Wadia521もヤフオクに出品しました。
https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r217469187
出品に当たって私が知っている範囲でワディアの機能的特徴を説明してみたので、備忘録としてこちらにも掲載しておきます。
- 時間軸復元に徹底的にこだわった独自技術「ディジマスター2.5」アルゴリズムによって、最大1,4112MHz/24bitのリサンプリングを実現。
- D/A変換部にはマルチビットDACとしては未だに最高峰の性能を誇るバーブラウンPCM1704Kを1chあたり2個使用。
- I/V変換回路には優れた直線性と過渡特性を持つスウィフトカレントサーキット「SC-3D」をディスクリート構成で搭載。なおWadiaは時領域での特性を重視しているため、一般的なDACとは異なりアナログステージにローパスフィルタを使用していません。
- デジタル入力(最大入力24bit/96kHz)は、STx2, S/PDIF (BNC) x2, Toslink x1, AES/EBU (XLR) x1 、アナログ出力はバランス (XLR)とシングルエンド(RCA) の2つで同時出力可能です。デジタル入力用にBNC-RCAの変換プラグをおつけします。
- 0.5dB単位で100ステップ(50dB)の調整が可能なデジタルボリュームコントロールを搭載しているので、デジタルプリアンプとしても使えます。ちなみにWadiaのボリュームコントロールはディジマスターのリサンプリング段階でボリューム数値を反映したデータストリームを作成し、それをD/Aセクションに入れているため、一般的なDACチップを用いたボリュームコントロールとは異なりビット落ちの影響が無いそうです。
- とは言え実際に使用した感想としては、パワーアンプ直結の場合は音の鮮度は上がるものの、音楽の立体感や表現力に関してはプリアンプ(Nagla PL-Lを使用)を介した方が上だと思いました。故に良質のプリアンプをお持ちの場合はプリアンプを通すことをお勧めしますが、そうで無い場合、Wadia521のI/V変換回路(スウィフトカレントSC-3D)は下手なプリアンプを凌駕する高いスルーレート/最大電圧/出力インピーダンスを持っているので、パワーアンプ直結で使用されるのも良いかもしれません。
- なおWadia521のボリュームコントロールはディジマスターのアルゴリズムに組み込まれているため、ボリュームバイパス機能がありません。従って純粋なDACとして使用する場合はデジタルボリュームを最大(100)にするわけですが、個人的には94〜96あたりで使用した方が音が良いように思いました。
- 現在主流のデルタシグマDACとは違って厚みのある音が特徴だと思います。ただ、WADIAの特徴として知られている「音の濃さ」はさほど強くないので、ある意味使いやすいと思います。9年前の機種なので所謂ハイレゾ音源には対応しませんが、CDをソースとした使用であれば今でも高音質DACとしてお使いいただけると思います。