購入から11日も経ってしまいましたが、ようやくfinal ZE8000とFoKus Proの比較試聴をしました。
ちなみに11日も経ってはいるけど、ZE8000の使用時間は5〜6時間なのでまだ本調子ではないかもしれませんが、とりあえず現時点での感想を書き留めておきます。
試聴環境は、DAPにNW-WM1Zを使用し、BluetoothコーデックはaptXを使用しました。(aptX Adaptiveを使わなかった理由は前回のブログをご参照ください)
ZE8000は8K+モードで使用し、J-POP(坂道G)、ROCK、JAZZ、CLASSICALを数曲ずつ聴きました。
◆ZE8000
- ピラミッドバランスで中低音の量感が多く、高音が大人しい
- 低音の輪郭がやや曖昧
- 総じて音のエッジ感が弱く、柔らかい音という印象
- 強調感が無く自然な音で、耳に優しい感じ
- 良くも悪くも音の表面が滑らかで、楽器の音のテクスチャーがややわかりにくい
- 中高音の抜け感はイマイチで、薄いベールがかかったような音
- ボーカルの明瞭感も今一つ
- FoKus Proと比べると音像が若干大きめで音も太く(膨よかに)感じるが、むしろZE8000の方が自然かも
- 音源と音源(楽器と楽器)の間の空間がやや狭く感じる。言い替えると空間に占める音像面積が大きく感じる
- 注意して聴くとシンバルやハイハットの響とか細かいので解像感は高いと思うけど、高音が大人しいのでパッと聴くとそう思えない
- 音数が多い楽曲よりは音数が少ない楽曲の方が良さを感じやすい
- J-POPやROCKはFoKus Proの方が聴いていて楽しい
- JAZZ(ピアノトリオ)はFoKus Proよりも音自体は自然なんだけど、如何せん高音が大人しいので物足りなさがある
- CLASSICALもJAZZと同様な感じだが、JAZZよりは物足りなさが少なく、FoKus Proよりも適性が高い
◆FoKus Pro
- 高音にインパクトがあり、低音にも厚みがある。悪く言えばドンシャリ
- 一つ一つの音のエッジが立っているので、音が明瞭でちゃんと分離して聴こえる
- その意味ではパッと聴きの解像感は高いが、もしかしたら本当に細かい音はZE8000の方が出ているかも...
- 音像がシャープなため、音源と音源(楽器と楽器)の間の空間の存在を感じやすく、ZE8000よりもサウンドステージが少し広く感じる
- ボーカルの明瞭感が高く、スピード感がありエッジの立った音なので、J-POPやROCKは聴いていて楽しい
- JAZZやCLASSICALでは、ピアノやヴァイオリンの音像のシャープさが逆に音の細さ(厚みの無さ、薄っぺらさ)に感じられてしまう場合がある
一番最初にZE8000を聴いた時は「何この音?」という印象でした。
音のバランスとかこれまで聴いてきたイヤホンとは違っていて、掴みどころがないというか、正直、良いのか悪いのかわかりませんでした。
その後何回か聴いているうちに「これはこれでアリなのかなぁ...」と言う印象に変わってきましたが、潜在力は高そうなんだけどパッとしない感じで、どう評価していいのか未だに戸惑いがあります。
もう少し高音にインパクト(キレと存在感)があれば印象がガラッと変わりそうな気がするんですよねぇ...。
エージングが進むと変わってくるような気がするけど、そうはならないような予感もしています。
アプリのEQで思いっきり高音を持ち上げてみようかとも思ったけど、今しばらくはドーピングには頼らず、もう少し我慢してみようかと。
8Kサウンドってやつは正直わかりませんでした。
8K+モードのON/OFFもしてみたけど、それほど違いがあるとは感じませんでした。
でも解像感は、実は高そうな感じがするんですよね...。FoKus Proとは違ってパッと聴きだとすごくわかりにくいけど...。
普段イヤホンで聴く音楽はJ-POP、ROCK、JAZZが多いので、ZE8000とFoKus Proのどちらかを選ぶなら迷うことなくFoKus Proを選びます。
故にZE8000は手放そうかと思わなくもないのですが、まだ本来の能力を発揮してないような気がしてならないので、せめて50時間くらいは使ってから判断しようかな。
最後に使い勝手について。
装着感はイヤピースを含め個人的には特に不満を感じませんでしたが、操作性はお世辞にも良いとは言えず、FoKus Proの方がまだ使い勝手が良いかなと...。
せめてアプリで本体タッチ操作のカスタマイズくらいはできるようにして欲しいです。