memento

audio&visual, headphone&earphone, bicycle, music, animation, book, wine...趣味領域の外部記憶装置です。 <since 10 aug 2006>

プラズマTVの感想

時代は4Kという流れに逆らい、今さらながら導入したPanasonic TH-P55GT60(以下、GT60と略)。考えてみれば、これまで使っていたリアプロ・KDS-50A2500もソニーリアプロ最終バージョン(最初で最後のLCOSリアプロ)だったし、昨年導入したOracle CD2000mk3だって今さらCD専用トランスポートを新品で買うか? という感じなので、時代の主流からは外れたものを買うというのは私自身の癖みたいなものかもしれません。


まあそんなことは置いておいてGT60の話をしましょう。まだ使い込むまでには到っていませんが、とりあえずいくつかの観点でレビューしてみます。


【セッティング】

◆A2500

◆GT60

  • A2500(50インチ)の横幅1180mmに対しGT60(55インチ)は1286mmなので約10cm幅が大きくなりました。これはオーディオラックの位置を左にずらすことで対応。まだラックとの隙間があるので、あと10cmくらい幅の広いテレビ(60インチ)ならギリギリ入りそうな感じですが、やはり65インチは物理的に無理そうです。
  • 奥行きは447mmが333mm(スタンド含む)になったので、テレビの位置をラック最後部にまで下げて設置。これによってオーディオシステムのスピーカーとテレビ画面との距離が拡がり(これまでよりも20cmほど拡がった)、オーディオのサウンドステージはかなり改善されました。特に、奥行きが出るようになった点が大きいです。
  • 地震対策のためにスタンド(プラ製)の下に転倒防止マット(6個:4隅+前後中央2カ所)を敷いたのですが、スタンドの裏が平らでは無いこと、また滑り止め用のゴム脚がついていることもあり、結果的にはマットを敷いていない部分が重みで下に撓んでしまうという事態に!地震の揺れに対する強度は確保できていそうなものの、このまま使い続けるとスタンド(ベース部分)が変形して元に戻らないのは間違いないでしょう。まあ、いいですけどね。ちなみにGT60は31Kg ですが、一人で転倒防止マットを敷くのは至難の業でした。

  • 電源ケーブルは付属品を使わずにCamelotTechnology PM-650(with oyaide C004/P004)を使用。消費電力はA2500が215Wだったのに対しGT60は458Wなので倍以上に増えたものの、ACジェネレーターのP10は1200VAまで供給できるので、テレビの電源はこれまで同様にP10から供給します。

  • GT60の前にYSP-2200を設置。A2500はラックにベタ置きタイプのテレビだったので、YSP-2200に接続する各種ケーブルはテレビを迂回する形で配線せざるを得ませんでした。でもGT60は据え置きスタンドなので、YSP-2200からテレビ本体の下をくぐらせてラック背面に配線することが可能。HDMIフラットケーブルを無理矢理90度曲げる必要が無くなり、配線もすっきりしました。


【映像】

  • A2500のスクリーンパネルはノングレアだった故にエッジの表現や発色が柔らかかったのに対し、GT60のパネルはガラスですので映像がハッキリ・クッキリしており、またアニメのべた塗り部分などはヌメッとした質感になります。この質感の違いに(わかっていたこととはいえ)驚きました。
  • 次に驚いたのが黒の出方。A2500とは比べものにならないくらい黒が黒いです。一方で光の輝きは眩しいくらいに明るいので、ダイナミックレンジはもの凄く広いです。宇宙を背景としたロケットエンジンの点火シーン、爆発シーンなどは実に素晴らしい! ちなみにA2500のコントラスト比は1万:1以上でしたが、GT60は500万:1以上なのでA2500の500倍です。尤も液晶のFT60は700万:1以上ですから別にプラズマだから優れているわけではありません。A2500は7年以上も前のモデルですから、それだけ技術が進歩したと言うことなのでしょう。
  • 暗部階調も優秀で潰れてしまうことはほとんど見受けられません。この1週間で2回ほどグラデーションのバンディングが見られたものの、A2500で苦労した黒浮きは全くといっていいくらい見られないので、映画を見るにはA2500以上に適したテレビであることは間違いないようです。
  • 色が鮮やかで中間色が豊かです。深い赤もきっちり出ます。アニメBDを見ていると記憶にある色(A2500の色)と微妙に異なっている場面がかなりあってちょっとビックリ。



  • 速い動きに対する追従性に関しても特に違和感は感じません。A2500も追従性は優れていたので特段の感動はありませんが、流石プラズマではあります!
  • 画質に関して感じたネガティブポイントは、先のバンディングと白画面での微かなちらつきくらいなので、総合的には非常に優れた画質だと思います。
  • とにかくA2500の見え方とはあまりに違うので、色々なBDを見直すのが楽しいですね♪


【映像設定】

  • まだ試行錯誤中ではあるものの、画質設定は、通常のTV放送の際はカスタム設定した「ユーザー」モード、映画を見る時は若干設定を弄った「シネマプロ」モードに落ち着きそうです。
  • 「シネマスムース」という機能があって、動きを滑らかにしてくれます。これは強・中・弱・無しの4段階で選択でき、かなり効果がある機能ですが、強にすると「動き出しはカクカクし、その後異常なくらいスムースに動く」といった不自然な動きも見られました。ソフトによって効果が違うので一概には言えませんが、弱もしくは中あたりが良さそうな感じ。
  • 画面設定は、オーバースキャン:OFF、ピクセルダイレクト:ONにして、ソースの情報を最大限に表示するようにしています。オーバースキャンOFFでも特にエッジ部の不自然さ(ちらつき等)はありませんでした。
  • ガンマは標準2.2を2.0に変更。もっと詳細な設定も可能ですが、それは後々ですね。


【3D】

  • 3DはIMAXアバターを見て以来なので久しぶりです。OPPO 105JP、BWT3000ともに3D対応なので両方試してみましたが、問題なく再生することができました。(3Dグラスはパナソニックの純正:TY-ER3D4MWを使用)
  • 3Dに関しては再生機側で奥行き/飛び出し具合の調整(どちらの機器も4段階)ができます。105JPは奥行き調整となっていて、デフォルトだと字幕が近すぎて焦点が合わず(老眼なので)、奥行きを一番深くするかその一つ前あたりがベストでした。一方BWT3000は飛び出し具合の調整となっていて、デフォルト状態もしくは飛び出し具合を1レベル上げたあたりがベストでした。3D効果そのものに関して大きな違いは感じなかったものの、何となくBWT3000の方が見やすい感じがしました。ただし映像自体は105JPの方が少し綺麗なので、2Dは105JPを使い3DはBWT3000を使うという使い分けをするかも知れません。尤も3Dソフトは3枚しか持っていませんが...(^_^;)
  • 楽しみにしていた3Dではありますが、映画館で見たIMAXに比べれば如何せん画面が小さいので迫力はありませんね。だからといって画面に近づきすぎるといくら奥行き調整をしても字幕に焦点が合わないので困ったものです。迫力のある3Dを見るには55インチではまだ小さいということでしょう。
  • なお今回はアバター、パシフィックリムの2つのソフトを使用しましたが、こと3Dに関してはアバターの方が効果的に使われていると思いました。パシフィックリムの場合は地上戦が多く背景が単調なこと、また戦闘シーンの動きが速すぎて認識できない箇所もあるのに対し、アバターの場合は地上、森、崖の上、空中等の背景変化が豊かで、戦闘シーンのみならず動きの遅いシーン〜森の花(?)や空中をふわふわ漂っている樹の精(クラゲみたいなやつ)の3D効果等〜での3D効果が印象的なところが優れていると思いました。面白そうなソフトがあれば購入するかもしれないけど、できればTUTAYA DISCASで3Dソフトも貸し出してくれると有り難いですね。


【音】

  • GT60自体の音は設置後少し聞きましたが、A2500よりもマシではあるもののYSP-2200に比べるとダメダメなのでそれ以降は聞いていません。従ってレビューもできませんので悪しからず。
  • 前述の通りテレビの設置位置は従来よりも20cmくらい奥に設置したものの、YSP-2200は5cmほど奥に止めました。というのはあまり後ろに下げすぎるとサラウンド効果がオーディオラック等の影響をもろに受けそうだから。YSP-2200は左右の壁の反射波を利用しますからね。当然サラウンド設定(自動補正)もやり直しました。その結果、従来よりもサラウンド効果の差(例えばドラマモードとアドベンチャーモードの差)がハッキリしたように思います。またサウンドステージもオーディオシステムと同様に奥行きが深くなりました。やはりテレビの位置を後ろに下げられたことが効いているみたいです。


以上、導入初期段階での感想でした。上記でふれた以外にもいろいろな機能がついているので、これから試してみたいと思います。それと電源ケーブルもPM-650改から交換してみたいですね。