お金をかけないシステムチューニングの第1弾は真空管(12AT7)の交換。A2900(3mica)をTelefunken ECC801Sに交換してみました。
以前の日記にも書いたように、初段のTESLA(12AX7)+Telefunken(12AT7)の組み合わせだと中音の厚みが薄くなりかつ低音が軽くなってしまうのですが、以前(約3年前)とはシステム構成自体が大きく変わっているので、中音域の重たさを解消するとともに解像力を高める意味でトライしてみました。
結果、中音域の重たさはそこそこ解消されたものの、音の躍動感が僅かに低下した感じ。システム構成が違う影響なのか、以前感じたような「優等生的だけど何か物足りない」という程ではないものの、微妙に物足りない感じはありますね。ただし低音の軽さに関しては今回はさほど感じません。
元に戻そうかどうしようか迷いましたが、折角交換したのでしばらくこのまま使うことにしました。マイナス面があるとはいえ中音域は多少改善されたし、響きの美しさや透明感に関しては優れていますからね。
とりあえず真空管はTelefunkenのままで、次は電源ケーブルのアロケーション変更にトライ。
今回の課題から考えると、ポイントとなるのはPL-Lに使っているBlacLabel2のような気がします。そこでSS-010に使用しているAC LANDA(RH)と交換してみることに。実はこの組み合わせはAC LANDAのRH化をした後に試しているのですが、その際はピアノの高音が耳につくというその時点での課題が解消できずNGとなっています。その後、壁コンセント周りの強化によって音は変わってきているので前回とは違った結果になるのではないかと。
30分ほど通電し、それから30分ほどTVの音を出しながら暖機した後、試聴を開始。実はTVの音を出した時点で音が変わっていることはわかりました。これまでだと音が中音域で団子になりとても見通しが悪かったのですが、その団子感と見通しの悪さが随分改善されています。これはかなり期待できそう。
OracleにCDをセットし、試聴開始。
おおーっ、やっぱり違います。中音域がどうというよりも全体のバランスが良くなって非常に聞きやすくなりました。また低音の量感はさほど変わらないものの、かなり低い音まで聞き取れるようになっています。さらには音のエッジが前より立っているせいか、躍動感も改善。前回の印象とは相当違ってますね。この音なら特段の不満はありません。
そう、確かに不満は感じないのですが、やっぱり気になるのはA2900に戻したらどうなるかということ。Telefunkenあっての今の音のバランスなので、A2900に戻したら再び中音域が重たくなる可能性はありますが、もしかしたらもっと良くなる可能性もあるのではないかと...。
吉と出るか凶と出るかはわかりませんが、気になることにはトライしてみないとね。さてさてどうなりますことやら。