マリア様がみてる マーガレットにリボン（今野緒雪）

マリア様がみてる 31 マーガレットにリボン (コバルト文庫)

ホワイトデー。ヴァレンタインに姉妹からチョコレートをもらった祐巳・由乃・志摩子の三人は、何を返そうか考える。手作りのものにしようとするが、三人の出した答えは...!?　他、短編を収録。
祐巳を中心にした、メインキャラクターたちのショートストーリーが8本収録。

【評価】★★★★☆

8つの短編を、ホワイトデーに纏わる薔薇様トリオのストーリーで繋いだ全作書き下ろしの短編集です。
名作「レイニーブルー」「パラソルをさして」でおなじみの“祐巳さんの青い傘”と「チャオ・ソレッラ」に登場した“フィレンツェ煎餅のインコ”の謎、志摩子さんの亡くなったお父さんの話、蓉子さまの大学生活などなど、興味深いエピソードが目白押し。
中でも個人的なお気に入りは、江利子さまと亜紀ちゃん（山辺さんの娘）のお見合い（？）のエピソードである「ライバルがいいの」、そして祐巳さんと瞳子ちゃんのデート（お礼参り！）を描いた「ユミちゃん絵日記・未来編2」の2編です。初登場の亜紀ちゃんと瞳子ちゃんが何とも言えず可愛い！
でも今作で注目すべき最大のポイントは何と言っても「あとがき」です！

本筋の物語の方は、三月ばく進中。もうじき、祥子と令の卒業式を迎えます。
長きに渡って応援いただいた『マリア様がみてる』の祐巳・祥子編もそろそろゴールが見えてきた、といったところでしょうか。

という文章がさりげなく書いてあるのです。

“祐巳・祥子編”のゴール、ということは、“祐巳・瞳子編”があるということを暗示してますよね！

素晴らしい！

「ARIA」は終わってしまったけど、「マリみて」の楽しみはまだまだ続きそうです！