memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

THE ELEMENTS OF KING CRIMSON TOUR in JAPAN 2015


昨日、King Crimsonのコンサートに行ってきました。前回見たのは1995/10/1の神奈川県民ホールと10/5の中野サンプラザなので、20年ぶりのコンサートです。主観ではそんなに昔のことだは思えないのですが、時が経つのは本当に早いものですね。


今回はBunkamuraオーチャードホールでした。仕事を定時に終え、先輩といっしょに速攻で渋谷に向かい、18時過ぎに到着。グッズ販売は既に長蛇の列だったので諦めることにし、席に向かいます。先輩が関係者ルートで押さえてくれたチケットは、1Fの13列目真ん中やや右寄りのとても良いポジションでした。


そして19時過ぎに開演。今回の特徴はなんと言ってもトリプルドラムの7人編成ということでしょう。しかもステージの前列にドラム3人が並んでいます。
この編成を初めて聞いた時、「何だ、トリプルドラムって?」と思っていたのですが、実際に音を聴いてみて納得いきました。リズムビートが分厚く、音が多彩。しかも3人が完全にシンクロして同じドラミングをする場面では、キレの良い音の塊が飛んできます。「これって和太鼓の連太鼓みたい」と思ったのは、きっと私だけではないでしょう。相当練習しないとあそこまで正確に合わないのではないでしょうか。


3人ともうまいのですが、とりわけ一番右側のギャヴィン・ハリソンの技術は超絶でした。アンコールの最後の曲となった「21st Century Schizoid Man」でのドラムソロは、まさに凄まじいの一言。
なおドラム3人の中では最古参のパット・マステロットは、結構好きに叩いていた感じ。一番楽しそうだったかも。


尤もトリプルドラム編成ではあるものの、「In The Court Of The Crimson King」や「In The Wake Of Poseidon」では真ん中の白髪メガネのドラマー(ビル・リーフリン)がメロトロンを弾くので常にトリプルドラムというわけではありませんでしたが、初期のアルバムの曲にはメロトロンが必須ですからね。


必須と言えば、メルコリンズのSaxophone & Fluteもそうですね。95年に見た時はダブルトリオ編成で管楽器は入っていませんでしたが、やはり初期のクリムゾンの曲には必要な音なんだとあらためて思いました。
95年のコンサートでは、確か初期の曲は「21st Century Schizoid Man」だけだったと記憶していますが、メロトロンと管楽器が入っていない編成ではやれなかったのでしょう。


アンコールも含めて全18曲、2時間強の公演でした。MCは一切入らず、メンバー紹介も無いという徹底ぶり。最後(アンコールを除く)の「Starless」が終わった後、トレイ・ガンがカメラを構えたら観客も撮影して良いという面白い演出もあり、あっと言う間の2時間でした。古くからのクリムゾンファンが多かったので(とは言え思っていた以上に若い人も多かった)、やはり新しい曲よりは1st.アルバムの「In The Court Of The Crimson King」から74年の「Red」のまでの曲の方がノリが良かったように思います。



個人的には、最も好きなアルバムである「RED」からの曲「One More Red Nightmare」「Starless」でギターを弾く(アルバムにかなり忠実に演奏していたように思った)生ロバートフリップが見られただけでもう幸せ一杯。恐らく御大を生で見る、御大の音を生で聴く最後の機会になるかもしれないと思うと、泣けてきました(心の中でですが)。


惜しむらくは私が最も好きな曲「RED」を聞くことができなかったこと。前日9日の公演ではやったようなんですけど、でもまあ「Starless」と「One More Red Nightmare」が聞けたのだから良しとしましょう。


Bunkamura Orchard, Tokyo December 10th 2015】
Peace
Radical Action (To Unseat The Hold Of Monkey Mind) I
Meltdown
Radical Action (To Unseat The Hold Of Monkey Mind) II
Level Five
Epitaph
Banshee Legs Bell Hassle
One More Red Nightmare
Vrooom
Easy Money
Hell Hounds Of Krim
Suitable Grounds For The Blues
The Letters
Sailor’s Tale
In The Court of The Crimson King
Starless
Larks’ Tongues In Aspic Part 1
21st Century Schizoid Man