カクレカラクリ（森博嗣）

カクレカラクリ (講談社ノベルス)

廃墟マニアの郡司と栗城は、同じ大学に通う真知花梨に招かれ、彼女の故郷・鈴鳴村を訪れた。
その村には奇妙な伝説があった――。明治時代に作られた絡繰りが、村のどこかに隠されており、120年後の今年、動き出すというのだ! 遥かなる時を経て、絡繰りは甦るのか!?
興味を持った郡司たちは、鈴鳴村を探索するのだが……。

【評価】★★★★☆

“S&Mシリーズ”等に比べてしまうと「論理と会話の切れ味がゆるいなぁ...」と思ってしまうのですが、単発作品故に登場人物や設定をミニマルに整理している分、作品としてのまとまりがあって期待以上に面白かったです。(^_^)　シリーズものの最近作よりはよほど楽しめますね。“隠れ絡繰り”に関する設定と考察は、流石に建築学専攻の工学博士だけのことはあります。