったのです。

そしてショールームで決めた情報が関係者間での共有情報となり(ジョーシンの見積だけではなく、下請けであるヤマイチさんにも情報が共有され工事に反映される)、以降の作業はその情報をベースに進むため、ショールームでいい加減な選択をしてしまうと後々大変なことになるわけです。


そのことを実感する出来事が後日起きました。

最終見積のドラフト(ショールームでの選択が反映されている)から、いくつか(浴槽のドアタイプ、シャワーバーの位置、キッチンのハンドルカラーなど)変更して欲しいとジョーシンさんに依頼しました。その時は「わかりました」ということだったのですが、完成後に確認すると最終見積の仕様のままだったのです。


その時思い出したのが、バスルームの浴槽の向きの話。原案ではドアを入って左手に浴槽、正面にシャワー&水栓、浴槽の頭側に窓というレイアウトだったのを、ヤマイチさんからの提案で、ドアを入って正面に浴槽、左手にシャワー&水栓、浴槽左の足下側に窓というレイアウトに変更しました。

その話をした時は当然ジョーシンさんも同席していましたが、クリナップからの最終仕様に変更が反映されていないことをヤマイチさんが気づき、クリナップに対して変更依頼をしてもらったということがありました。

どちらもジョーシン担当者からクリナップに変更情報が伝わっていないことが原因だったわけですが、要するにクリナップ側の情報が正しく更新されないと物事が正しく進まないわけなのです。キーになるのはジョーシン側の情報ではなくクリナップ側の情報なのです。

結局、浴槽のドアタイプ等々は目をつぶることにしました。どちらのタイプを選ぶにせよ一長一短があったので、まあいいかと。


クリナップ以外のメーカーがどうなのかは知りませんが、もしリフォームや新築等でクリナップを選ぶ際は、ショールームで決めたことが全てのベースになることをぜひ知っておいて下さい。そして仕様変更する際にはクリナップ側の情報が変更されているかどうかを必ず確認して下さい。でないと私と同じ轍を踏むことになりますから。


最後に、今回選定した製品について知り得たことや気に入った点を触れておきます。(注:クリナップ独自の特徴ではなく他社にも同じような仕様や機能があるかもしれません)


●キッチン クリナップ STEDIA 扉カラー:class2・ボーテシルバー

写真ではわかりにくいかもしれませんが、扉は全てステンレスになっています。

ジョーシンからの最初の提案はホワイト系のカラー(ペアウッドホワイト)だったのですが、ショールームで実際に見てみるとなんか安っぽい白で気に入りません。同じ白系ならクリスタホワイトの方が品があるのでそちらにしようと思いつつショールームの中をうろうろしていたところ、目に入ってきたのがオールステンレスのキッチンでした。

一見すると業務用キッチンっぽくも見えますが、よく見ると業務用とは違う繊細さや柔らかさがあります。完全に一目惚れし、これに決定。
後でヤマイチのSさんから聞いたところによると、ステンレスは表面温度が低いのでGが寄りつきにくいそうです。

ちなみに同じグレード(CENTRO、STEDIA他)であればキッチンとしての機能の違いはなく、扉カラーのclass(1〜5)の違いが価格に反映されるという構造です。


このSTEDIAに、オプションで食洗機、200V電気オーブンレンジ(熱風循環加熱式)をつけました。


まず食洗機ですがジョーシンのカタログでは食洗機はPanasonicリンナイの2機種が選べることになっていて、ジョーシンの見積ではリンナイになっていました。東京で使っていたのがPanasonic だったので、今回は違うメーカーにしてみようかと思いリンナイのままにしておいたのですが、実際に使ってみると使い勝手が随分違います。

特に違うのが、入れられる食器の種類と数が違う点。私が受けた印象では、Panasonicは洋食ベースの食器が得意でリンナイは和食ベースの食器が得意な感じ。富山に引っ越してきて母を迎えるまでの間は東京と同じような食生活(使う食器はお皿とか大きめのボウルが多い)をしていたのですが、リンナイだとPanasonicと同じようには食器を入れられなかったのです。

あまりに使い勝手が悪いので、勿体ないけどPanasonicに替えてもらうことも考えていたのですが、母を迎え入れた後は和食中心の食生活となり、使う食器もごはん茶碗、お椀、小鉢、小皿が多くなりました。そうすると俄然リンナイが使いやすいのです。
なので、食洗機を買う際には食生活のスタイル(使う食器の種類と数)を考えて機種を選んだ方がよいようです。


次に電気オーブンレンジについてです。東京ではガスコンベックを使っていたので、普通の電気オーブンレンジではなく熱風循環加熱式にしたかったというのが拘りの1つ。ちなみに富山は都市ガスがないので(ガスの場合はプロパンとなり不便)必然的にオール電化となります。

ガスに比べると電気オーブンは予熱に時間がかかるという印象だったけど〜実際、ビルトインとは別に使っているシャープのオーブンレンジ(100V)は余熱にかなり時間がかかる〜200V機種だとガスよりもやや長いかなと言うくらいで余熱が完了するので、ストレスがなくて良いです。焼け具合もガスコンベックと遜色ありませんね。やっぱり熱風循環加熱式にして良かったです。

レンジ機能はガスコンベックに比べると圧倒的に優れているので(私が使っていた機種ベースの話なので、最新のガスコンベックがどうなのかはわかりません)、総合的には電気オーブンレンジの方が良いかも。


IHクッキングヒーターはオールメタル対応ではない標準的なグレードにしたのですが、1口だけオールメタル対応にしておけば良かったと少し後悔。ティファールのフライパンのうち、28cmと20cmがIH非対応だったことが後にわかり買い替える羽目になりました。
まあそれは大した金額ではないから良いものの、最悪だったのがラゴスティーナのパスタロボがIH非対応だったこと。30年近く前に買った物なので仕方がないとは言え、ちょっとショック。捨てるのも勿体ないので弟にあげることにしました。

IHクッキングヒーターの使い勝手については、最初は出力数値(とろ火、1〜9)と実際の火力具合がつかめずに苦労しましたが、今はかなり慣れてきました。別に持っている単体のIHクッキングヒーター(1200W)に比べるとかなり強力なので、お湯を沸かすのは速いですね。

でもIHクッキングヒーター以上に便利だと思ったのがビルトインのIHグリル。ただのグリルかと思いきや、実はIH対応の鍋(グリルに入る大きさのもの)を直接加熱できたり、オーブン機能までもついていました!

母の朝食に毎日魚を焼いて出すのですが、フライパンシートの4辺を立てて皿状にし(魚を焼いた時に出る脂がこぼれないようにする)、その中に魚を置いてグリルで焼くと、フライパンシートを捨てるだけで後片付けが完了するのでとても便利! これはガスのグリルだと出来ないので(フライパンシートがガスのグリルには対応していない)IHグリルならではの利点です。


トータルとしてはまあまあ使いやすいキッチンに出来たと思うけど、ハンドシャワー付き混合水栓にTOTO(水ハネしにくいシャワーモードがある)を選べなかったのが残念。これはいずれDIY交換するかもしれません。


長くなってきたので、バスルームと洗面台は次回に。