memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

牛肉の赤ワイン煮

前回のブログに書いたCHATEAU CLOS DE SARPE 1962を飲む際に作った牛肉の赤ワイン煮のレシピを記録しておきます。
記憶が鮮明なうちに書き留めておかないと直ぐに忘れてしまいますからね...(笑)

調味料は目分量で入れたので、下記の量は「大体これくらいかな」という推測値となっています。
まあ多少ずれても美味しくできると思うし、野菜やスパイスなんかも好みで変えてもらっても構わないと思います。

ただ、ワインだけはそこそこ良いワイン(3000〜4000円くらい?)を使いましょう。
何と言っても"赤ワイン煮"ですから、ワインの良し悪しに味はかなり左右されます。
調味料は多少適当であっても、ワインが良ければ大丈夫です。

今回は行きつけの酒屋に置いてあったものから(2000円以下のワインの品揃えは豊富だけど、それより良いワインの品揃えは非常に限られていた)、迷った挙句、ブルゴーニュピノノワールを選びました。

飲むワインがボルドーサンテミリオンだったから、本当はボルドーにするつもりだったのですが、ピンとくるワインがなかったので仕方なく選んだ次第。

でも結果としては、なかなか良いチョイスでした。
と言うのもCHATEAU CLOS DE SARPE 1962が「我こそがボルドーの赤だ!」といった味わいではなく、渋みが弱くて果実感やブドウの甘さをより感じるような丸い味わいだったので、選んだワインと共通する部分が多かったからです。
※牛肉を赤ワインでマリネする前に少し飲んでみたのですが、思っていたよりも果実味と甘味が強いワインでした。

まあこだわり始めるとキリがないので、飲んで美味しいワインであればOKくらいで考えておけば良いかも。

主役の牛肉ですが、東京にいたときは近所の肉屋でスネ肉を買っていました(店頭になくても言えば出してくれる)。
今回は行きつけのスーパーにスネ肉がなかったので、仕方なく腿肉のブロックを買いました(というか、ブロック肉は腿肉しかなかった)。

腿肉だと脂肪がやや多いのでスネ肉の方が好きなんだけど、案の定、途中でスープの味見をしてみたらちょっと脂感が強くなってしまっていたので、それを消すためにトマトペーストの量とスパイスの量と種類を増やしたのですが、これまた結果論だけど、そのレシピ変更が奏功して(怪我の功名というやつ)今までよりも美味しくできてしまいました。

と言うことで、今後はこのレシピで行こうと思っています。

なお煮込みに使う鍋ですが、できればル・クルーゼやストウブみたいなやつ(蓋が重くて密着性が高い、蒸気抜き穴が無い)がおすすめです。
もし普通の鍋を使う場合は煮詰まるのが早くなると思うので、煮込み時間が変わると思います。なので煮込みの状態を小まめにチェックして適宜調整してください。


■今回のレシピ(1人で食べたけど、大体2人前くらい)

【材料】
・牛肉(腿肉のブロック) 300g
※1人だったので300gにしましたが、もっと多くても大丈夫です。以前はスネ肉を600gくらい使ってました。
・玉ねぎ 1/2個
・人参 1本
・長ネギの青い部分(2本分)
※セロリを使っても良いです。

【調味料】
・赤ワイン1本
・トマトペースト 大さじ3
・ハチミツ 大さじ2
・バター 大さじ2
・サラダ油 大さじ1
オイスターソース 小さじ1
・ケチャップ 小さじ1
コンソメ(顆粒) 小さじ3/4
・ベイリーブス 2枚
ローズマリー(ドライ)小さじ2(本当はフレッシュの方が良い)
・イタリアンハーブミックス 小さじ1
・赤唐辛子(ドライ) 1本
・塩
・黒胡椒
・小麦粉

【作り方】
◆前日の作業

  1. 牛肉を大きめに切り分ける(今回は4等分にしました)
  2. ジップロック(平型ではなくスタンディングバッグが便利)に、牛肉、厚めにスライスした玉ねぎ、ネギの青い部分、ベイリーブス、ローズマリー(小さじ1)、黒胡椒(少々)を入れる
  3. 材料が十分に浸るまで赤ワインを入れ、できるだけ空気を抜いてからジップを閉める
  4. 冷蔵庫に入れて半日くらいは寝かせておく

◆当日の作業

  1. ボウルの中にザルを置いて、ジップロックの中身を開ける(漬け込みに使ったワインは使うのでくれぐれも捨てないように!)
  2. 牛肉を取り出してペーパータオルで水気を取り、全面に軽く塩を振っておく
  3. 玉ねぎとベイリーブスは取っておき、ネギの青い部分は捨てる
  4. 鍋にバター大さじ2を入れて溶かし、漬け込みに使った玉ねぎ、人参(厚めの輪切りにしたけど、乱切りでも良い)を軽く炒める
  5. 玉ねぎがしんなりしてきたらボウルのワイン(漬け込みに使ったやつ)とボトルに残っているワインを全部入れ、中火で加熱する
  6. バットに小麦粉を敷いて牛肉の全面にしっかりと塗す(この小麦粉がとろみの素になる)
  7. フライパンにサラダ油(大さじ1)を入れて加熱し、適温になったら牛肉を入れて全面に焼き目がつくまでしっかりと焼く
  8. 鍋のワインが沸々してきたら弱火にしておく
  9. 牛肉(というか塗した小麦粉)に焼き目がついたら鍋に入れ、中強火で加熱して沸騰させる
  10. 沸騰したら少し火を弱めて(中火)煮込みつつ(ある程度火が強くないと灰汁がしっかり出てきません)、浮いてきた灰汁をしっかりきっちりと取り、灰汁がほとんど出なくなるまで灰汁取りを繰り返す(今回は4回灰汁取りをしました)
  11. 灰汁が取れたら、ベイリーブスを戻し、トマトペースト(大さじ2)、ハチミツ(大さじ2)、ローズマリー(小さじ1)、黒胡椒(少々)、オイスターソース(小さじ1)、ケチャップ(小さじ1)、コンソメ(小さじ3/4)を加えて、蓋をして弱火(我が家のIHコンロだと、9段階の火力の火力1を使用。トロ火ではないので注意)で煮込む
  12. 1時間ほど煮込んだ段階でスープの味見をしたら脂っぽさがあったので、トマトペースト(大さじ1)、イタリアンハーブミックス(小さじ1)、赤唐辛子(1本:30分ほど煮込んだ後で取り出した)を追加したが、トマトペーストは11の段階で入れておいて良いし、スネ肉等を使うことで脂っぽさを感じなければ赤唐辛子は必要ないと思う。イタリアンハーブミックスも11の段階で入れておけば良い。なおこの時点でのスープの味は少し味気なく(薄く)感じると思うけど、煮詰めると味は濃くなるのでこの段階ではさほど気にしなくても大丈夫
  13. 弱火で3時間ほど煮込んだ後、蓋を少しずらして弱火で煮詰めていく
  14. 15分おきくらいでスープの量(煮詰まり具合)をチェックし、焦げ付かないよう鍋の底から(具材を崩さないよう)優しくかき混ぜ、ついでに味見をしておく
  15. ある程度煮詰まってきたらちゃんと味見をし、塩と胡椒で味を整える
  16. とろみがつくまで煮詰まったら(スープ状からソース状に変わったら)火を止め、そのまま1時間〜1時間半ほど冷ましておき(味をさらに染み込ませる)、食べる直前に弱火〜中弱火で再加熱する(火が強いと焦げるので注意。焦げ臭がつくとこれまでの苦労が台無しになります)

今回はル・クルーゼのココットロンド(20cm)を使用し、蓋をして3時間煮込み、蓋を少しずらして1時間ほど煮詰めましたが、先に触れたように使用する鍋によって煮込み時間は変わると思うので鵜呑みにはしないでください。

最終的には玉ねぎは完全に溶け、具としては牛肉と人参だけが残ります。
もしマッシュルームとか入れる場合は、バターでソテーしたマッシュルームを煮詰めに入る段階で加えると良いと思います。

結果としてトマトペーストを大さじ3使ったので(これまでは大さじ2だった)旨味の強い濃い味わいとなり、これが良かったのかなと思います。
また牛肉(腿肉だったからということもある)もスプーンで簡単に崩れるくらい柔らかくなりました。これまではスネ肉使ってたけど、このレシピなら入手しやすい腿肉でOKです。

手間と時間はかかるけど、作り方自体は簡単です。
トライする際は、ぜひ美味しいワインと一緒にお召し上がりください♪