まだ1時間×2日ほどしか試聴していないし、聞いてみたい曲を選んで途中まで聞いては別のCDの次の曲をかけるというザッピング的な聞き方をしたので(こういう聴き方を簡単にできてしまうところがZ1ESの強みだと思いますが)、SSDバージョンのちゃんとした評価はできませんが、とりあえず印象だけでも上げておきます。
HDDバージョンとの比較という意味では、正直なところ期待したほどの差は無かったなぁという印象です。あきらかに違うかなと思ったのは...
というくらい。
もしかして違うかなと思ったのは、
- 音が少しクリアかも
- 音の立ち上がりのキレが良いかも(エッジの立ち方とは別)
という点ですが、正直なところプラセボの範囲を出ていません。
逆に意外だったのは、
- ネット情報でSSDに対する先入観として持っていた「音が軽い」「音の厚みが出ない」「低音が弱い」という点については、全く気にならなかった
- HDDとSSDの音質は、どちらも演出性がないニュートラルな音で、差を感じなかった(DSDリマスタリングはOFF)
- S/N比が上がる(ノイズフロアが下がる)かなと思ったけど、HDDとの違いは感じなかった
という点。
ちなみにHDDは100時間以上のエージングをしたけれどSSDはまだ数十時間なので、エージングが進むともっと音が良くなるかもしれません。まあわかりませんけどね。
どちらかを選べと言われたら個人的にはSSDを選びます。僅差ではあるけれどもSSDの音の方が好みに近いこと、可動部がないこと(ファンも止めてある)、PCの内蔵ドライブとして使うのとは違ってデータ書き換えがほとんど起こらないので(一度書き込んだ後は読み取りが中心)耐久性が期待できることが理由。
ただしPCの内蔵ドライブとして使うのに比べると、「書き込み/読み込み速度の速さ」というSSD本来の恩恵があまり享受できないので、C/Pは良くないです。
なおSSDの方が音の情報量が多いという話もありますが、試聴時の音量が小さかったこともあり評価保留としました。HDDと比較することはできないけど、近いうちにOracle×MA1 DACと比較してみたいと思います。
SSDとHDDとの比較については以上ですが、それ以外に感じたことを書き留めておきます。
- 音の水準は、十分にメインシステムで使えるレベル。価格が約10倍のOracle×MA1 DACといい勝負をするかもしれません。
- MA1 DACも内部で5.6MHzのDSDに変換しているので、DSDリマスタリングをしたZ1ESの音はMA1 DACの音と似通っている部分が多い。ただしMA1 DACの方がDSDっぽさが控えめで、Z1ESの方はこれ見よがしに強いような気もする。
- HDDとSSDとの違い以上に、DSDリマスタリングが音に与える影響は大きい。このDSDリマスタリングの音を気に入るかどうかが、購入する/しないの大きな判断基準になると思う。ジャンル(曲)によって合う合わないの差も激しい。
- Oracleとの最大の違いは、音の違いと言うよりは、音楽(CD)の聞き方が変わる点。iPad上のアプリを使えばCD(音源)を変えるのも簡単だし、1枚のCD(音源)から1曲だけ聞くということが簡単にできる。これはこれまでにない体験。その結果、ついついザッピング的に聞いてしまうのは、その利便性の弊害かもしれない。
- 普段はあまり聞かないCDをついつい聞きたくなってしまうのも、折角持っているCD資産の有効活用ができるという点で素晴らしい。
- 現時点、570枚ほどCDを入れたが、まだ330GBしか使っていないので、あと1000枚くらいは入りそう。ということは持っているCDのほとんどが入るかもしれない。まあ全部は入れないにしても、ジャズとクラシックは入れようかなと思案中。これから買うCDは、とりあえず全部入れるつもりです。
操作性も機能も高く評価できますが、できれば内蔵ドライブの音源データとDBをUSB接続した外付けドライブにバックアップ(全体/差分)できる機能があるといいですね。もちろんmacbook proの外付けHDDに元データは全て入っていますが、コピーするのにあまりに時間がかかりすぎるので。CDの直接リッピング機能がついたのだから、PCを使わないバックアップ機能もあった方が良いと思います。そんなに難しいことじゃ無いと思うので、今後のアップデートに期待!