前回のブログで書いた通り、AUX入力時の音が歪むという予想していなかった事態が起こったものの、ラインボリュームを使うことで無事メインシステムのフロント部の音をActon IIIに入れて再生することができるようになりました。
今、Acton III(AUX入力)でBill Evansトリオの"You Must Believe in Spring"を聴きながらブログを書いているのですが、ピアノの音の透明感とベースの力強さ、そして音全体としてのまとまりが素晴らしく、BOSEのシアターシステムで聴くよりも気持ちの良い音を鳴らしてくれています。
直接比較はしてないけど、ダイニングキッチンに置いてあるTechnics SC-55よりも好きな音なので、もしかしたらActon IIIをダイニングキッチンに移設し、自室には憧れのWoburn IIIを導入するかもしれません。
まだ決めてませんけど...。
さて、当初は2回くらいで終わると思っていたActon III導入シリーズですが、思ってもいなかったトラブルの発生で5回にもなってしまいました。
最後に純正のMarshall Bluetoothアプリとスタックモードについて触れてシリーズを閉めたいと思います。
Marshall Bluetoothアプリ(以下アプリと略)の構成は次の通りです。
※画像サイズがマチマチなのはご容赦の程。
まずアプリを立ち上げて機器を選択するとこの画面(ホーム画面)になります。
スクロールするとイコライザー、配置補正機能、バージョン情報が出てきます。
イコライザーをタップすると低音と高音の調整(0〜10の11段階)が可能。
配置補正機能の画面はこんな感じで、設置面(床やテーブル)の縁からの距離と、壁やコーナーの近く(20cm以内)に置かれているかどうかを設定できます。
バージョン情報は単なる情報ですね。
※うろ覚えだけど、ファームウェアアップデートがある場合は、アプリを起動して機器に接続した段階で表示されてアップデートボタンが出てきたように思います。
さて、ここまで見てきて何かおかしいと思いませんでしたか?
音量調節ってどこでするのでしょう?
実は最初の画面の左上(ACTON IIIのロゴの下)に"音源"という表示がありますが、これは単なる表示ではなくボタン機能を持っているのです。
そしてボタンを押すとこの画面になり、音源の選択と音量調節ができるのです。
iPad miniで Bluetooth接続して使う場合、iPad mini本体の音量調節機能はBluetoothで接続した機器の音量調節になるので、iPad miniの音量ボタンやコントロールセンター内のボリュームアイコンで音量調節が可能です。
故にBluetooth接続で使っていた時はアプリでの音量調節はしなかったから気がつかなかったけど、AUX入力で使う場合はiPad本体の音量調節機能は使えないので、はたと気がついた次第。
"アプリの音量調節ってどこにあるんだ?"
そこでググってみたところ、以前のバージョンのアプリ(Acton IIの時のアプリ)では音源選択、音量調節、イコライザーが同じ画面に並んでおり、音量調節はもちろんのこと音源選択までできました。
それが最新バージョンになってできなくなったとは思えないので、アプリの色々なところを触ってみてようやく見つけた次第。
※これってゼルダの伝説の隠し扉みたいなものですよね。
そもそも、音源選択、音量調節、イコライザー、設置補正機能の4つの中でどの機能を最も使うかと言えば、多くの人の場合は音量調節だと思うのです。
設置補正機能なんて最初設定すればそのままだし、イコライザーもあまり変えないでしょう。
音源選択は人それぞれだと思うけど(私には重要だけど)、やっぱり音量調節を一番使うのではないでしょうか?
なのに音量調節(そして音源選択)がパッとみてどこにあるのかわからないアプリって明らかにおかしいと思うし、前のアプリではわかりやすくなっていたのだから、これって改悪だと思うのです。
Marshallさんには早急に改善して欲しいです。
※Apple Storeのこのアプリのコメント欄に改善希望を書き込もうとしたら文章が入力できず(漢字変換を確定するのにリターンボタンを押すと何故か入れた文字が消える!)書き込めていません。
と言うことで、アプリのUIには不満タラタラではありますが、アプリの機能自体については及第点だと思います。
欲を言えば、設定したイコライザーを3つくらいメモリーできる機能があると良いですね。
あと、iPad miniのBluetooth設定画面(リスト)には "ACTON III"と"ACTON III [LE]"の2つの接続が出てきますが、音声データは"ACTON III"接続でやりとりし、アプリは"ACTON III [LE]"接続でやりとりするようです。
※LEはLow Energyの略で、省電力での接続になります。
なので、iPad Proの中の音源を再生する場合、ACTON III [LE]で接続したiPad miniやiPhoneでアプリを立ち上げて音量調節(必要ならイコライザー調整や音源切替)を行うことが可能です。
※私はiPad ProでYouTubeを全画面モードで再生して音はActon IIIで聴く場合に、アプリをiPad miniで起動してiPad Proを触ることなく調節できるようにしています。
アプリについて書きたかったのは以上なので、最後にスタックモードについて触れておきます。
実はActon IIやEmberton IIのような"バージョン II"には複数のMarshallスピーカーを連結して再生できるモード(スタックモード)がありました。
※ポータブルシリーズはポータブルシリーズ同士、ホームラインシリーズはホームラインシリーズ同士で接続可能だったようですが、不確かなので間違っていたらごめんなさい。
しかしながら"バージョン III"ではその機能が無くなってしまったようです。
そもそもスタックモードはライブでスピーカーをスタックする(重ねる)のを模した機能ですが、複数のMarshallスピーカーを同じ室内で使用している人自体が稀だと思うので、面白いけど使われない(物理的に使うことができない)機能だったのかもしれません。
個人的には残しておいても良かったのではないかと思いますけどね。