ラックへのセッティングが終わった後、音出ししてみました。とりあえず素の音を聴きたかったので、DSEE、DSDリマスタリングはオフ、オーバーサンプリングはノーマルの状態です。
試聴音源は「ARIA〜ピアノ・コレクション〜スタジオーネ-季節-」（AIFF/48KHz・16bit）。
- S/N比が高いクリアな音。
- 耳障りな音はない。ピアノの高音がキンキンと耳につくようなこともない。
- でも音が表情が固い。
- 高音が少しきつく、逆に低音は弱い。
- 響きの量がやや少ない。
- 音の定位は悪くない。
- サウンドステージの大きさはそこそこある。
といった感じ。長く聞ける音じゃないけど、下ろしたてなのでまあこんなもんでしょう。でもこなれてくると結構良い音になりそうな可能性は感じました。
Oracleのしなやかで深みのある音とはまるで別物だけど、むしろOracleとは別方向の良い音を出してくれた方が嬉しいし、そう言った意味では期待が持てそう。
その後、iPad mini4にインストールしたHDD Audio Remoteを使って操作してみました。データベースが途中までしか更新されていないためか、表示されるアルバムの数は少ないです。でもしばらくしてからデータベースと同期させると表示されるアルバムが増えていました。ということは試聴している間、バックグラウンドでデータベース更新が行われているということですかね。バックグラウンドで余計なタスクが走っているのは好ましくないので、とっととデータベース更新が完了して欲しいものです。
なおリッピングした覚えがないDSD音源が何曲かあったので何かなと首をかしげていたのですが、どうやらこれは最初から入っているサンプル音源のようです。またe-onkyoでダウンロードしたDSD音源が見当たらないので探してみたところ、ジャンル無しというフォルダの中で発見。これは後からジャンルのタグをつけないとダメですね。
まだコピーしたアルバム全てが聞ける状態にはないけど、適当に曲を選択して30分ほど聞いてみました。追加の感想は以下の通り。
- 音の表情の表現力に欠ける。
- 音像がOracleに比べると少し大きい。
- 音の分離感は今ひとつで、音数が多い音源だと少しごちゃっとする。
- 低音はしまっているけど量感が足りない。
- DSD音源とPCM音源の差がよくわかる。
- DSD音源だと音の固さが和らいで聞きやすく、表現力も出てくる感じ。
- とは言えMacbook ProとMA1-DACで聞くDSD音源の音には及ばない。
もう少し何とかならないかなと考え、D-Prop miniを3点支持（前1点、後2点）で設置。
結果、音の分離感が少し良くなって表現力も多少豊かに。また低音に弾力性が出てきました。こっちの方が聴いていて楽しい音です。
ただトランスが左サイドに集まっているので、同じ3点支持でも左2点、右1点にした方が良いかもしれません。これは後日トライしてみましょう。
なおDSEE、DSDリマスタリング、オーバーサンプリング（プレシジョンモード）も試してみましたが、ベースとなる音自体が本調子になっていないので、評価は保留します。
音についての第一印象を総括すると、現時点での音はまだまだだけど素性の良さみたいなものは感じました。なので機器のエージングが進み音がこなれてくればOracleとは別方向の良い音になりそうな予感がします。
兎にも角にもエージングを進めるのが最優先なので、例によってPADのシステムエンハンサー（の音源）をリピートにセットしてエージングを開始。時々休ませながら100時間を目指す予定。
最後に操作性について感想を書いておきます。
- 本体の操作性について特に問題は感じなかった。液晶も見やすいしジョグダイヤルの感触も良い。
- HDDの音やファンの音は特に聞こえなかったけど、リレーの音がうるさい。
- リモコンは機能も少ないしおまけ程度の価値しかない。多分使わないと思う。
- 主な操作インターフェイスになるであろうHDD Audio Remoteは、とても使いやすい。選曲の容易さもさることながら、操作レスポンス（アプリ操作と本体動作のタイムラグ）の良さ、各種設定をアプリ上でできる点が秀逸。液晶の明るさ設定など本体からじゃないとできない設定もあるけど、通常必要な設定機能は揃っているので、これなら本体を直接操作する必要はほとんどなさそう。実に素晴らしいです♪
