memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

PC-TripleC(AC-7000)ってやっぱりいいかも。


今年最初のオーディオ散財だったWireWorld Platinum Starlight(AES/EBU)の評価も終わり、仕事の方も一段落したので「他に何かやることないかなぁ...」と思い巡らせていました。そこで思いついたのが昨年末に製作したPC-Triple C(AC-7000)の電源ケーブルのプラグ/コネクタを変えてみること。今はオヤイデのP/C-004をつけていますが、これをP/C-046に変えたらしっとり滑らかな音になると思うので試してみても面白いかなと。


でも今のP/C-004の音もかなり気に入っているのですぐに戻したくなるかもしれません。それはそれで面倒だからもう一本作ろうか〜今度はKRIPTONのPC-HR1000M-Triple Cにしよう〜とも考えましたが、今年はオーディオネタが少なそうなのでケーブル製作ネタは後の楽しみとして取っておきたいわけで...。


「プラグ/コネクタ交換以外にすぐできることは何かないかなぁ」と思いながら、システムを眺めました。


Oracle電源ケーブルはBlackLabel2がベストだし、デジタルケーブルはつい先日PSAとの比較でValhallaに決めたばかり。
MA1 DACは、インターコネクトはValhallaでOKだし、件の電源ケーブルのプラグ/コネクタ交換以外に特に試したいことは無し。
PL-Lも昨年末に電源ケーブルをAC LANDA RHでフィックスしたばかりだし、インターコネクトもPlatinum Eclipse6で不満は無し。
残るはSS-010だけど、BlackLabel2から純正のAndromedaに戻してバランス良くなったよなぁ(低域の沈み込みは減ったけど)。
各機器のインシュレーターは試行錯誤の結果落ち着いたものだし、手持ちで試したいモノも無いし...。


といった感じで、良い案が思い浮かびません。


DACの入れ替え(Wadia521に戻す)とスピーカー位置の再調整は重要課題だけど時間的余裕のあるゴールデンウィークのお楽しみ故、今手をつけるわけにはいきません。「やっぱりプラグ/コネクタ交換しかないか...」と諦めかけた時、一つ思い浮かびました。そう言えばPC-Triple CをSS-010で試してないなと。これならすぐにやることができます。入れ替え対象となるAndromedaは1.5mなのでMA1 DACの位置でも十分届くはず。


そんなわけで今回は電源ケーブル交換を試してみることに決定。P/C-046はKRIPTONのケーブルを使って電源ケーブルを製作する時のために取っておくことにします。


ベランダからラックの裏に回っていそいそと交換作業を開始。予想に反しAndromedaの長さがMA1 DACにはギリギリセーフだったので、今度電源ケーブルを作る際には2mで作るべしと頭の中にメモして作業完了。MA1 DACの電源を落としたので本調子に戻るには少し時間がかかりますが、何か変えたら早く聴いてみたくなるのは私の悪いところ。とは言えアンプが暖まっていないので、まずはシステムに火を入れて暖機を行います。


1時間くらい経った段階でテレビの音を出して30分ほど慣らし、試聴開始。


最初に思ったのが低音が深くなってること。BlackLabel2程ではないけれど久々に聞く深い低音です。よく聴くと低音だけではなく中〜低音の厚みが増してますが、反面、中〜高音のヌケが少し悪くなってます。


う〜ん、これじゃあダメだなと思いながらMA1 DACに目をやると、デジタル入力がAES/EBUになっていました。実はPSA vs. Valhallaの勝負はValhallaが勝ったのですが、PSAにも捨てがたいところがあったので使いどころ(Valhallaに勝る音楽ジャンル)を探そうと繋げたままにしていたのです。PSAはValhallaよりも重心が低いのでこの影響かもしれません。
というわけで入力ケーブルをValhallaにして再度試聴。


おお〜っ、中〜高音の見通しが良くなり、高音も伸びてきました。電源ケーブル入れ替えの前に比べるとレンジが上下に少し拡がった感じで、帯域バランスも良い感じ。それだけではなく、弦の音のリアルさが増しています。PC-Triple Cの明瞭さや鮮度感が、パワーアンプに使ったことでより活きてきているのでしょうか。


翌日、仕事を早めに切り上げて帰宅し、すぐにシステムに火を入れ暖機の後に再試聴。
昨日の印象は間違っていなかったどころか、さらにリアル感が増しています。これはMA1 DACが本調子になったからですね。細かな音も綺麗に分離して聞こえるし、何より音がこれまで以上に立っています。電源ケーブル入れ替えの前の音に不満があったわけではありませんが、比較すると今の音の方が間違いなく良いです。


SS-010は純正ケーブルのAndromedaが総合的には一番合ってるかなと思っていましたが、もしかするとPC-Triple CはAndromedaを超えるかもしれません。尤もまだCDを4枚ほど聴いただけなので評価を出すには早計すぎるし、P10の電源落ち(後述)が発生するかどうかという問題も検証する必要があるので、しばらく使い続けてみないことには結論は出せませんが、大きな可能性を感じる組み合わせであることは間違いありません。ちょっとワクワクしてきました♪


※P10の電源落ち問題
以前触れたことがありますが、SS-010の電源を入れるとP10が落ちてしまうことがありました。P10のエラーメッセージでは“漏電”が原因となっているものの、分電盤内部も、壁コンセントの内部接続も問題は無かったので、これはSS-010の電源部の問題かとあきらめていました。できればメーカーにオーバーホールに出したいところですが、何せ重さが35Kgもあるためラックから出すだけでも大仕事だし、何よりオーバーホールに出すとなれば(もしメーカー送りになると数ヶ月はかかりそう)代わりのパワーアンプを調達しなければならないので躊躇していました。
しかしながら昨年の8月にSS-010の電源ケーブルをBlackLabel2からAndromedaに戻して以降、電源落ちは一度も起こっていません。ということはBlackLabel2に問題がある可能性が大なわけです(内部の絶縁シールドに問題があり、大電流が流れた時に漏電状態になってしまう?)。ちなみにそのBlackLabel2は過去にPL-L、MA1 DACで使いましたがP10が電源落ちを起こすことは一度もありませんでした。また現在ヘッドフォンオーディオシステムのWadia521(常時通電)で使っていますが問題は起きていません。
そんなわけでBlackLabel2に問題があるのか(バラして内部をチェックするためには、熱収縮チューブを剥がさなければならないので二の足を踏んでいる)、あるいは純正ケーブルであるAndromedaの方が特別な仕様になっているのかはわかりませんが、その事実に気がついてからはSS-010に非純正ケーブルを使用する際、少し神経質になっているわけです。もし今使っている自作ケーブルで電源落ちが起きなければBlackLabel2に問題があると判断できるので、その時にはバラしてみようと思います。あるいは自作ケーブルでも電源落ちが起きたとしたら、純正のAndromedaに戻すしかなさそうです。