memento

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零崎曲識の人間人間(西尾維新)

零崎曲識の人間人間 (講談社ノベルス)

零崎曲識の人間人間 (講談社ノベルス)

零崎一賊」、それは“殺し名”の第3位に列せられる殺人鬼の一賊。“少女趣味”こと零崎曲識が、一賊に忍び寄る危機を察知し、ついに表舞台に現れた。一賊の結束はどうなるのか…。

【評価】★★★★★


零崎一族三天皇の最後のひとり、音使いの“少女趣味(ボルトキープ)こと零崎曲識”のお話。「1 ランドセルランドの戦い」「2 ロイヤルロイヤリティーホテルの音階」「3 クラッシュクラシックの面会」「4 ラストフルラストの本懐」の4話構成となっていますが、個人的には、その後の曲識のアイデンティティを決定づけることになる、「大戦争」での曲識(15歳)と赤毛の少女・哀川潤の出会いを描いた第2話、そしてそれから10年後の切なくなるような2人のラストフレーズを描いた第4話が大好きです。なお第2話の「哀川潤が“最強”に至る契機となった由比ヶ浜ぷに子との戦い」も大きな見(読み)どころです。
今回の主人公はもちろん曲識なわけですが、哀川潤はもちろんのこと、零崎人識、匂宮出夢、萩原子荻といったおなじみのキャラも活躍しますので、戯言シリーズファンにとっても楽しみが多い内容だと思います。久しぶりに西尾維新ワールドを堪能しました。