memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

ディストラクション(監督:リチャード・ジェフリーズ)

デイ・アフター・トゥモロー」、「マトリックス」、「ターミネーター2」などを手掛けた超一流スタッフが贈る、SFパニック最新超大作!
封鎖が決まった米軍基地から、過去に生物兵器として開発された謎の生命体が流出!それは街を破壊しながら成長を続け、アメリカ合衆国を呑み込もうとしていた…。高層ビルをも一瞬で破壊する、史上最強のクリーチャーが暴れまくる!核爆弾投下まで、タイムリミットは30分。最高にスリリングな展開で描く極上エンターテイメント!

【評価】★★★★☆


B級・C級の映画を観る楽しみの一つは、極まれに存在する“掘り出し物”を探すこと。ただし“掘り出し物”に出会う確率はとても低くて、駄作としか言いようのない映画に出会う方がはるかに多いというのが現状。多くの場合、作品紹介文を見た段階で「多分ダメだろうな」と思うのですが、それでも「ひょっとすると...」という気持ちも捨てられず、つい手を出してしまいます。まあ「究極の無駄遣いだなぁ」とは認識しているのですが、それでも止められないのは、たまに“こんな作品”に出会うことがあるから。

この「ディストラクション(原題:Living Hell)」は久々の“堀り出し物”でした!
DVDのパッケージイラストではマンハッタンと思しき高層ビル街が触手系クリーチャーに襲われていますが、そんなシーンは全く無く、ど田舎にある米軍ランバート基地とその周辺の小さな街が舞台。セットは極力減らしてロケ中心の涙ぐましい撮影ではありますが、触手系クリーチャーのSFXに予算を掛けたことが奏功。こじんまりとはしているものの、それなりのクオリティとなってます。(無論ハリウッドの大作と比べてはいけません。あれは別次元の映画。)
ストーリーにしても脚本にしても演出にしても特に素晴らしいわけではない(むしろ突っ込み所は沢山ある)のですが、不思議と92分の上映時間を飽きさせることなく楽しませてくれました。単純なストーリー故の無駄が少なくテンポ良い展開、主役の2人(ジョナサン・シェック、エリカ・リーセン)のまずまずの演技、そして触手系クリーチャーのクオリティが勝因でしょうか。
見終わった後に、ふと「トレマーズ」を思い出しました。映画のテイストは全く違いますし「トレマーズ」の方が出来は良いと思いますが、「もう一回観たい」と思わせる良質のB級SF映画として相通じるものがあるように思います。